女性の社会進出が当たり前となり、建設現場でも女性が活躍できる場所が広がっています。
建設現場で働く女性の中には、キャリアアップを目指し「施工管理」を目指して頑張る人もいますが、女性にとっては大変なことが多いともいわれています。
まだ女性が多い業界とは言えないため、不安のある人もいるでしょう。
そこでこの記事では、女性が施工管理に就くメリット・デメリットや、向いている人の特徴を解説します。
施工管理とは
まず施工管理とはどのような仕事なのかについて解説します。
施工管理とは、建設現場に常駐し工程管理・安全管理・品質管理などを行う仕事です。
工事が円滑に進められるように、適切な人員配置や原価管理・安全管理など、あらゆる面でマネジメントしているのが、施工管理の仕事となっています。
現場監督と混同されがちですが、現場管理だけでなく施工管理は書類作成や役所での手続きなどの事務作業も施工管理の仕事です。
女性が施工管理につくメリット
施工管理の仕事は男性限定というわけではなく、女性でも施工管理の仕事をしている人がいます。
建設現場で女性のフィールドが広がっている今、施工管理を目指す女性も少なくありません。
女性が施工管理に就くメリットは何かあるのか?疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。
そこでここでは、女性が施工管理の仕事に就くメリットを解説します。
女性の視点を活用した働き方もできる
女性ならではの細かい部分に配慮できるのも、女性が施工管理に就くメリットといえます。
施工管理では、円滑な進捗のため安全管理などで、細かい部分まで配慮が必要です。
女性男性で分けるのに違和感がある人もいるかもしれませんが、男性のほうが大雑把になりやすく女性のほうが細かいところまで配慮できる人が多いのも、ある程度信ぴょう性があるのではないでしょうか。
このように女性ならではの視点が活かせるのは、女性施工管理のメリットです。
資格があれば男性と同様に仕事が出来る
施工管理には「施工管理技士」という資格があり、これを取得することで男性と同様に仕事ができるのもメリットです。
女性は結婚や出産などライフステージの変化があると、働き方を考えなければいけないタイミングが生じます。
そんなときに、施工管理技士の資格を取得しておけば現場を何円か離れても再就職しやすく、男性と同じようにまた建設現場で活躍もできるようになります。
このようにライフステージが変わっても働けるというのも、女性が施工管理の仕事に就くメリットといえます。
最近女性の働く環境が整っている
一昔前建設現場は男社会で、女性は働きにくい環境でした。
トイレひとつとっても現場に設置されないなど、女性にとっては働きたいと思える職場とは言いにくい部分も多かったでしょう。
しかし最近は、建設現場で働く女性が増えていることもあり、女性用トイレはもちろんシャワーなどを完備する現場も増えています。
女性が働きたいと思えるような環境作りが進んでいるため、女性が働きやすくなっているのもメリットといえます。
給与が高く設定されている
建設現場で職人として働くよりも、工事の管理者としての責任が多い分、施工管理の仕事のほうが給与が高いのもメリットです。
現場で働いていると体力勝負なのに、見合った給与がもらえていないと感じる人もいますが、管理者になれば資格手当なども付き給与が高く設定しています。
男性・女性は関係なく、給与が高く設定されているためやりがいにも繋がるのも大きなメリットといえます。
キャリアを積みやすい
施工管理の資格を持つ女性なら、ライフステージの変化があっても続けやすくキャリアを積みやすいのもメリットの一つです。
妊娠や出産があるととうしても現場を離れなければいけません。
しかしキャリアを積んでおくことで、ライフステージに変化があっても復帰しやすくなるのです。
働く女性にとってキャリアプランは悩みの種と言う人もいます。
しかし施工管理の仕事なら、キャリアアップしながら働き続けやすくなるのです。
女性が施工管理につくデメリット
女性が施工管理に就くメリットについて解説しましたが、メリットだけでなくデメリットもあります。
女性ならではのデメリットもあるため、きちんと理解しておかないと働き始めてから後悔に繋がってしまう可能性もあります。
きちんとデメリットを把握し、仕事のミスマッチを防いでください。
労働時間が長くなる可能性がある
施工管理の仕事は、現場での業務だけでなく事務所に戻ると事務作業など、業務がたくさんあります。
そのため残業が多く労働時間が長くなってしまう可能性があります。
さらに残業だけでなく、仕事があれば残業だけでなく休日出勤となってしまうことも。
そのため体力に自信のない女性は体調を崩しやすくなってしまい、続けにくいこともあるのがデメリットです。
転勤が多く引っ越しの回数が多い
施工管理は一つの現場が終わったらまた違い現場へ移動となります。
これが自宅から近い場合は良いですが、現場が全国にあると、引っ越しが必要となります。
