求職者の中には「中途募集のなかでもポテンシャル採用を利用して転職したい」と考えている人もいるのではないでしょうか。
潜在能力のことを直訳するとポテンシャルといい、企業のポテンシャル採用は成長の見込みがあれば業務未経験者も積極的に雇用します。
この記事では、ポテンシャル採用のメリットや、転職のときに応募者が採用担当者に重視されるポイントなどをまとめました。
ポテンシャル採用を利用して転職したい人におすすめの内容です。
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目次
未経験でも応募しやすいポテンシャル採用とは
ポテンシャル採用とは、今持っているスキルよりも今後の成長する見込みに重点を置いて評価する中途採用の方法をいいます。
ポテンシャル採用の背景には、長引く不況の影響で新卒採用ができなかった企業の、若手人材が薄手になっている現状があげられます。
会社が経験のある若手人材を集めることが難しい場合、業種未経験の若手を採用して育成できることが、ポテンシャル採用の大きなメリットです。
おもに２０代の若手が対象ですが、いわゆる第二新卒もポテンシャル採用で企業が募集したい若手人材として考えられます。
応募側のポテンシャル採用のメリット3つ
求職者がポテンシャル採用に応募することには、覚えておきたいいくつかのメリットがあります。
とくに、これまで経験したことがない業種への転職を考えている人は、ポテンシャル採用にしかない仕事をするうえでプラスになるポイントを確認してみましょう。
1.新しいスキルが得られる
個人の成長性を期待して雇用されるポテンシャル採用は、入社後に人材育成や研修を受けることが前提です。
入社後は教育計画に沿った研修を受け、仕事内容と業務に必要な技術やスキルをしっかりと学べます。
また、中途で雇われるポテンシャル採用の場合は、基本的なビジネスマナーや仕事に対する意識の育成といった入社時の教育が省かれることが多くあります。
より多くの仕事とスキルを効率よく覚えられることは、ポテンシャル採用の代表的なメリットでしょう。
2.未経験の業種に応募できる
ポテンシャル採用の場合は、現場の即戦力となる技術があるかといったスキル面よりも、個人が持っている仕事に関する成長性がチェックされます。
そのため、今まで経験したことがない分野の業界や職種でも、ポテンシャル採用は比較的応募しやすいことがあげられます。
応募者の仕事に対しての意欲や意気込み、向上心が有ることが判断されれば、採用される可能性があることはポテンシャル採用の大きなポイントですね。
3.新卒で就職に失敗した人にもチャンスがある
新卒採用で自分が希望する職業に就けなかった人は、企業がポテンシャル採用をしている場合、再チャレンジが可能です。
転職の場合は即戦力が求められるキャリア採用は、実務経験がないと応募枠に経験者がいた場合にどうしても未経験者は不利になってしまいます。
一方で、ポテンシャル採用は成長性や若さをアピールできるため、新卒で就職に失敗した人にも就きたい職業にトライできる強みがあります。
ポテンシャル採用で企業からチェックされる6つのこと
ポテンシャル採用を受ける場合は、履歴書や面接で企業からチェックされるポイントを確認しておきましょう。
また、自己ＰＲや志望動機では今までの実績や経験よりも、明確な成長性があるかを重視されることが多いので注意が必要です。
企業が中途採用に求める条件を上手に見定めて、上手な自己アピールにつなげてください。
1.会社に適応し行動できるか
ポテンシャル採用は、会社や職場に適応し自分で考えて行動できるか、いわゆる仕事との相性は悪くないかといったことも企業からチェックされます。
仕事のミスマッチがあったり職場でなじめなかったりする場合は、せっかく雇われたのに退職につながる恐れがあります。
転職準備中に会社の経営理念や事業内容をよく理解してから、面接を受けましょう。
ミスマッチになる可能性が低いことを証明できれば、企業の採用担当者に悪い印象が生まれません。
2.ビジネスマナーやコミュニケーション力
ポテンシャル採用は、ビジネスマナーや仕事に対する意識、コミュニケーション力があることを前提として人材の採用を判断します。
履歴書の書き方や面接の印象が悪く一緒に職場で働くイメージがわかない人は、採用担当者の評価はマイナスになってしまいます。
また、応募者は自主的に行動できることや問題解決力、情報収集に関する能力も重要視されるため、社会人としての基本的な知識やマナーは必須です。
