『マイナビ転職』と『マイナビ転職エージェントサーチ』。名前は似ていますが、サービスの内容は大きく違います。
今回の記事では、それぞれのサイトにどんな違いがあるのか、そしてあなたの転職活動にはどちらのサイトがオススメなのかなどをご説明していきます。
目次
マイナビ転職エージェントサーチの特徴
マイナビ転職エージェントサーチは、『転職エージェント』を探すためのサイトです。転職エージェントとは、転職者と募集企業との間に立って交渉や調整する会社、または人のことです。
転職エージェントという呼び方以外に、『人材紹介会社』『キャリアコンサルタント』といった呼び方をすることもあります。
転職エージェントは、転職者を企業に入社させることで報酬を得ています。つまり、商品ともいえる転職者を集めることが重要です。しかし自社のカンパニーサイトだけでは、転職者を集めることはできません。
そこで利用されるのが、マイナビ転職エージェントサーチのような、『転職エージェントを検索するサイト』なのです。
ちなみにサイト上では、転職エージェントが保有する求人情報を検索することもできます。希望に合った求人に応募する場合は、まずその転職エージェントに登録して、転職エージェント経由で履歴書などの書類を提出する必要があります。
マイナビ転職エージェントサーチの口コミ・評判からみるメリット・デメリットを徹底解説!
マイナビ転職の特徴
マイナビ転職は、転職者が『求人情報』を探すためのサイトです。
サイトには多くの求人情報が掲載されており、転職者はその中から自分に合った求人を選んで応募をします。
転職サイト自体はマイナビ転職以外にも、リクナビNEXTやDODA、エン転職などたくさんあります。その中でマイナビ転職の特徴は、未経験募集や第二新卒募集など若手向けの求人が多いことが挙げられます。
マイナビといえば、新卒の学生が使う就職情報サイトが有名です。新卒の学生はここでマイナビを知るため、転職をするときにも「学生のころに使ったから」とマイナビ転職に登録するケースが多いのです。
結果的にマイナビ転職は若手ユーザーの数が多く、若手向けの求人も他の媒体に比べると多くなっています。もちろん若手だけでなくキャリア層向けの募集などもたくさん掲載されていますので、全年齢が活用できるサイトです。
マイナビ転職の口コミ・評判からみるメリット・デメリットを徹底解説!
マイナビ転職エージェントサーチとマイナビ転職、求人数の違いは?
ではこの2つのサイトの求人数の違いはどうなのでしょうか?
転職エージェントは、それぞれ膨大な数の求人を持っています。マイナビ転職エージェントサーチに掲載されている転職エージェントが保有する求人数を全て足すと、8万を超えます。
しかも転職エージェントは、全ての求人を開示しているわけではありません。非公開求人も多数保有しており、あなたのスキルや経験、そして今後のキャリアプランなどを踏まえて紹介してくれます。
これに対してマイナビ転職は、常時約1万件の求人情報が掲載されています。転職サイトの求人情報の掲載期間は、約1ヶ月。そのため新鮮な情報が多いことも特徴です。
求人数自体はマイナビ転職エージェントサーチの方が多いですが、求人数の多さだけが全てではありません。大切なのは、自分に合った求人があるか、そして自分に合った転職方法か、ということ。ぜひこの点を踏まえて利用するサイトを選んでください。
転職エージェントと転職サイトの違いを解説!どちらを利用すべき?
それぞれのサイトの転職方法の違いとは?
では、マイナビ転職エージェントサーチとマイナビ転職、それぞれのサイトの転職方法の違いをご説明していきます。
マイナビ転職は自分に合った求人を自分で探す
まずマイナビ転職の場合です。マイナビ転職は求人情報を掲載した転職サイトなので、約1万件の求人の中から、あなた自身が自分の希望に合ったものを探していきます。
営業や企画、エンジニア、製造などの職種別に検索できるほか、勤務地や雇用形態、年収など細かく希望を指定して検索することもできます。
例えば未経験OKの営業職を検索すると、約2500件がヒットします。これら全てに目を通すのはさすがに不可能なので、勤務地や雇用形態などの希望条件を設定することで、あなたに合ったものだけに絞っていきます。
希望に合ったものが見つかったら、応募をします。応募後は企業から直接連絡が来ますので、面接や説明会などの日程を自分で調整し、選考へと進んでいきます。
ポイントは、『全て自分で行う』ということ。応募から内定まで全て自分で調整・交渉を行っていくため、自己責任ではありますが、自由に選択もできます。幅広い求人情報の中から、自分自身で様々な可能性を探してみたいという方に適した転職の方法でしょう。
マイナビ転職エージェントサーチは転職エージェントにサポートしてもらう
ではマイナビ転職エージェントサーチはどうでしょうか。こちらは、転職エージェントを利用することが前提のサイトです。
検索の方法としては大きく二軸で、ひとつは求人情報を検索する方法。転職サイト同様に、自分の希望に合った求人情報を探していきますが、違いは直接応募ができないということ。まずはその求人を保有する転職エージェントにメッセージを送り、登録をしなければなりません。