そのためライフステージの変化があり、家庭を持っていると引っ越しがネックになり仕事を辞めなければいけなくなってしまう可能性もあります。
転勤の回数が普通の仕事よりも多くなる可能性があることは、女性にとってもデメリットとなってしまうのではないでしょうか。
女性の働きやすい制度が整っていない可能性がある
メリットの部分で、女性が働きやすい環境作りが進んでいると解説しましたが、すべての現場でそのような環境が整っているわけではなく、環境整備されていない可能性もあります。
男性が多い職場のため、女性が来ることを想定していない場合もあり、そうなるとトイレやシャワーなどがなく男性と共有です。
繊細な人にとってこれがとてもつらく感じることもあり、環境作りがどうなっているのかは女性にとってとても大きな問題といえます。
職場の雰囲気が合わない可能性がある
まだ男性社会の名残がある建設現場では、体育会系のノリなど女性にとって職場の雰囲気が合わないと感じることもデメリットです。
また現場で働く職人は長年勤めている年上の男性になると、女性というだけでなめられてしまう可能性もあります。
職場の雰囲気が合わなくても施工管理として、責任を全うしなければいけないと、長期間現場で仕事することになりストレスが溜まってしまいます。
このような面も、女性にとってはデメリットとなることがあります。
施工管理に向いている女性の特徴
施工管理のめりとデメリットについて解説しましたが、良い面・悪い面をきちんと理解してから施工管理の仕事に就くかどうか判断することが重要です。
ただ施工管理は女性に多い事務職とは違う部分も多く、向いている女性にも特徴があります。
そこでここでは、施工管理に向いている女性の特徴を解説します。
これから施工管理の職に就くことを考えている人はその特徴を知り、ミスマッチを防ぎましょう。
体を動かすのが得意
施工管理は現場で働くよりも事務作業や監視作業が多いため、体力が意外と必要です。
また身体を動かすのが苦手な人だと、その忙しさで体調を崩してしまうかもしれません。
そこで身体を動かすのが好きな人や得意な人のほうが、この仕事には向いています。
さらに残業や休日出勤があることを考えると、体力に自信があると尚良いです。
色んな人とコミュニケーションをとるのが好き
施工管理は、現場の職人だけでなくクライアントなどさまざまな人と、コミュニケーションを取る機会があります。
そこでいろいろな人とコミュニケーションを取るが好きな人のほうが、この仕事には向いています。
人見知りやコミュ障だと思っている人だと、たくさんの人に会っているとそれだけで疲れてしまいます。
きちんと人の意見を聞き、自分の意見もしっかり言えるように、日頃から円滑なコミュニケーションが取れる人のほうが良いでしょう。
女性が施工管理で良い職場を見付ける方法
女性も施工管理として働く人も増え、女性施工管理の募集も増えています。
ただどのようにして良い職場を見つければよいかわからないという人もいるのではないでしょうか。
適当に選んでしまうと、女性に対する配慮のない会社や、会社の雰囲気が合わないといったミスマッチが起こってしまいます。
そこで女性施工管理で働くうえで、良い職場を見つけるための方法を解説します。
知り合いから紹介してもらう
知り合いからの紹介もおすすめの見つけ方です。
実際に働く人が同じ女性だと、さらに安心して働けます。
実際に働く人だからこそわかる職場の雰囲気や、働きやすさ・環境などを事前に知ることができ、ミスマッチが起こりにくくなります。
また知り合いの紹介であれば、転職に融通も効きやすくなり可能性もあります。
このようなメリットもあるため、知り合いの紹介もおすすめです。
建築関連の専門の転職サイト・エージェントを利用する
知り合いがいない場合、建築関連の専門転職サイト・エージェントに登録し活用するのがおすすめです。
建築関連の転職サイトでは、ホワイト求人も多く保有し、紹介の際に職場の雰囲気や条件などを詳しく教えてもらえます。
またサポートも充実しているため、転職前も後も安心して仕事に従事できます。
企業の情報を事前にリサーチする
転職でミスマッチが起き早期退職などのリスクを減らすためには、企業の情報を事前リサーチすることが大切です。
企業に関する情報をきちんと収集し、自分が働いていけるのか・女性でも働きやすい環境作りがされているのかを知っておくことで、長く働ける職場に転職が叶います。
適当に決めるのではなく、じっくり考えたうえで転職活動を進めるようにしましょう。
女性が施工管理につくなら事前に自分に合うか調べよう
女性が施工管理に就くのは大変なのかについて解説しました。
女性が活躍できる場が増えており、施工管理を目指している女性も増えてきています。
ただまだすべての現場や会社で女性が働きやすいというわけではなく、働きづらさを感じることもあるでしょう。
そのような理由でミスマッチを起こさないように、事前に企業について調べて自分に合う職場を見つけてみてください。