この記事ではWEB業界に転職することをオススメする3つの理由や転職するメリット・デメリット、そしてSEからWEBエンジニアに転職する場合に必要なスキルなどについて詳しく説明していきます。
なお最後に、転職する際に知っておくと有利になるサービスについても紹介していますので、現在SIerなどでSEとして働いている人で、現状に不満を持っている人はぜひ参考にしてみてください。
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目次
SEの仕事に不満を感じている人はWEB系の仕事を検討してみよう
いま現在SIerなどで働いていて、残業時間も多くて給料もなかなか上がらないなど、現在の状況に不満を感じているSEの人は、業種を変えて新しくWEB系の仕事に転職するのもひとつです。
WEB系の仕事に転職するメリットは色々とありますが、SIerで働くよりも、実際にユーザーの目に触れるものをつくれるチャンスが多くなるので、仕事で感じるやりがいも大きくなるはずです。
そもそもWEB系企業やWEB系エンジニアって?
そもそもWEB系の会社にはどんな特徴があるのか、そしてWEB系エンジニアがどんな仕事をしているのかなどについて、分からない人も多いかと思います。
WEB系企業の特徴
WEB系の会社で働く場合、大きくSIerと同じようにクライアントワークを行う制作会社などで働くか、直接ユーザーにアプリやサービスを提供するBtoCの会社で働くかのどちらかに分かれます。
制作会社などで働く場合は、SIerと同じようにクライアント優先の仕事になるので、リリース前などは残業時間が多くなる可能性もありますが、一件あたりの開発期間がSIerよりも短いので、色々な業界の案件に関われるというメリットがあります。
一方のBtoCの会社は、今までとは違ってクライアントワークではなくなるので、開発の自由度やスピード感は確実にアップすることになります。
残業時間などで悩んでいた人は、このような会社で働くだけで、それまで悩んでいた問題を解決できるかもしれません。
WEB系エンジニアの種類
なおWEBエンジニアとして開発するものは、どちらの会社でもそこまで大きく変わりません。
特に最近のトレンドはスマホなので、アプリやソーシャルゲームなどの案件が多くなるはずです。
ただしWEBエンジニアは、大きくサービスの裏側のシステム開発を担当するバックエンドエンジニアと、デザインなどの表示面を担当するフロントエンドエンジニアの2つに分かれるので、自分がどちらに進むのかによって、サービスへの関わり方は変わってくることになります(人によってはどちらも担当するエンジニアもいます。)
WEB系エンジニアになるために必要なプログラミング言語
また会社によって扱うプログラミング言語の種類が異なるので、事前にどの言語を勉強するのか、しっかりと調べることも大切です。
サービスの基盤となるシステムを開発するバックエンドエンジニアになりたい場合は、PHPやRubyなどの言語が特に人気で、これらの言語が使えると、比較的転職先も多くなると言われています。
一方で演出やデザインなどの開発を行うフロントエンドエンジニアになりたい場合はJavaScriptなどの言語の知識が必要になります。
開発方法の違い
SIerとWEB系企業で大きく違うのはそれぞれの開発方法です。
SIerの場合は「ウォータフォール開発」、一方のWEB系の場合は「アジャイル開発」がメインになります。
ウォータフォール開発
仕様が一度確定したら原則変更はできない開発手法。
スケジュール管理が厳格に行われるため、開発者もマネジメントも大変になる。
アジャイル開発
最初から仕様変更が発生することを想定した柔軟性が高い開発手法。
最大でも14日間隔の短い期間で開発を進めていくため、スピード感を大切に開発が出来る。
SEからへの異業種への転職完全ガイド!転職先の種類や方法について徹底解説
WEB系の仕事をおすすめする3つの理由
WEB系企業やWEB系エンジニアの特徴を簡単に説明しましたが、なぜWEB系の仕事をおすすめするのか、その理由をより具体的に説明していきます。
理由1:クライアントワークから解放される
まず一つ目の理由は「クライアントワークから解放される」というものです。
SIerで働く限り、クライアントの要望を優先することは、絶対に避けられないことですが、先ほど上でも紹介したように、WEB系の会社に転職すれば、BtoCの会社で開発することも可能なので、自由度は確実に高くなります。
仕事時間の見通しが立てやすい
クライアントの都合に合わせて納期を決める必要がなく、開発のスケジュールは2週間ごとにその都度作成されることになるため、SIerでSEとして働いていた時よりも時間の見通しが立てやすくなります。
