この記事では生活支援員に悔いている人・向いていない人の特徴や、その仕事内容、業務のやりがい等について解説しています。
自分に生活支援員の適性があるかどうか知りたい、という方の疑問に答える内容となっていますよ。
生活支援員を目指す人や、生活支援員の仕事について気になっている人はぜひ目を通してみてください。
生活支援員になる方法は？無資格でも大丈夫？仕事内容や給料についても紹介
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目次
生活支援員とは
生活支援員の仕事の仕事は、障害（身体・知的・精神障害等）を持つ方の生活に密着しながら、生活能力の向上に向けた支援を行うことです。
身の回りの世話から創作・生産活動にもかかわり、障害者の自立をサポートします。
生活支援員と職業指導員の違い
生活支援員と職業指導員は混同されやすいですが、実際は専門分野が異なります。
職業指導員は、利用者さんが社会に出て就労できるようになることを目指して技術的なサポートを行います。
利用者さんの適性に応じてPC技術、木工、園芸などのスキル向上を支援し、社会的なマナーについても指導したりしますよ。
生活支援員も、就労に向けたスキルの向上や内職等の軽作業の提供が業務に含まれてはいますが、基本的には利用者さんの日常生活・健康管理に関わる支援がメインですね。
生活に関する悩み相談を受けることもあれば、事業所によっては介護技術も必要になります。
生活支援員の仕事内容
具体的には、施設を利用する障害を持つ方に対して下記のような支援を行います。
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 服薬、受診の管理
- 睡眠管理
- 悩み相談
- 就労に向けたスキルの向上をサポート
- 内職等の軽作業の提供
- 記録作成
とはいえ、必ずしもこれらすべてを行うわけではなく、利用者さん一人ひとりに対して必要な部分だけをサポートします。
今持っている力や能力を維持しつつ、自立を目指すためのスキルの向上を支援するのが生活支援員の仕事なのですね。
生活支援員になるための方法
生活支援員は高齢者や障害者のサポートを行う仕事です。
就労支援所などで働く障害を持っている人を指導する仕事もあるので、障害福祉サービスの一端を担う業務に就けるでしょう。
ここからは生活支援になるための方法を紹介します。
専門の免許は必要ない
生活支援員になるための必要な条件は特に定められていません。
施設や支援事業所などの求人に応募して採用試験に合格すれば、働くことが可能です。
未経験者も働ける事業所や施設もあるので、キャリアチェンジも成功する可能性があります。
ただし、生活支援として公的施設で働く場合は、地方公務員試験に合格しなくてはなりません。
介護関連の資格を持っていると歓迎されることもある
生活支援員になるための条件はありませんが、介護関連の資格を持っていると転職に成功しやすい傾向です。
以下の資格を取得していると、生活支援員として活躍できる可能性がアップします。
- 社会福祉士
- 精神保健福祉士
- 社会福祉主事任用資格
求人条件で資格所有者を歓迎している事業所・施設は多く見られます。
転職に有利になるので資格取得はおすすめです。
資格を取得しておけば、転職後にいい待遇で働ける可能性もあるでしょう。
生活支援員がキツイって本当？実際の声を紹介
生活相談員の仕事をする中で、きついと感じることは少なくありません。
仕事はさまざまなやりがいが感じられますが、ストレスもかかりやすいことに注意しましょう。
生活支援員がきついと感じる業務内容をまとめました。
予想外の事態が発生することが多い
施設の利用者は、多種多様な問題を抱えていることがあります。
以下のような予想できない行動を取ることがあり、緊急事態が発生する場合もあるでしょう。
- 殴る噛み付くなどの自傷行為や他害行為
- 入浴・排泄時にパニックを起こす
- 施設からの脱走
- 転倒や転落事故
生活支援員は利用者の特性に応じた対応が必要なので、気疲れを起こしやすい傾向です。
精神的な負担がかかりやすい仕事も多く「きつい」と感じることに注意してください。
清掃や処理をするとき
生活支援員は利用者のオムツ交換・排泄介助などの仕事も担当します。
手袋越しですが、排泄物の清掃や処理に抵抗がある人もいるでしょう。
そのほかにも吐瀉物の処理もしなくてはならないため、感染症のリスクが高い傾向です。
施設内で集団感染を引き起こさないためにも、慎重に対処しなくてはなりません。
清掃や処理をするときに「きつい」「つらい」と感じる生活支援員もいるのではないでしょうか。
シフトの関係で長時間労働になる時
施設勤務の場合は夜勤が必須です。
