「顧客が本当に求めているモノ・サービスは何だろう?」
「自社の商品を広めるためにはどんな戦略が必要だろうか?」
消費者に有益な情報を届けるための手法を探す「マーケティング」という仕事は、会社の売上拡大のための重要な鍵を握っています。
ここ最近はマーケティングを特集している書籍や専門誌も増え、その仕事内容に興味を持つ方も増えているようです。
マーケティングは人気が高い割に需要が多くないため、転職したくても応募できずにいる人が少なくありません。
未経験からマーケティング職への転職はどれほど難しいのでしょうか?
そこで今回は、マーケティング職に関わる仕事をしたいという方に、マーケティングの転職事情や転職するための方法を紹介したいと思います。
目次
未経験からでもマーケティング職は転職可能
ハードルが高いイメージのあるマーケティング職ですが、実は未経験からの転職も不可能ではありません。
人事や営業職から、WEBマーケティング職への転職に成功した事例もありました。
しかし応募者の中には「未経験からの転職はむずかしい」「未経験OKの求人がない」という理由で、転職が叶わなかった人もいるようです。
未経験からマーケティング職の転職が難しい理由
マーケティング職の転職がむずかしい理由には、3点の原因が考えられます。それぞれ詳しく解説していきます。
中途採用は経験者向けの求人が多い
マーケティング職の募集をするとき、企業側は即戦力になる経験者を望みます。
未経験者の募集は新卒採用であることがほとんどです。
また社内での転属によって人材を補充することの方が多いので、中途採用で未経験者を募集するのは非常に稀なケースです。
また未経験OKの求人があっても競争率が高く、採用に至る成功率が低いということも、転職がむずかしい要因のひとつとなっています。
必要なスキル・経験が多い
企業がマーケターを募集するのは、自社商品やサービスの戦略・販売促進により売上規模の拡大を図るためです。
会社の業績に大きな影響を与える仕事であり、時代のニーズや世の中の動向を掴むスキルが要求されるため、応募できる人材も厳選されます。
20代であればポテンシャル採用や前職の経験を活かした転職ができる可能性がありますが、30代以上になると容易ではありません。
マーケティングについて資格を取得したり、独自で勉強したりしながら、仕事ができる最低限の知識を身につける必要があります。
人気があるから競争率が高い
ある求人サイトで「営業」と「マーケティング」に職種を絞って検索をかけた場合。
営業では2.5万以上の求人案件があるのに対し、マーケティング職の求人は4300件程度しかありませんでした。
営業職の1/5ほどの求人案件しかないという結果からも分かるように、募集枠が少ないため競争率も激しくなっているという結果です。
マーケティング職は部内の平均年齢が若く、上司やマネージャーも30代で活躍しているため、メンバーを募集する際には20代を積極的に採用するケースが目立ちます。
未経験からマーケティング職へ転職するには?
未経験からの転職はハードルが高いことが分かったと思います。
すでにマーケティング職への転職活動をしている人は、そのことをすでに実感していることでしょう。
ここでは、「未経験だけどマーケティング職へチャレンジしたい」という方に、転職するための3つの方法を紹介します。
マーケティングに役立つ資格を取得しておく
マーケティング職への転職に必ず必要なわけではありませんが、資格を持っていることで意欲やスキルがアピールできます。
面接で有利になるオススメの資格を紹介します。
マーケティング・ビジネス実務検定
マーケティング・ビジネス実務検定とは、2005年に国際実務マーケティング協会がスタートさせた検定資格です。
資格を取得することで、マーケティングの知識がどのくらいあるのかを図ることができます。
マーケティング・ビジネス実務検定の特徴は、基礎的な知識だけではなく、実務にも役立つスキルを習得できる点です。
転職や就職において、どのくらいのマーケティングスキル・実力があるのかを客観的に示すことができます。
またマーケティング職だけでなく、営業職や販売職にも活かせる知識が得られるでしょう。
ネットマーケティング検定
マーケティングを学ぶ上で欠かせないのが、インターネットを活用したマーケティング手法です。
ネットマーケティング検定を取得するにあたっては、Webの知識や技術、インターネットを利用したマーケティングスキルを学べます。
資格は「ファシリテート能力」「ネットマーケティングに関する知識」「Webに関する知識・技術」「経営戦略と連動したWebブランディングの能力」の4つの項目から構成されています。
Webを活用してビジネスをしている企業は五万とありますので、資格を取ることで活躍できるフィールドが広がります。
WEBアナリスト検定