新サービスやリニューアルの際などリリースがある時は、残業時間がいつもより少し増える可能性もありますが、場合によっては交渉して後ろにずらすことも可能です。
開発がスピィーディーに進められる
要件定義から実際の開発まで、分業する事なくワンストップで進めれられることも、WEB系の会社で働くメリットのひとつです。
SIerの場合は、上流工程の要件定義や設計だけ担当して、実際の開発は下請けのSEが開発するというパターンが多くなるため、実際にシステムを納品するまでに、たくさんの時間が必要になります。
一方でWEB系の企業の場合は、サービスを運営している中で必要な機能が出てくれば、提案してすぐに開発を進めることも可能です。
自分の考えたアイディアが、即座にサービスへ反映されるのは、自社でサービスを運理する、WEB系企業ならではの魅力です。
企画やビジネスなど幅広く体験できる
実際の開発だけではなく、WEB系企業の場合は、エンジニアがサービス改善のアイディア出しから担当することも可能です。
また、既存のサービスだけではなく、場合によっては新サービスの企画など、ビジネス面からサービスに関わることも可能なので、SIerのSEとして働くよりも、仕事の幅を広げやすくなります。
ユーザーの反応がダイレクトに分かる
自分が開発を手がけたサービスへの反応が、ダイレクトに分かることも、WEB系企業で働く魅力のひとつです。
SEとして開発する場合、ほとんどがBtoBのクライアントワークになるので、実際に開発したサービスがどのように使われて評価されているかは、チェックすることができません。
しかしBtoCのWEB系企業なら、ユーザーの声がダイレクトに届きますし、売り上げという数字にも向き合うことになるので、感じられるやりがいも、より大きくなるはずです。
理由 2:自由度が高く成長しやすい
2つ目の理由は「自由度が高く成長しやすい」というものです。
長期的なキャリアプランをもとに、より自分を成長させられる環境で働きたいという人にも、WEB系の会社はオススメです。
新技術や開発スタイルの導入に柔軟な企業が多い
WEB系の企業は、新技術の導入や開発手法の変更などにも柔軟で、良いものがあればどんどん取り入れて開発体制をアップデートしていこうという企業が多くなっています。
自分の提案やアイディアが採用されるまでの過程に無駄が少ないので、実現する途中で挫折してしまうリスクも小さくなります。
スタートアップなどに転職すれば成長機会もより増える
スタートアップやベンチャー企業が多いのも、WEB業界で働くメリットのひとつです。
すでに歴史のある会社とは違い、仕事をする環境からつくる事や、変化する事が求められる機会も多くなるので、必然的に自分が成長できるチャンスも多くなります。
理由 3:フリーランスの案件が豊富
3つ目の理由は「フリーランスのエンジニアとして活躍をしやすい」という理由です。
SIerのSEとして働くよりも、WEB系のエンジニアとして仕事をする方が案件の種類も豊富で、フリーランスとして仕事がしやすくなります。
フリーランスになった場合の収入やメリット
ちなみにフリーランスのWEBエンジニアになると、3年以上の実務経験など、ある程度のスキルがあれば、毎月最低でも50万円以上は稼げますし、中にはフリーランスになってからたった2年で、年収400万円から年収1000万円以上稼げるようになった人もいます。
フリーランスのエンジニアになって、しっかりと努力すれば、SEとして働くよりも、確実に収入を増やすことができます。
他にも、仕事をする場所や時間を自分で比較的自由にコントロールできる事など、フリーランスのエンジニアには収入面以外にも様々なメリットがあるので、ひとつのエンジニアの働き方として検討する価値があります。
エージェントを利用すればフリーランスでもそこまでリスクはない
ちなみにフリーランスというと、メリット以上にリスクが大きくて躊躇してしまう人も多いかと思います。
しかしエンジニアの場合、他の職種よりもニーズが大きいので、フリーランス向けのエージェントを利用すれば、フリーランスエンジニアになっても、比較的安定して仕事をすることが出来ます。
ちなみにフリーランス向けのエージェントの中には、一定の基準を満たしていれば仕事がなくても給料の8割を必ず保証してくれる「給与保証制度」というものや、社会保険料の半額をエージェント側が保証してくれる制度などを用意しているエージェントもあるので、より安心して、フリーランスとして仕事が出来ます。
フリーランスも検討しているエンジニアには、こちらの記事もおすすめです。
フリーランスのエンジニアになるには?稼げるエンジニアになる方法
一方でWEB系に転職するデメリットは?