シフト調整がうまくいかないと、長時間労働の可能性があります。
生活リズムが乱れて体調不調につながってしまうので、必要以上の長時間労働は避けたいですよね。
日勤と夜勤が交互に入るシフトを採用している事業所がほとんどです。
しかし、事業所の人員不足や急な対処などで長時間労働の可能性は全くないとは言えません。
労働時間にも気をつけて、働きやすい転職先を選んでください。
生活支援員に向いている人
生活支援員に向いている人の特徴は主に下記の5つです。
- 観察力・洞察力が優れている人
- 相手の立場に立って考えられる人
- 前向きで明るい性格の人
- トラブルに冷静に対処できる人
- 体力に自信がある人
観察力・洞察力が優れている人
施設にいる利用者さんは障害を抱えており、中には自分の気持ちや考え、体調などをうまく表現できない人もいます。
そのため、今日はいつもより元気がないな、何となくいつもと様子が違うな、というような些細な変化に気づく力がとても重要なのです。
利用者さんの変化を見落としてしまうと、場合によっては大きな事故に繋がったり、信頼関係にも影響しかねませんからね。
観察力・洞察力は生活支援員として働くうえでも重要な要素の一つなのです。
相手の立場に立って考えられる人
相手というのは利用者さんの事でもあり、利用者さん家族の事でもあり、そして現場で働く職員の事でもあります。
生活支援は一方的な意見や考えだけでは良いものにはなりません。
それぞれの立場と考えを汲んで、最良の支援の形を見つけていく必要があります。
そのためにはただ話を聞くだけでなく、対応する相手の目線から物事をとらえる力が必要なのですね。
前向きで明るい性格の人
生活支援員は利用者さんの生活に密着して身の回りのお世話をする仕事です。
利用者さんの相談に乗り、時には見守り、生活に寄り添って自立に向けたサポートを行います。
例えば施設を利用する方の中には後天的な障害を負っていて、元気だった時と今の自分を比べてしまい苦しんでいることも。
それでも時間をかけて障害と向き合い、前を向こうとしている方が施設を利用することも多いです。
身近でサポートをする支援者が暗くなっていては、利用者さんも不安になってしまいますし、悩みや相談事があっても支援員に心を開きにくくなってしまうでしょう。
そのことからも、利用者さんに笑顔で接してくれる明るくて前向きな人が、生活支援員に向いていると言えますね。
トラブルに冷静に対処できる人
生活支援員の仕事に突然のトラブルはつきものです。
起きた出来事に冷静に対処する力と、トラブルを未然に防げるよう危機管理する能力が求められます。
トラブルの例としては、下記のようなものが挙げられます。
- トイレに間に合わず失禁してしまう
- 突然発作を起こし倒れる
- 歩いている最中急に路上に飛び出そうとする
- パニックを起こし暴力的になる
時には利用者さんの命にかかわる事態に遭遇する可能性もあります。
突然の出来事にも慌てず冷静に対処できる人が、生活支援員に向いていると言えますね。
体力に自信がある人
生活支援員の仕事には重労働も多いです。
一日に何回も排泄介助を行ったり、何人もの入浴介助を行う等、力を消耗する業務が多いのですね。
また重度の障害がある方がパニックを起こした際などは、自分より力の強い利用者さんを抑えたり急な飛び出しを防いだりしなければなりません。
そのことからも体力に自信のある人の方が生活支援員には向いていると言えます。
生活支援員に向いていない人
生活支援員に向いていない人の特徴は主に下記の3つです。
- 気が短い人
- 人とかかわることが苦手な人
- 潔癖症の人
気が短い人
生活支援員が向き合う利用者は、障害によって知的・身体・精神にハンデを抱える方たちです。
何度も同じことを繰り返したり、何度伝えてもわからないという事も珍しくありません。
それでも根気よく利用者さんと向き合っていくには忍耐力や我慢強さが必要になるでしょう。
思い通りに事が進まないとイラっとしてしまうタイプの、気が短い正確の人には難しいかもしれません。
人とかかわることが苦手な人
生活支援員は利用者さんの身の周りのお世話をすることが仕事ですから、当然利用者さんとの積極的なコミュニケーションは大切です。
しかしそれだけではなく、利用者さん家族に生活の様子や支援の方針についてお話したり、時には他の福祉関連施設との連携が必要な場面もあります。
コミュニケーションの重要性が非常に高い仕事のため、人とかかわることに苦手意識のある方の場合苦労することが多いでしょう。
潔癖症の人
生活支援員の仕事は、潔癖症の人には難しいことも多いです。
重度の障害を持つ方の中には、キレイや汚いということにこだわりを持たない人も多いですからね。