これまで培ってきたビジネスマナーや向上心、仕事に対してアピールできることは、履歴書を書く前にうまくまとめておきましょう。
3.職業に関する理解と意欲
ポテンシャル採用にあたって、企業は応募者の職業に関する理解と意欲や向上心、目標に向かってどのような経験を積んでいくかといった詳細なキャリアビジョンも重視します。
面接では、入社後には自分から新しいスキルを身に着けたい、仕事に対する勉強はどれくらいしたかといった成長意欲をアピールしましょう。
成長していく見込みと、積極的に仕事に取り組む姿勢があると判断されやすくなります。
また、採用担当者に入社後の具体的な目標を伝えることで、企業からの期待も高まります。
4.人間特性があるか
人間特性は人間力とも言い、自立した人間として社会で生きていくための総合的な能力のことをいいます。
企業が判断する人間力は基礎学力や専門知識のほかにリーダシップや忍耐力など特性はさまざまですが、どれも仕事をするうえで重要な要素です。
とくに、継続的な努力ができるか、自分を客観的に見られるかなどは、ポテンシャル採用でも重視されます。
まずは、自分がどんなふうに転職先の会社で活躍したいか考えると、必要な人間特性がわかりやすくなるので自己分析をしてみることも重要です。
5.情報のキャッチアップと自己学習
企業はポテンシャル採用で、応募者にどれくらい仕事に関する成長性があるか判断するために、情報のキャッチアップと自己学習能力への
力の入れ具合をチェックします。
会社や業種の情報をどれくらい勉強しているか、どんなことに注目しているかを確認されるので、面接の前にはきちんと情報を集めておくことをおすすめします。
公式ホームページの会社概要や企業方針だけでなく、プレリリースやニュースなどで最新の情報も確認しましょう。
常に仕事に関する勉強を欠かさないことは、成長性や向上心があることの確かな証拠になります。
6.前職での経験や努力
前職での業務経験やスキル取得のために行った勉強や努力も、ポテンシャル採用で企業から重視される項目です。
応募先の企業にアピールできるスキルや資格、経験があればしっかりと自己ＰＲにつなげましょう。
具体的なエピソードを交えて伝えることで、これまで行ってきた仕事でどんなことに力を入れてきたか採用担当者がイメージしやすくなります。
トラブル対応や緊急時の処理といったイレギュラーな経験は、大変な場合でも仕事を任せてもらえるという証左なので採用判断ではプラスの印象になります。
企業がポテンシャル採用を行うメリット
ここからは、視点を変えて企業がポテンシャル採用を行うメリットを紹介します。
ポテンシャル採用での転職を考えている応募者も、企業が何を求めるか確認しておくことで知識をより深められますよ。
企業の若返りが望める
ポテンシャル採用によって一定数の若手社員が採用されると、会社の年齢層が若くなります。
若くて優良な人材が育てられるということは、企業がポテンシャル採用を行うおおきなメリットのひとつです。
これまでの価値観にとらわれない意見が出たり、新たな領域への事業進出ができたり、経営にプラスの効果が期待できます。
現職の社員の引退を考えて、世代交代のためにポテンシャル採用をすることで、長年蓄積したノウハウや知見の引継も可能です。
将来の幹部候補を育てることもできるため、事業継承のためにも会社の若返りは重要といえます。
社会人として必要な能力を待った人材の確保
ポテンシャル採用に応募している転職者のなかには、モチベーションの高い人材がいる可能性があります。
「さらに成長したい」「この仕事を覚えてキャリアの軸にしたい」など、高い意識や前向きな意思を持っている従業員の採用は、主体的な社員を増やし組織のさらなる活性化が期待できます。
教育コストが抑えられる
ポテンシャル採用に応募している人の多くは、入社のときに基本的なビジネスマナーが身についていることが考えられます。
育成期間のうちビジネスマナーに掛ける時間を減らすことで、教育コストが抑えられる可能性があります。
また、同業種の経験がある人材で、業界に必要な知識がすでにある場合も短期間で戦力として育てられるため、会社にとってもメリットが大きいです。
ポテンシャル採用は成長性が重要
ポテンシャル採用は個人のスキルよりも、成長性が重視される採用方法です。
新卒採用やキャリア採用と異なる点は、あらかじめ社会の基本的なマナーや仕事への向上心が必須になることです。
ポテンシャル採用は転職者と企業の双方にとってメリットが大きく、経営の起爆剤として活躍する可能性も見込まれます。
