保育士の資格を生かしたいけれど、家事や育児などの理由から正職として働けない、という人の多くはパート保育士として働くことを検討しているでしょう。
子どもたちの成長を見守る立場は同じでも、やはり正職とパートでは背負う責任や仕事内容は異なります。
しかし、中にはパート保育士にも正職と同じ仕事内容を担わせる職場もあるようです。
ここではパート保育士こそ保育園選びが重要な理由を詳しく紹介します。仕事探しの際の参考にしてください。
目次
パート保育士なのにブラック職場が増えている?
家事や育児で働く日や時間は限られるけれど、せっかく取った保育士の資格を生かしたい、ブランクもあっていきなり正職に携わるのは不安だからパートから始めたい、そうした理由からパート保育士として働く方は増えています。
保育士不足が叫ばれる中、パートであっても保育士として働くことは非常に意義のあることです。
しかしパートだから、と家からの通いやすさや勤務時間、時給などの条件に合えばどこでもいい、と勤務先の保育園の状況をよく知らずに働き始めた結果、ブラックな職場で疲弊してしまい、保育士を辞めてしまう方も少なくありません。
パートであれば責任のある仕事を任されないだろう、と思っていても、実際は正職と変わらない仕事量を任されたり、サービス残業を強いられる職場もあるようです。
こうした職場はブラック保育園として、保育士不足とも関連し増加しつつあります。
ブラック保育園の特徴
パート保育士にも正職と同等の責任や仕事を負わせる保育園はそれほど珍しいものではありません。
保育士として職場を探しているのであれば、ブラックかそうでないかを見極める目を持つ必要があります。
では、ブラック保育園と呼ばれる職場にはどのような特徴があるのでしょうか。
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パート保育士一人で子どもを見る時間がある
ブラック保育園を見極める1つの目安となるのが、パート保育士一人で子どもを見る時間があるかどうかです。
基本的にパートは担任業務に携わらないケースが多く、保護者に説明する立場に立たされることはありません。
それは同時に、子どもを見る際には必ず正職が一人はいなければならないことを意味しています。
これは子どもが少人数であろうと寝ていようと関係ありません。
たった一人の子どもに対しても、必ず正職は付き、怪我や転倒などの思わぬ事態が起こった際に、他の職員や保護者に説明できるようにしなければなりません。
しかし、もしパート保育士一人で子どもを見るように強制させる保育園で働くことになったのであれば、万が一の場合に責任が取れないことを伝えると良いでしょう。
パート保育士一人に子どもを任せる保育園は、そうした状況が常態化しており、そうした危険性に気付けていない可能性があります。
場合によっては、こうした声を上げることで職場環境が改善されるところもあるでしょう。
しかし、ここで何の対応もなく一人での保育を強いられるのであれば、ブラックと言って差し支えないでしょう。
正職員と同様にサービス残業を強いる
劣悪な労働環境の職場では、サービス残業が横行しているのが保育士の実態です。
正職員のサービス残業も問題になっていますが、パートにもサービス残業を強いるブラック保育園は多く存在します。
保育士の仕事の多くは子どもの保育です。
しかし、それ以外にも連絡帳や日誌、月案におたよりなど、さまざまな事務仕事があります。
その上、行事や季節ごとの部屋の飾り作りなど、仕事は山積みです。
こうした状況を見ると、手伝いたいと思うものでしょう。
保育園の子どもたちがより良く過ごせるようになるため、と責任感から文句を言わずにサービス残業をしている方もいるかもしれません。
しかし、決められた労働時間以外に働き、しかも残業代が出ないのは労働基準法に違反しています。
本来であれば勤務時間内に事務仕事も含めて仕事が終わるように人員を確保し、勤務体制を整えるべきですが、人手不足で体制が取れなかったり、残業代を出そうにも予算がないため出せないといった状況のブラック保育園は多いようです。
パート保育士なのに担任を任される
基本的に、パート保育士は担任を任されることはありません。
担任は必ず正職員、もしくは契約職員がなるものです。
それは、特に正職員には担任として子どもの命を預かる責任が課せられているからに他なりません。