WEB系のエンジニアに転職するメリットを紹介してきましたが、もちろんメリットだけではなくデメリットもあります。
給料が減る可能性がある
一つ目のデメリットは「給料が減る可能性があること」です。
特に上流工程を担当するSIerのSEとして働いていた場合は、給料が減る可能性がより高いので、事前にしっかりと確認するようにしましょう。
ただし年収だけではなく、昇給率や評価制度についても一緒に確認するように注意しましょう。
リリース前は残業時間が増える
2つ目は「残業時間が増えるかもしれないこと」です。特にソーシャルゲーム企業の場合はイベントを定期的に開催しているので、新しくリリースする機会や、システムトラブルなどの問題が発生する機会も多くなり、その時期は残業時間も多くなりがちです。
WEB系の企業全てがこうなるわけではありませんが、頻繁に新しい機能をリリースしている企業やサービスの場合は、ある程度覚悟しておくほうがいいでしょう。
自発性が必要になる
3つ目は「自発性が必要になること」です。
SIerの場合は、1つのプロジェクトが分業制になっているケースが多いので、自分の担当する仕事もある程度決まってきます。
しかしWEB業界の場合は、まだまだ成長過程にあるベンチャー企業かスタートアップで働くことになるので、人の指示を待って動く人ではなく、自分から進んで仕事や課題を見つけて動ける人でないと活躍するのが難しくなります。
そういった環境を逆に楽しめる人でないと、ストレスが大きくなってしまうので注意しましょう。
担当する仕事の範囲が増える
最後のデメリットは「担当する範囲が増えること」です。
これは裁量権が広がるというメリットと表裏一体のものですが、チーム全体のマネージャーでなくても、デザイナーやディレクターなど、様々な職種の人とコミュニケーションを取る機会が多くなります。
そしてそれによって、担当する範囲も自然と広がり、突発的な依頼を受ける機会も多くなります。
コードを書いてプログラミングだけ担当するというのは、どの会社で働くにしろ、なかなか難しくなるはずです。
SEからWEB系へ転職する場合に考えられる選択肢
SEからWEBエンジニアに転職する場合、職種としては3つのパターンが考えられます。
1. バックエンドエンジニア
ひとつめは「バックエンドエンジニア」です。先ほど上でも簡単に紹介しましたが、バックエンドエンジニアは、WEBサービスの根幹となる機能やシステムの開発を担う職種です。
ちなみに会社によって採用しているプログラミング言語が変わり、選ぶプログラミング言語によって出来ることも変わってくるので、入社する前に自分に向いている言語を見極める必要があります。
ちなみにWEB系企業で特に人気のある言語はPHPやRubyです。
他にも、最近の大きなトレンドであるAI分野の開発をしたい場合はPython、スマホのAndoroidのエンジニアの場合はJava、IOSのエンジニアの場合はObjective-Cの知識が必要になります。
2.フロントエンドエンドエンジニア
もうひとつは「フロントエンドエンジニア」です。こちらも同じエンジニアですが、上のバックエンドエンジニアがサービスの裏側の機能を開発するエンジニアなのに対して、こちらのフロントエンドエンジニアは、デザインや演出など、実際にユーザーが目にする見た目の部分の開発を担当するエンジニアです。
デザインなどにも興味があるエンジニアの人はこちらの職種を目指すといいかもしれません。
ちなみにメインで扱う言語は「JavaScrtipt」や「jQuery」というもので、プラスして「HTML」や「CSS」などの知識も必要になります。
3.WEBディレクター
3つ目の選択肢は「WEBディレクター」です。システム面の知識があってプログラミングができることは、エンジニアをやめてWEBディレクターになっても、そのまま自分の武器にすることが出来ます。
実際にコードを書いたりする機会はなくなりますが、プログラミングよりも、サービスのアイディアを出したり企画を考えることのほうが好きな人には向いている職種といえるでしょう。
SEとしてマネジメント経験や進行管理の経験がある人は、応募する際にその経験をそのままアピールしましょう。
SEからWEB系へ転職するために必要なスキル
実際にSEからWEBエンジニアなどの職種へ転職するために必要なスキルは以下の4つです。
- プログラミングスキル
- 企画力
- コミュニケーション力
- マネジメントスキル
この中でも特に大切になるのは「プログラミングスキル」と「コミュニケーション力」になります。
これらのスキルに不安がある人は、事前にしっかりと準備するように注意しましょう。
プログラミングスキル
WEBディレクターではなく、そのままWEBエンジニアになる場合は、なにはともあれ「プログラミングスキル」が必要になります。
特にSEからWEBエンジニアに転職する場合、今までSEの仕事で使っていた言語とは別に、新しくプログラミング言語を勉強しなければならない可能性もあります。
その場合は、出来ればスクールに通うなどして、実際にWEBサービスを自分で開発してみることが大切です。
問題解決力・企画力
2つ目は「問題解決力」や「企画力」です。
WEBエンジニアになるにせよ、WEBディレクターになるにせよ、どちらの場合でも必要なスキルです。
