「大企業や有名企業、上場企業で働きたい!」
…という方は多いと思います。しかしそうした企業の求人は倍率も高いため、簡単に転職できるとは限りません。ということで検討の土台に上がってくるのが、零細企業です。
零細企業とは、中小企業の中でも特に小規模な会社のことを指します。明確な基準があるわけではないのですが、ほとんどの場合は社員数20名以下の企業のことを零細企業と呼ぶようです。(業界によって多少人数の違いがあるようです)
そんな零細企業で働くとなると不安もあるかもしれませんが、実は零細企業で働くからこそのメリットもたくさんあるんです。
そこで今回は、零細企業で働くメリットとデメリット、注意すべきポイント、零細企業への転職におすすめの転職サイトなどをご紹介していきます!ぜひ参考にしていただきながら、転職先の可能性を広げていきましょう。
目次
零細企業で働くメリット
小規模な会社で働くからこそのメリットも、実はたくさんあります。今回は5つのポイントをご紹介します!
自分の意見が通りやすい
企業規模が小さいということは、社員一人ひとりの影響力が大きく、意見が通りやすかったりします。
例えば大企業であれば、自分一人の声で会社の制度や仕事の進め方が変わることはなかなか無いかもしれませんが、零細企業であれば改善提案が即反映されることも少なくありません。
会社が大きくなったときに役職を得やすい
社員数が少なければ、それだけ役職に就ける可能性も高いということ。例えば会社が大きくなれば、管理職や役員なども目指せるかもしれません。特に昨今では後継者不足に悩む零細企業の社長も多いため、実力や組織構成次第でどこまでも上を目指せる可能性もあるでしょう。
自分の仕事が会社の利益に反映されやすい
大企業であれば、自分一人が驚異的な売上を計上したとしても、会社全体に与える影響は微々たるもの。しかし零細企業の場合は、自分の頑張りが会社の売上・利益に大きな影響を与えます。結果的に会社が成長するだけでなく、給与や年収として還元されることもあるでしょう。
早くから責任のある仕事を任せてもらいやすい
零細企業の場合、業務が細分化されていないことがほとんど。そのため入社間もないうちや若いうちから責任ある仕事を任せてもらいやすいといえます。
大企業の場合は年次を重ねて実力が身についてから挑戦するような仕事も、零細企業ではすぐにチャレンジできるため、ビジネスパーソンとしての成長の機会も多いかもしれません。
経営者との距離が近い
社員数が少ないので、経営者ともすぐ近くで仕事ができます。場合によってはデスクを並べて仕事をすることもあるでしょう。
経営者と一緒に仕事をすることのメリットは、経営者ならではの視点が身に付くことにあります。会社運営のノウハウや利益へのシビアな考え方、社員のマネジメントなどなど。やはり現場の社員と経営者とでは意識が全く違いますので、その考え方を近くで見られるのは大きなメリットです。
将来的に経営者になりたい方などには、特にオススメです。
零細企業で働くデメリット
零細企業で働くことには、メリットばかりではなくデメリットもあります。そこで今回は5つのデメリットをご紹介します。
教育制度や研修制度が整っていない
大企業に比べると、やはり教育制度や研修制度は劣ります。体系立てた制度はないことがほとんどなので俗人的になりがちですし、お金を掛けて研修を受けられるということも少ないでしょう。
有給制度・福利厚生が整っていない
有給制度や福利厚生も、やはり整っていないことがほとんどです。例えば住宅手当や家族手当、退職金などの制度は大企業であれば整っていますが、零細企業ではないことがほとんどです。結果的に手取りの給与金額が変わってくる可能性もありますので、注意が必要です。
倒産のリスクがある
もちろん大企業も倒産のリスクはありますが、資金力という意味でも零細企業は倒産の可能性が高くなります。これについては入社前にその企業の売上や資金状況などをきちんと確認しておくことをオススメします。
平均的に年収が低い
大企業と比べると、やはり平均年収額は下がります。国税庁の平成27年の民間給与実態統計調査結果によると、社員10名以下の企業の平均年収額は約420万円とのこと。これに対して大企業は700~800万円となっており、その差は歴然です。
社員一人への負担が大きい
社員数が少ないため、雑務や事務作業なども社員一人ひとりがこなさなければなりません。大企業であれば事務スタッフが行う領収証の処理やコピー機の紙の補充、電話対応といったことも担当します。
注意した方が良い零細企業の特徴
零細企業には零細企業ならではの“良くない”特徴もいくつかあります。入社後に気づくと退職にもつながりかねませんので、ぜひ面接などの際にチェックしておいてください。
身内だけでやっている一族企業
零細企業は親族で経営していることが多いのですが、特に社員のほとんどが身内の一族企業には注意が必要です。一族経営が必ずしも悪いというわけではないのですが、場合によっては家族間のトラブルで業務が滞ったり、親族以外の社員が昇進しづらかったりというケースもあります。
パワハラ・セクハラが横行している
零細企業はワンマンであることもしばしば…。ゆえに経営陣によるパワハラやセクハラも目立ちます。入社前に見極めるのは難しいかもしれませんが、ネットやSNS上の口コミなどを確認しておきましょう。
給与支払いの遅延がある
資金繰りが危うい企業の場合、給与支払いが滞る可能性もあります。こちらについても心配であれば事実確認を行い、SNSなどもチェックしておきましょう。
零細企業への転職はどんな人におすすめ?