パートには責任感がないから、ということではなく、正職員は重い責任に応じた給料と教育を保育園から受けているため、そこまでの負担をパートに負わせる必要はないのです。
しかし現実には、パート保育士を担任にするブラック保育園が存在します。
パートとして働く方の多くは、シフトに融通が利くためにパートを選びます。
担任となると容易に休みを取れず、任される仕事が増えていくことになり、休みたいのに休めない状況に追い込まれるでしょう。
勤務時間は変わらないのに正職員と給与が全然違う
ブラック保育園のほとんどは深刻な保育士不足に悩んでいます。
さらに、人件費削減にも余念がありません。こうした状況が、正職員と勤務時間は同じなのに給与が全然違う、といった状況を生み出します。
パート保育士の時給は、総じて同じ職場における正職員の給料を時給換算した時よりも少ないです。
それは、パートとしての仕事内容であれば納得のいくものかもしれませんが、正職員と同様の仕事内容、勤務時間であれば不満に感じるのも当然です。
パート保育士に対して正職員の数が少ない
パート保育士の方が正職員を雇うよりも人件費が安くなるため、ブラック保育園ではパート保育士を多く抱えている傾向があります。
そうした保育園では正職員一人における仕事量も多いため、正職員も疲弊しています。
正職員は正職員の不満を抱え、パート保育士はパート保育士の不満を抱えているため、互いにぶつかりあうケースも少なくありません。
パート保育士が多い保育園は要注意ですが、面接や園見学の際に誰がパートで正職員なのかは見分けがつかないものです。
面接の際などに直接、正職員の数を聞いてみるのもいいでしょう。
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一般的なパート保育士の仕事内容とは?
一般的にパート保育士の仕事は、正職員の補佐の場合が多いでしょう。
担任となる正職員の補佐、もしくは副担任として1年間固定のクラスに入る場合もあれば、フリーとして日々職員の休みのクラスに入る場合もあります。
フリーの場合は毎日違うクラスに行くため、あらゆるクラスの流れを把握しているベテランのパート保育士が任されるケースが多いです。
9時から5時のいわゆる日勤のパートだけでなく、早番や遅番勤務も短時間勤務を希望するパート職員に任されることが多い仕事でしょう。
保育を行うことがほとんどですが、保育の中でもさらに固定された雑務を行います。活動の準備や食事の後片付け、おむつ替えや掃除などを任されることが多いでしょう。
このように、スムーズな保育を行う上で、パート保育士はなくてはならない存在です。
時給の相場はどれくらい?
パート保育士の時給は、800円から1,200円が相場です。
厚生労働省の平成26年のデータによると、保育士の短時間労働者の平均時給は980円でした。
同年の最低賃金の全国平均は780円のため、最低賃金よりも200円高いことがわかります。
ただし、このデータは全国の平均値のため、各都道府県によって時給は異なるでしょう。
特に首都圏では1,000円を超える時給の保育園が多く、東京では場所にもよりますが、1,200円を超える保育園も珍しくありません。
さらに、早番、遅番などの早朝や夕方勤務のパートは特別手当を含めて通常よりも時給が高くなることが多いのが特徴でしょう。
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パート保育士の求人を探すなら?
パート保育士として働くなら、勤務先の保育園はしっかりと見極める必要があります。
ブラック保育園には入るまで気付けない可能制もあるため注意が必要でしょう。
ただし、一度ブラック保育園に勤めてしまうと、パート、正職員問わず、通っている子どもたちのことを思うと辞められない、という保育士が多いようです。
そのため、自分の限界まで働き続ける保育士も少なくありません。
こうした状況に陥らないためにも、勤める前にブラック保育園だと気付けることが重要でしょう。
では、どうすればブラック保育園かどうかがわかるのでしょうか。
それは、求人を探す段階で決まります。パート保育士だから自分の条件と合う場所があればいい、と思っていても、さらに良い条件の場所があるかもしれません。
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