Webマーケターを目指している人にオススメしたいのが、一般社団法人日本Web協会(JWA)が主催しているWEBアナリスト検定です。
Web戦略において必要な「アクセスログ解析」や「より良いWebサイトにするための改善策」「デジタルマーケティングの種類」などについて体系的に学べます。
Web業界で活躍したいなら、マーケティング職に限らずとも持っておくと有利な資格です。
前職と近い業界へ転職する
マーケティングに関しては未経験であっても、特定の業界の経験と知識があれば転職できる可能性はあります。
例えば医療業界での営業経験があれば、その経験を活かして医療業界のマーケターとして活躍することは十分に可能です。
そこにWebの知識があれば、採用側も「未経験者」ではなく「知識を持った未経験者」として採用してくれる可能性が高いです。
同業界内の転職であれば、これまでの経験が無駄にならずアピール材料として活かせます。
転職エージェントを利用する
転職を考えている多くの人は、現職を続けながら転職活動をスタートさせるのが一般的です。
帰宅後や休日など仕事の合間を縫って、企業リサーチや書類作成に勤しむのはなかなか大変ではないでしょうか。
思うような求人に出会えなかったり、職務経歴書に自信が持てないまま応募したりで、転職活動が止まってしまう人も少なくありません。
そんな人は転職エージェントを活用して転職をしてみてはいかがでしょうか?転職エージェントを利用するメリットはこちらです。
- 一般公開していない大企業や優良企業の求人を紹介してもらえる
- 面接対策や書類の添削を無料で行ってくれる
- ネットや企業のホームページで得られない情報が得られる
- 面接のセッティングから給与や入社日の交渉までサポート
転職エージェントには数多くのメリットがありますが、転職を成功させるためにはエージェント選びが重要になってきます。
転職エージェント選びを間違えると、希望に合わない会社を紹介されたり、蓋を開けるとブラック企業だったりということもあるため注意が必要です。
マーケティング職の転職に強い転職エージェント
マーケティング職への転職なら、以下の3つの転職エージェントをオススメします。
登録は1社に限らず、最低でも3社すると成功率がアップするというデータがあります。
できるだけ最短に転職を叶えたい人は、ここで紹介する3社を登録してみてはいかがでしょうか?
ビズリーチ
テレビCMでもお馴染みのビズリーチは、高収入ハイキャリア向けの転職エージェントです。一般的な転職エージェントとは異なり、自身の経歴を登録しておくと、3500人以上の人事やヘッドハンターから直接スカウトされる新しい転職サービスとなっています。
求人の質が高く、企業の役員クラスや年収600万円以上の高収入案件をメインに取り扱っているのが特徴です。
またビズリーチと他社との違いは、求職者の料金体系にもあります。一般的な転職エージェントは基本的に無料でサービスが受けられますが、ビズリーチは1ヶ月2,980円と4,980円がかかる有料サービスも取り扱っています。
料金を支払うことにより、秘匿性の高いプレミアムな求人に、自ら応募することが可能です。しかし無料サービスでも、十分にハイレベルな案件を取り扱っているという高い評価も得ています。
マイナビエージェント
非公開求人を2万件以上抱えているマイナビエージェントは、既卒や第二新卒など20代の転職に強いと定評があります。
マイナビエージェントが抱えている企業でも、企画やマーケティング職を広く扱っており、人材不足による積極的な採用がされているようです。
転職エージェントに登録するにあたって、求人数を基準にしている人も多いでしょう。
マイナビエージェントの求人数は大手のエージェントと比較するとそれほど多い数字ではありません。
その理由は明確で、マイナビエージェントでは求人数を売りにするのではなく、登録者が満足するような求人の発掘に尽力しているからです。
労働法違反の疑いがあるようなブラック企業は、厳しく精査して依頼を受けないようにしています。
またマイナビエージェントは転職者の抱えている悩みや希望をしっかりとヒアリングし、模擬面接にも力を入れて内定獲得を目指してくれる転職エージェントでもあります。
doda
大手転職サイトのdodaは、非公開求人も合わせると13万件以上の求人案件を保有している転職エージェントです。
20代〜30代前半の若手をターゲットに、「企画・マーケティング職」の求人も多数取り扱っています。
とくにIT・Web業界や不動産業界に強いこともあり、マーケティング未経験での採用も期待できるようです。
特定の業界に特化した転職エージェントが数多くある中で、dodaの最大の魅力は、「地域に根付いた優良企業の求人開拓」に注力している点だといえます。
応募者に案件を紹介する際には、会社の動向や求める人材を丁寧にリサーチして、企業の実情を説明した上で応募するかどうかをヒアリングする仕組みです。