では零細企業への転職は、どんな方にオススメなのでしょうか。まず前提として、安定や楽さを求めるような方には向いていません。では具体的な例を2つ挙げてご紹介します。
自分の力で会社を大きくしていきたい人
小規模な会社を自分の成果で成長させ、大きくしていきたいという野心がある方に向いています。決して簡単なことではありませんが、一人の売上が会社の成長に大きく影響する零細企業ならではの醍醐味。会社を成長させる実感が得られるのは、小さな会社ならではです。
将来的に独立や企業を考えている人
もしあなたが、ゆくゆくは起業を目指していたり、経営者になりたかったりという場合は、零細企業での仕事がオススメです。経営者である社長の仕事をすぐ近くで見ることができますし、場合によっては役員を目指すこともできるでしょう。
また、業務の一部ではなく全体を見ながら仕事が出来るため、得られる知識量も多くなるでしょう。
零細企業への転職におすすめの転職サイト・エージェント
もし零細企業への転職を考えているのであれば、転職サイトも零細企業への転職に強いものを選んだほうがいいでしょう。大手転職サイト各社も零細企業の求人が多数掲載されていますが、今回は特にオススメなサービスをいくつかご紹介します。
登録先に並んでいる方は、ぜひサイト選びの参考にしてください。
JAIC
JAICは、フリーターや第二新卒への教育や就職支援を行う専門サービスです。現場での業務に必要な基礎的なスキル、そして立ち居振る舞いや心構えなどを講座を通じて指導し、社会人としての基礎が身に付いた状態で企業に紹介していくというほかには無いサービスを展開しています。
講座受講後は、JAICと提携している企業との面接が行われ、双方が納得できれば内定となります。
企業への紹介を行うサービスはたくさんありますが、現場ですぐに働き始められるように教育をきちんと行って送り出すサービスはまれです。
特に零細企業の場合、自社で教育や研修を行うことが難しいため、JAICのようなサービスが非常に重宝されます。
ハタラクティブ
ハタラクティブは、20代のフリーター・既卒・第二新卒向けの転職サイトです。サービスに登録すると専任の就職アドバイザーが担当についてくれて、どんな仕事が自分に合っているのか、応募書類はどうやって書けばいいのか、といった選考の際の疑問を一緒に考えてくれます。
また面接日程の調整なども代行してくれるため、効率的に転職活動を進めることができます。
零細企業への先入観を捨てて、自分の選択肢を広げる
さて今回は、零細企業に転職するメリットやデメリットをご紹介してきました。
零細企業と聞くと、その呼び方の響きから敬遠してしまう方も多いと思います。しかし零細企業だからこそ感じられるメリットも多く、実は大企業よりも経験できる幅が広かったり、会社に与える影響力が大きかったりと“面白さ”を感じられる面もあります。
「大手企業だけを視野に入れている」「上場企業狙い」という考え方は、あなた自身の可能性を狭めるだけ。ぜひ零細企業も選択肢の一つとして考えながら、より自分の可能性を広げていきましょう。