面接官が知りたいのは、既卒になった理由や空白期間に何をしていたかということです。
それらのネガティブな質問に対し、どれだけポジティブに答えられるかが重要になってきます。
「そんな質問、どうやって返したらいいの?」という方に、よく聞かれる質問とその回答例を具体的に紹介していきます。
事前に準備をしておくことで、緊張する面接でも落ち着いて話せるようになります。
目次
既卒の面接で必ず聞かれる3つの質問と対策
既卒の面接で聞かれる質問は決まっていて、以下の3つは必ず抑えておかなくてはなりません。
- なぜ既卒になったのか?
- 卒業してからの空白期間
- 志望動機は?
質問に対しスムーズに答えられるよう、何度も練習しておきましょう。
なぜ既卒になったのか?
採用側は「新卒の就活に失敗したのか、就活をしなかったのか?」「働く意欲はどのくらいあるのか?」ということを知りたがっています。
ここは正直に答えなくてはいけませんが、面接官を納得させることが大切です。
「就活に失敗した」「就活をしなかった」の2つのパターンに分けて、それぞれポイントを見ていきたいと思います。
就活に失敗した場合の回答例
ここでは、「就活に失敗した=問題がある」と思わせないことが重要です。
「私はマスコミ業界を第一志望にしており、他の業界は視野に入れず就職活動をしていました。
業界を絞りすぎたことで応募できる企業が少なく、就活が上手くいかなかった原因のひとつになったと反省しています。
マスコミ業界を志望した理由は、世の中にある魅力的なものを多くの人に伝えていきたいと思ったからですが、営業職も同じような仕事であることに気づきました。
営業という仕事を通して、御社の商品の魅力を多くのお客様に伝えることに力を注いでいきたいと考えております。」
就活の問題点を分析し、自身の欠点を反省しながら、志望動機にもつなげている例になります。
失敗した反省を活かして、次にどんなアクションを起こすのかは、面接官が重要視しているポイントです。
就活をしなかった場合の回答例
ここでも気づきと行動が大切ですので、理由は正直に述べても大丈夫です。
現状の考えと仕事に対する熱意をアピールし、良い印象を与えるようにしましょう。
「学生時代は飲食店のホールスタッフとしてアルバイトをしていました。
仕事が楽しくやりがいもあり、10名のスタッフの教育係を任されていたため就職活動が疎かになってしまったと反省しています。
今はアルバイトで培ったコミュニケーション力を活かせる、接客業やサービス業を中心に就職活動をしております。」
就活をしなかった場合は、ほかに何に力を注いでいたかを説明することが大切です。
アルバイトを通して何を学んだか、どんな経験を積んできたはアピールポイントなりますので、数字を交えながら具体的に伝えることがポイントです。
卒業してからの空白期間
卒業してから今日まで、アルバイトや派遣社員として仕事をしていた場合は、その仕事で得られたスキルや経験を伝えましょう。
問題を解決したエピソードや、困難にぶつかったときにとった対策などを盛り込むと、自己アピールにもつながります。
資格の勉強をしていた人は、その資格を取ったという事実だけを述べるのではなく、「なぜその資格を取ろうと思ったのか」「どんな方法で勉強を進めていったのか」を説明することが重要です。
面接官に対し、計画性と実行力をアピールすることができます。
志望動機は?
志望動機を説明するときは、熱意をもって相手にしっかりと伝わる話し方で説明しましょう。
新卒と比較されると不利な既卒は、ここで巻き返すしかありません。
応募する企業の経営方針や魅力を踏まえ、熱意やスキルをアピールしましょう。
そのためには企業研究が欠かせません。また将来のビジョンを具体的に説明することも、プラスに働きます。
志望動機はついつい自分目線で考えてしまいがちですが、企業目線も忘れてはいけません。
客観的に自分を見つめ、企業側が採用したいと思えるような内容が盛り込めているかを確認しましょう。
既卒の就活で成功するポイントとは!新卒で応募していいって本当?