仕事の中で発生したトラブルや困難を、これまでどのようにして解決してきたかしっかりと説明できるように整理しておくことも大切ですし、自分がやってみたいサービスなどの企画案もいくつか用意しておくようにしましょう。
コミュニケーション力
3つ目は「コミュニケーション力」です。
開発する際はエンジニアのチーム内はもちろん、ディレクターやデザイナーなど、他の様々な職種の人とコミュニケーションを取りながら開発を進めていくことになります。
そんな中もしもコミュニケーション能力に問題があると、周りのメンバーに迷惑をかけてしまうことになり、最悪開発の遅延にもつながってしまいます。
マネジメントスキル
「マネジメントスキル」も大切なスキルのひとつです。
エンジニアのチームを管理したり、会社によってはエンジニアがWEBディレクターのように開発プロジェクト全体をリードすることもあるので、出来ればSEとしてマネジメントも経験しておくようにしましょう。
マネジメントスキルがあると、採用される際に給料の面でも優遇される可能性が高くなります。
SEからWEB系へ転職する際に注意したいことや、学んでおくほうがいいこと
SEからWEB系の会社へ転職する際に、事前にチェックしておきたいことや、勉強しておくべきことについても、紹介しておきます。
自分が気になる事を調べるのはもちろんですが、ここで紹介するポイントも一緒に覚えておくようにしてください。
応募する企業のカルチャーなどを調べる
自分が興味のある企業のカルチャーや特徴などについて、しっかりと調べるようにしましょう。
WEB系の会社は自由度が高い会社が多いので、会社それぞれで働く環境やカルチャーなども大きく変わってきます。
社長がブログを運営している場合はしっかりとチェックしたり、面接の際は企画や開発の進め方、そして会社ならではの制度やルールなどについて質問をして、自分に合うかどうかしっかりと確認するようにしましょう。
WEBの仕組みについて
サーバーやブラウザ、データベースなど、WEBの仕組みについても勉強しておきましょう。
今後勉強を進めていく際に必ず必要となる基礎知識なので、できるだけ早く理解しておくほうがいいです。
HTMLやRubyなどの言語について
HTMLやCSS、そしてPHPやRubyなど、WEB開発をする際に必要な言語の特徴についても、しっかりと理解しておきましょう。
ちなみに言語を選ぶためには、言語の特徴を理解するのに加えて、自分の興味のある会社について調べたり、今後の方向性などを考えることも必要になります。
スクールについて
どの言語を勉強すればいいかわからなかったり、普段の仕事と並行して勉強を進めることが難しい場合は、プログラミングスクールに通うのもひとつです。
分からないことをすぐに質問できる環境は、新しくプログラミング言語を習得する際に、とても大切なポイントになります。
また課題をしっかりと提出するなど、一定の条件を満たしていれば転職先を保証してくれるスクールも、中にはあったりします。
ちなみに独学する場合はドットインストールやProgateというWEBサービスが分かりやすくてオススメです。
書籍を使って勉強する場合でも、こういったWEBサービスでさらっと概要を把握しておくと、より知識が入りやすくなるので利用してみてください。
転職する際は転職エージェントを利用しよう
ちなみに転職エージェントを利用すると、人によってはより有利に転職活動を進めることが出来ます。
レバテックキャリア、ワークポート、ギークリーなど、ITやWEB業界に特化しているエージェントもあるので、転職を始める前にそれぞれチェックしてみてください。
ちなみに、レバテックフリーランスやMidworksなど、フリーランスエンジニア向けのエージェントもあります。
転職エージェントを利用するメリット
転職エージェントを利用するメリットは、
- 非公開案件を紹介してもらえる
- 面接日程の調整をしてもらえる
- 履歴書や職務経歴書などの添削をしてもらえる
- 企業の担当者が採用しようかどうか迷っている際にプッシュしてもらえる
- 内定した際に、自分の代わりに給料額の交渉をしてもらえる
など、このようにたくさんあります。
特に面接や交渉が苦手な人、転職活動の時間をなかなか取れない人にとっては、メリットの多いサービスです。
ひとつではなく複数のエージェントを利用するのが大切
なお、転職エージェントを利用する際は、一つのエージェントだけではなく、複数のエージェントを利用することが大切です。
そうすることによってエージェントの担当者に自分を対応する優先度をあげてもらうことができます。
自分からわざわざ伝える必要はありませんが、聞かれた場合は正直に伝えたしまっても問題ありません。
サービスを使う私達は無料でエージェントを利用できますが、エージェントの担当者には営業ノルマが課せられていて、何人エンジニアを紹介できたかによって自分の評価が決まる仕組みになっています。
よって、ひとつしかエージェントを利用していないと、他の担当者の実績になってしまうリスクがないので、自分の優先度を下げられてしまう可能性が高くなるわけです。
忘れずに覚えておきましょう。
なお、SEにおすすめの転職サイトは、こちらの記事でランキング形式で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。