1980年代のバブル期、モテる男の条件といえば、「3K」「三高」と言われていました。
3 Kとは、
- 高学歴
- 高収入
- 高身長
のことで、いい大学を出て、収入がよく、身長が180センチ以上の男性を指します。
世の女性たちは3K男子との結婚を目標に、ライバルたちとしれつな争いを繰り広げていたそうです。
バブルがはじけて平成になり、次は「3平」の時代へ突入しました。
3平とは、
- 平均的な収入
- 平凡な外見
- 平穏な性格
です。
夢がないように思える3平ですが、「高望みはしない」「贅沢はしなくていいから平凡な暮らしがしたい」、そんな女性が増えたのです。
しかし女性が考える平均は、実は平均ではありませんでした。
平均・平凡・平穏さえ希少だったのです。
そして結婚相手に求める条件は、「三低」になりました。
「低」という文字から、どんな男性像かは予想できると思いますが、この記事では「三平」「三低」について詳しく解説していきたいと思います。
最近の女子が求める「三低」とは?
「三低」、それは
- 低姿勢
- 低依存
- 低リスク
です。
低学歴、低収入、低身長ではありません。
なぜ三低が人気なのか、それぞれの条件をみていきましょう。
低姿勢
ウィキペディアでは、三低の「低姿勢」についてこう記されています。
『女性に対して、また全般に丁寧・威圧的でない等の真摯な態度、女性やほかのひとを尊重する姿勢。』
綺麗にまとまっていますが、女の立場から言わせてもらうと、「私の前で威張らないで!」「私のいうことは絶対だから!」ってことですよね。
今は家庭だけでなく、職場でも女性が強かったりしませんか?
男性は女性の機嫌を損ねないよう、波風を立てないよう、とにかく低姿勢であることを求められています。
また今どき、女性に対して上から目線の男性は嫌われる傾向が強いようです。
男性が女性を選ぶ時代から、女性が男性を選ぶ時代に移り変わっているのでしょうか。
「女は強い男が好き」と時代錯誤している男性もまだまだ多いようなので、結婚相手を探している場合には気を付けましょう。
低依存
低依存は、「家事や子育て、身の回りのことを妻に丸投げしない」ということです。
今は共働き世帯が専業主婦世帯を上回っているので、この考え方は時代の流れによるものかもしれません。
「男は外で働き、女は家庭を守る」というのは、ひと昔以上も前の話。
今は女性も外でバリバリ働き、自分のキャリアを確立しています。
人生100年時代に向けて家事や子育てをしながら、定年まで働かなくてはいけないのです。
夫が「俺も子育て手伝うから」「ゴミ出しやってるし」なんて言おうものなら、妻の怒りを食らってしまうでしょう。
低リスク
低リスクは、「堅実な職業に就いてリストラのリスクが低い」男性を指します。
一攫千金を狙うような男よりも、外資系で高い年収をもらう男よりも、公務員のような安定した職業についている男性を望む女性が増えているのです。
もちろん高収入であることに越したことはありません。
できれば出世して、ちょっとでも贅沢な暮らしがしたい、そんな望みもあります。
しかし将来が不安な金持ち男よりも、定年まで安定して働いてくれる真面目な男性が人気です。
なぜ最近は「三低」が人気なの?
「あなたが三低だから好きになったの」と言われると、男性はどうでしょうか…。
ほとんどの男性が素直に喜べないのではないでしょうか。
以前は「3K」という高みを目指していた女性が、なぜ三低を求めるようになったのか気になりますよね。
今は独身の女性が本当に多いですが、彼女たちが魅力的ではないかというと、全くそんなことはありません。
仕事ができてオシャレで趣味もある、独身を満喫しているかのように見えます。
一昔前は「独身貴族」というと男性を指すことが多かったのですが、最近は独身生活を謳歌している女性も増えてきたと感じます。
結婚する以外に選択肢がなかった大昔とは違い、女性も大きな責任を背負って働き、それなりの給料をもらえる生活ができる時代になりました。
外でストレスにさらされている分、家の中に平穏を求める気持ちも理解できますし、家の中でも男性に威張られたのでは、息をつく暇がありません。
「黙って俺について来い」「家事はお前の仕事だろ」「子育てはお前に任せた」、いくら稼ぎがよくても、そんな男と結婚したい女性は確実に減少しています。
いばらない男、家事を任せられる男、出世できなくても真面目に働く男。確かに最高です。
「3K」「三高」より「三平」を求める人が増えている
三高・三平・三低では、「三平」の人気が一番高く、女性だけでなく男性にも支持されています。
人気の理由としては、
- 平凡であることの大切さを理解しているから
- 無理しないお付き合いができる
- 相性が大切なので、年収や学歴は気にしない
- 普通の生活ができればいい
というようなコメントが上がっていました。
しかし平均とはどのくらいの値を指すのか、気になる平均年収を探ってみましょう。
平均的収入ってどれくらい?
結婚相談所ノッツェを運営する「株式会社結婚情報センター」が、男性会員431人、女性会員320人を対象に、結婚相手に求める年収についてアンケート調査を実施。
すると男性は女性に対して301.7万円、女性は男性に682.6万円を希望していることが分かりました。
しかし「将来の夫の年収は600万くらいあればいいや…」と思っていた女性は、今の日本人男性の平均年収が、20代後半で370万円、30代前半で410万円、30代後半でも448万円という現実を知らなかったようです。
ちなみに、年収500万~600万円未満の30代独身男性は、わずか6.2%というデータがあります。
結婚相手に3平を求めるなら、日本男性の平均年収412万円を念頭に置いておかなくてはいけません。
【2020年最新版】日本の年収の中央値は220~380万円!中央値と平均は何が違う?
結婚への近道は安定した仕事にある?
2015年の国勢調査では、女性の未婚率はこのようになっています。
- 30〜34歳の未婚率…33.7%
- 35〜39歳の未婚率…23.3%
1980年代の未婚率は5%未満で、1990年代から急激に高くなっており、これからも未婚者が増加すると予測されているようです。
「家庭を持つこと以外、生きるための選択肢はない」というのは大昔の話で、今は女性もバリバリ稼ぎ男性に負けないキャリアを築き上げています。
何にも縛られず自由に生きるという意味でも、結婚の必要性を感じない男性や女性が増えているんですね。
確かに結婚には莫大なお金がかかりますから、結婚を尻込みしてしまう男性の気持ちも理解できます。
結婚式、出産、子育てにマイホーム、子どもの教育問題など、経済力がなくては、いくら結婚ができても幸せとはいえないでしょう。
やはり結婚には安定した生活力が必要不可欠で、男性に「三平」や「三低」を求める女性の考え方は間違っていません。
しかし日本人男性の平均年収は400万円台。
これからの結婚は男性だけでなく、女性も安定した仕事を持っていることが大切です。
お金も家事も子育ても「男だから女だから」と相手に求めるのではなく、二人で協力して家庭を作っていくのが、この時代の結婚かもしれませんね。