既卒面接の逆質問に気をつけよう
面接が終盤に差し掛かるころ、必ず聞かれる逆質問。
「ありません」はNGと分かっている人は多いと思いますが、具体的にどんな質問をしたらいいのでしょうか?逆質問をする面接官の意図についても探っていきます。
逆質問は最後の難関
逆質問をするには、その企業について詳しく調べていないと質問することができません。
逆質問を軽く捉えている人もいますが、意外に重要なポイントです。
面接官は逆質問を通して以下のことを知ろうとしています。
- 応募意欲
- コミュニケーション能力
- 応募者の性格
どれだけ具体的な質問をするかで、応募意欲を図ることができます。
例えば「リーダーやマネージャーになるためにはどのようなことが求められますか?」と質問すると、やる気があることが伝わります。
また質問を通し、双方の会話をどれだけスムーズに進められるかといった点も、注目されるポイントです。
逆質問を通して、応募者の性格を知ることもできます。
前向きな質問であれば積極的な性格だと判断されやすく、不安からくる質問は慎重で失敗を恐れるタイプの性格だと判断されることもあります。
逆質問ではどんな質問をするべき?
逆質問は自分をアピールする機会だと思って、面接官に伝えたいことを質問するというイメージで臨みます。
例えば英語が得意であれば、「私は英語が話せます」というよりも、「英語力を活かした仕事につきたいと思っていますが……」と質問することで、自分の長所をさりげなく訴えることができます。
また「入社までに身につけておくべきことがあれば教えて下さい」というと、志望度の高さのアピールにつながります。
既卒が面接をうまく進めるコツ
面接では何を話すかも大切ですが、「話し方」も重要なポイントです。
ここでは面接をうまく進めるためのコツを紹介していきます。
結論から話し手短にまとめる
質問に対して答えるときは、まずは結論から述べるようにしましょう。
長々と話してしまうと、「結局何が言いたかったの?」となってしまいます。
伝えたいことを真っ先に話し、そこから付随する情報を伝えるようにしましょう。
手短にまとめて話すことで、コミュニケーション力の高さと論理的な思考をアピールできます。
相手の顔を見てハキハキと話す
相手の目を見てハキハキ伝える人と、自信なさげに話す人とでは、前者の方が堂々としているように見えます。
同じ内容を話すにしても、説得力が違ってきますよね。
うまく話せなくても、相手へ自分の気持ちが伝わればOKです。
口角を上げて、相手に伝わる声のボリュームを意識して話すようにしましょう。
何度も練習して本番に備える
面接はとにかく練習です。何度も練習をすることで、どんな箇所でつまずきやすいか、自分のクセが分かってきます。
あがり症の人はセリフを暗記するくらいの気持ちで頭に入れておくといいですよ。
スマホを活用して、動画を撮ってみるのもオススメです。
顔が硬くなっていたり、姿勢が悪かったり、欠点を見つけることができるかもしれません。
第一印象で面接官に好感を与えるには
面接では第一印象が大切で、最初のイメージが明暗を分けることもあります。
面接官に好感を与えるには、服装などの身だしなみやマナーが大切です。
身だしなみ
既卒の面接は、新卒と同じリクルートスーツでOKです。
ベーシックカラーのスーツやシャツで、汚れがないか、シワが目立たないかを確認しておきましょう。
タバコの匂いやキツい香水も、気になるようであれば早めにクリーニングに出して下さい。
清潔感が何より重要なので、髪型やひげ、メイクには気を使い、若手らしい爽やかな印象を与えることが大切です。
女性はアクセサリーやネイルは控えめにしておきましょう。
またスーツばかりに気を取られて忘れがちなのが靴。
足元は面接官からよく見えるので、汚れがないようキレイに磨いてから面接に挑みましょう。
既卒の就活は服装で第一印象が決まる!男女別スーツの着こなし術
マナー
まず遅刻は厳禁、しかし早く着きすぎるのも良くありません。
約束の5〜10分前に到着するのが理想的です。あいさつは大きい声で、面接の機会を与えてくれた感謝の気持ちを最初に述べることを忘れずに。
話すスピードやボリュームは、相手が聞き取りやすいことを意識して話しましょう。
面接が終わったら「本日はお時間を頂き、ありがとうございました」と伝え、部屋から出るときは「失礼します」の一声を忘れないようにして下さい。
面接が終わっても、ビルを出るまでは油断してはいけません。
誰が見ているか分からないので、エレベーターでスマホを見たり、トイレでメイク直しをしたりすることは控えましょう。
面接で緊張するのは当たり前!笑顔と熱意で自分アピール
既卒の面接では「既卒になった理由」についてどうしても触れられるため、ついつい弱腰になりがち。
しかしどう回答するかによって、面接官の印象をプラスに変えることもできるんです。
面接対策を十分に行っていれば、当日は自信を持って挑むことができます。
必ずされる3つの質問に関しては、面接官にいい印象を与えることができるよう、事前に内容を決めて練習しておきましょう。