現在介護業界に在籍している人の中で老人ホームに転職したいと考えている方もいるかと思います。
老人ホームといえばテレビや新聞の報道の影響か「人手不足で仕事がきつい」といったマイナスのイメージを持たれやすいです。
あなたもそういったイメージを持っているのではないでしょうか。
ですが実際のところは仕事内容のきつさは老人ホームの種類や施設の形態によってさまざま。
そこでこの記事では実際の老人ホームの仕事内容や必要な資格、そして老人ホームへの転職を考えている方向けに実際に転職した方が利用していた転職サイトを紹介します。
目次
老人ホームにも種類がある
実際には老人ホームにも大きく分けて2つの種類があります。
「特別養護老人ホーム」と「有料老人ホーム」です。
基本的に行う仕事内容は同じで、入浴、食事、排せつ、移動、就寝の介助など生活のすべてをサポートします。
両方とも「要介護」と認められた利用者が利用できる施設利用サービスですが、その仕事内容のレベルに差があります。
以下ではその2つの種類を分けてどんな利用者がいるのか、そして仕事内容のレベルはどのようなものなのかを解説していきます。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは現在日本に9645施設あり、サービス受給者数は57.7万人です。
特別養護老人ホームは基本的に入居一時金や施設利用料が比較的低く設定されています。
実は特別養護老人ホームは運営する社会福祉法人や企業に国側から税制上の優遇措置や助成金が与えられるため、利用料を低く設定しています。
そのため運営母体が倒産するという心配が少ないということで、転職先としては非常に人気です。
介護の度合いが大きい人が多い
特別養護老人ホームは基本的に要介護度の高い高齢者が入居する施設です。
そのため、施設を利用する目的もかなり日常生活の補助が多くなってきます。
移動や食事はもちろんのこと、入浴や排せつの手伝いまでと入居者の生活すべてをサポートする必要があるため、かなり体力が必要になります。
また、職員が一人の利用者につきっきりというわけではなく1人で複数名を見る必要があるので仕事のスピードが必要になってくるでしょう。
介護職として様々な利用者に深くかかわってお世話をしたい人に向いているのではないでしょうか。
プロの技術が要求される場合も
特別養護老人ホームで働くために資格が必須と言うわけではなく、介護系の資格がなくとも働くことができます。
しかし、先ほども挙げた通り特別養護老人ホームは要介護度の高い入居者が多い施設ですので、それ相応の技術と知識が求められることもあります。
そのため、介護に関する資格を持っておきましょう。
特に業務上で役に立つ資格は「介護職員初任者研修」、「介護福祉士(三年以上の介護施設での実務経験が必要)」と言われていますので持っておいた方が良いでしょう。
有料老人ホーム
有料老人ホームは、特別養護老人ホームが社会福祉法人や地方自治体が運営しているのとは異なり、民間企業によって運営されている老人ホームです。
個室への入居が可能で入居者のプライバシーが守られている、医療施設を備えている、24時間体制での看護職員の配置などサービスが施設によってさまざまであるのが特徴です。
こちらも働く際に資格は必要ありませんが、特別養護老人ホーム同様に資格を持っていた方が仕事上有利になります。
介護のレベルの幅が広い
有料老人ホームに入居するためには要介護度の上限はなく、入居者の介護レベルはバラバラです。
そのため、特別養護老人ホームよりも楽そうというイメージがありますが、臨機応変に対応しなければならないため一概に楽とは言えません。
しかし、特別養護老人ホームでは介護レベルが高く意思疎通を図るということが難しい波面、有料老人ホームではお年寄りとのコミュニケーションを取りやすくなります。
そのため、お年寄りとのコミュニケーションを大事にしたい方にはおすすめの職場と言えるのではないでしょうか。
「介護付き」と「住居型」と「健康型」がある
有料老人ホームには3つの種類があるのをご存知でしょうか?