歯磨きが苦手な人には、口の奥に溜まったままの食べ物をかき出す手伝いをしたり、よだれや鼻水を自分で処理できない方もいます。
潔癖症だから対応しない、というわけにはいきませんので、潔癖の自覚がある方はよく考えてから検討しましょう。
生活支援員の良いところ・やりがい
生活支援員の仕事は確かに楽ではありませんが、それでも頑張りたいと思えるような良いところややりがいもあるんです。
ここから、生活支援員の良いところややりがいについても紹介していきますよ。
感謝の言葉が届く
利用者さんの生活に密着し支援する生活支援員の仕事は、利用者さんやその家族から感謝の言葉をいただきやすいです。
ご本人から「ありがとう」と言われることもあれば、ご家族が利用者さんの変化や成長に気づいてお礼を伝えてくれることも。
直接感謝の言葉が届く仕事というのがやりがいにも繋がっていきます。
利用者さんの前向きな変化を近くで感じられる
障がいという壁に立ち向かい、自立を目指す利用者さんを支援するのが生活支援員の仕事です。
その利用者さんが職員のサポートや訓練によって、つらい時期を乗り越えて前向きな変化を見せてくれた時には、感慨深い気持ちになります。
そんな利用者さんの姿に励まされることもあったり、元気をもらえることも多いです。
無資格・未経験でもなれる
医師や看護師とは違い、生活支援員は就業するにあたって必要な実務経験や専門知識について定められていません。
つまり、無資格の未経験からでも生活支援員として働くことが可能です。
ただし施設によっては介護系の資格や社会福祉士の資格を求められる場合もありますので、希望の施設がある場合には求人条件をよく確認しておきましょう。
身近な人に介護サービスについてのアドバイスができる
例えば身内が障害を負ってしまった時や、身近な知り合いに障害を持つ家族がいる時などにアドバイスをしてあげることができます。
生涯というのはデリケートな問題ですから、理解のない人に相談すると偏見や心無い言葉で傷つけられてしまうことともあります。
身近に障害者支援の正しい知識を持った人がいれば安心して相談することができ、救われる人もいるはずです。
生活支援員が活躍する主な職場
生活支援員が活躍する主な職場について紹介します。
| 施設名 | 特徴 |
|---|---|
| グループホーム | 障害を持つ人が共同生活を送る施設。共同生活を送ることで孤独の防止や生活への不安軽減の効果も期待できる。 |
| デイサービス | 食事や入浴のサービスを提供する日帰りの施設。日中の生活援助やレクリエーションなどを行う。 |
| ショートステイ | 何らかの理由で一時的に家庭でのサポートを受けられない場合に、必要な支援を提供する短期入所施設。 |
| 就労移行支援事業所 | 一般企業で働ける見込みがある障碍者の就労をサポート。働く機会や生産活動の機会を提供し、知識と能力の向上を目指し訓練する。65歳未満が対象。 |
| 就労継続支援事業所 | 一般企業に雇用されえて働くことが難しい障害者を支援対象とする。働く機会や生産活動の機会を提供し、知識と能力の向上を目指し訓練する。 |
就労移行支援事業所、就労継続支援事業所については就職支援を目的とした施設です。
職業指導員との連携も必要になってきますね。
就労継続支援事業所には「就労継続支援A型」と「就労継続支援B型」があり、A型は65歳未満が対象、B型は年齢制限がないのも特徴です。
生活支援員への転職で役立つ転職サイト・エージェント
生活支援員への転職に役立つ転職サイトやエージェントを紹介します。
効率よく転職活動をするために、エージェントサービスを活用しましょう。
第三者の意見から、生活支援員へ転職するためのアドバイスが受けられます。
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初めて転職活動を行う人も丁寧なサポートが受けられるため、生活支援員として活躍できる可能性が高いでしょう。
エージェントサービスは無料で受けられるので、転職に迷ったときは登録をオススメします。
生活支援員は他にはないやりがいを感じられる仕事
生活支援員の仕事は、自立を目指す障害者の生活面をサポートすることです。
なんでもしてあげるのが良いわけではなく、もともと持っている力を維持したり、もしくは引き出したりするために、時には見守るという形で支援をすることもあります。
マニュアルなどはありませんから、利用者さん人値一人に合った最適な支援の形を見つけていくのは本当に大変です。
しかしだからこそ、実際に利用者さんの前向きな変化を感じられた時には、大きなやりがいを感じられることでしょう。
この記事に目を通して、自分に適性があると感じられた方はぜひ、生活支援員を目指してみてください。