登録したとしても、その企業に応募できるかどうかは、転職エージェント側があなたの履歴書や職務経歴書を見て判断します。
もうひとつは、転職エージェントを検索する方法です。転職エージェントにはそれぞれ強みがあり、例えば経理や総務、法務など管理系職種に強い会社や、営業職の求人に強い会社、またエンジニアなど専門職に特化した会社など様々です。
あなたの経験や希望に合った転職エージェントを探すことが、転職活動成功の近道といえます。転職エージェントは一つに絞る必要はありませんので、気になる会社が複数あれば、いくつでも登録してOKです。
登録が終わったら、まずは転職エージェントと面談を行います。面談では、これまでの経歴や経験してきた仕事、そして今後どんなキャリアを描きたいのかなどを話していきます。
その中であなたに合った求人を紹介され、あなた自身が応募企業を決定。その後は転職エージェントが応募企業に履歴書などを提出します。もし書類選考に通過すれば面接に進みますが、面接日程の調整や連絡などは、全て転職エージェントが行います。
また面接前には、その企業の面接の傾向と対策を共有してもらったり、面接の練習を行ってくれたりすることも。あらゆる面で入社までをサポートしてくれるのが特徴です。
紹介している職種や業種の違い
端的に言うと、マイナビ転職エージェントサーチはキャリア転職(経験を活かした転職)向けの案件が多く、マイナビ転職は未経験・経験者問わず幅広い求人があるということです。
職種や業種に関しては大きな違いはありませんが、マイナビ転職エージェントサーチの場合は比較的大企業の案件が多いような印象を受けます。
これは、コストが大きな理由です。
マイナビ転職は転職サイトのため、1回の掲載で20~30万円の費用が発生します。これに対してマイナビ転職エージェントサーチは、掲載自体にお金はかかりません。転職者が入社した時点で、その人の年収の30~35%ほどがフィーとして企業から転職エージェントに支払われます。例えば年収500万円の方であれば、150万円です。
転職エージェントを介する場合はどうしても費用が高くなるため、経験者募集や役職者の募集に使われることが多く、結果としてキャリア転職中心になっているのです。
マイナビ転職エージェントサーチはどんな人にオススメ?
前述のとおり、マイナビ転職エージェントサーチは経験者向けの求人が多く、かつ転職エージェントを利用して転職活動を行うことになります。
ではどのような人にオススメなのか。少しだけご紹介していきたいと思います。
企業との交渉や調整を転職エージェントに任せたい方
転職エージェントは、基本的にすべての交渉・調整をあなたの代わりに行ってくれます。応募書類の提出、面接日程の調整、スキルや能力のプレゼン、そして年収額の交渉まで。
転職活動において、転職者は立場が弱くなりがちで、企業との交渉の際にどうしても遠慮をしてしまいがち。しかし転職エージェントを介することで、彼らが変わりに交渉を行ってくれるのは大きなメリットです。
あなたは転職エージェントからの連絡を待っていればいいので、時間が無い方や効率的に転職活動を進めたいという方にオススメです。
自分の経験やスキルを活かして、レベルの高い仕事に挑戦したい方
転職エージェントは、転職サイトと比べると大手企業の求人や、ハイレベルな求人をたくさん保有しています。
そのため、「経験を活かしてキャリアアップしたい」「給与を上げるために、よりハイレベルな仕事をしたい」というような志向の方にオススメです。
こうした案件は必然的に選考の難易度も高くなり、簡単に転職先が決まるとは言いにくいですが、求人サイトでは見つからない募集に出会えるのは間違いありません。
マイナビ転職はどんな人にオススメ?
マイナビ転職は自分で求人を選んで応募でき、企業との調整や交渉も自分で行うことになります。こちらも、どういった方にオススメかご紹介していきます。
未経験職種に挑戦してみたい方
転職エージェントが保有している求人と比べて、転職サイトには未経験歓迎の求人が多いのが特徴です。これまでの経験を活かしながら、新しい職種に挑戦してみたいという方にオススメです。
約1万という可能性の中から、あなた自身が興味を惹かれる求人を探せるのは転職サイトならでは。求人情報も単なるデータではなく、ターゲットに合わせて表現されているので、あなたの志向性にあった求人を探していけます。
転職活動の仕方に合わせて使うサイトを選ぶことが大切
さて、あなたにはどちらのサイトが合っているか、なんとなくイメージできてきたでしょうか。
もちろん、今回書かせていただいたことが全て正解ではありません。未経験職種に強い転職エージェントもありますし、転職サイトにもハイレベルな募集はあります。
効率的に転職活動を進めるという意味では、自分の志向性にあった転職活動の仕方を選ぶことは大切です。しかしもしスケジュールに余裕があるのであれば、どちらのサイトも使いながら自分に合った方を選択していく、という進め方も良いかもしれません。