有料老人ホームは要介護度の幅が広いとお伝えしましたが、実は施設の形態によって介護のレベルが変わってくるのです。
そのため、転職口を探す際にその形態を見て自分に合うかどうかを見極めることをおすすめします。
簡単にその3つの形態をまとめました。
介護付き老人ホーム
特別養護老人ホームと同じように生活するうえで必要な介助全てを担当します。
3つの形態の中で最も要介護度にばらつきがあります。
また施設ごとに受け入れている介護レベルにばらつきがあるため、働く前に調べることを強くお勧めします。
住居型老人ホーム
基本的に自分で生活できる利用者が多いため、介助度合いは比較的低いです。
特に、入居者とのコミュニケーションを重視したい方はここへの転職をおすすめします。
ですが、訪問介護を行う施設もあるため、事前にどんなサービスを行っているか調べておきましょう。
健康型老人ホーム
ほぼ完全に自立できるけれども、日常生活に少し不安のある方が利用する老人ホームです。
一人で暮らすのが不安な方が利用しているのでこの3つの形態の中では最も要介護度の低い利用者が多いです。
ですが、家事や雑事を全て職員に任せて入居者が余暇を楽しむ目的の施設もあるため、仕事内容については施設ごとにばらつきがあります。
高度なサービスを要求される場合もある
民間企業が運営していることもあり、有料老人ホームの利用料は基本的に高額に設定されています。
そのためその金額に見合ったサービスを提供しなければなりません。
一部の老人ホームではホテル並みのサービスが求められる場合があり、言葉遣いや所作に関してまで教育されることもあります。
運営方針や入居者の特徴を確認しておきましょう。
転職する前に確認!利用者と職員の比率は3:1か?
実は老人ホームにおいて利用者と職員の比率は3:1と法律で定められています。
基本的に老人ホームの入居者に向けた資料、あるいはホームページにその比率は記載されています。
ですがテレビでも報道されている通り介護業界では人手不足な状態です。
中には法律を守らずに職員に対する負担を重くしている施設もあります。
実は老人ホームで働いている人の退職理由として「休みがなくて仕事がきつい」ということが最も多く挙げられています。
そのため、事前にしっかりと比率について確認しておきましょう
1人で大人数見なければならないかも?
介護比率の守られていない施設で働くことになると1人で大人数の入居者の対応をしなければなりません。
特に、特別養護老人ホームでは要介護度が高い入居者が多いため、大人数をみることになるとかなりの負担になります。
一方有料老人ホームでは丁寧なサービスの実現のために、職員と利用者の比率を低く設定している場合もあります。
ですが設定しているからと言って実際に働き始めたら、入居者を何人も掛け持ちしなければならない場合もあるのです…。
確実に比率を守っている所で働きたいのであれば、一度職場見学をしてみたりその施設の利用者に聞いてみることをおすすめします。
日中だけでなく夜勤の比率も確認しておこう
老人ホームの中には日中は3:1の比率を守っているものの、夜間は1人の職員で大人数を介助しなければならない施設もあります。
日中の勤務のみならず夜勤を検討している方は夜間比率も確認しておきましょう。
介護職はブラックだらけ?ブラック施設の見分け方と転職のすすめ
老人ホームへの転職でみんなが使っているサイトはこちら!
今まで紹介してきた通り老人ホームは職員の比率の問題や、利用者の要介護度による仕事の負担のばらつきがあります。
そのため、自分ひとりで良い転職先を見つけるのは難しいでしょう。
ですが、介護職に特化した転職サイトを使えば、自分の求める条件に合った転職先を見つけやすくなります。
以下では、実際に老人ホームへの転職でみんなが使っているサイトについて紹介します!
ぜひ利用してより良い職場を見つけましょう。
きらケア求人
求人のサポート地域を東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県・大阪府に絞っている介護業界の転職サイトです。
また、職場の人間関係や実際の比率など様々な事情に詳しく、資格を持っていない人でも働けるような老人ホームの求人を紹介しています。
働きながら介護系の資格を取りたい場合はこちらを利用してみて下さい。
かいご畑
無資格でも働ける求人を紹介してくれることに関してはトップクラスの評判を誇る転職サイトです。
全国の求人を掲載しており、老人ホームの求人が多いサイトです。
働きながら資格を取得したい方、一度介護業界から離れてブランクがある方が多く利用しています。
マイナビ介護職
転職業界の大手マイナビの介護業界の転職サイトです。
残念ながらこちらは「有資格者」を対象にしたサイトです。
ですがその分離職率の高い施設の求人は形成していない、あるいは高収入を狙えるような好条件の求人を多く掲載しています。
キャリアアドバイザーを利用することもできるので初めて老人ホームに転職を考えている方にはマイナビ介護職をおすすめします。
転職サイトを利用して良い条件の老人ホームで働こう
いかがでしたか?
老人ホームは種類や施設の形態によって仕事内容に差があるため、どこが一番良い職場かというのは一概にはいえないのが現状です。
そんな中、一人で転職活動を行うとなるとミスマッチなどで失敗してしまうリスクがあります。
そうならないためにも様々な介護の転職サイトを利用し、自分に合った老人ホームを見つけましょう!