社会人の人や社会人になる学生の人ですと、「社会人基礎力」という言葉を聞いたことはないでしょうか?
聞いたことはあっても社会人基礎力について詳しく知っている人も少ないと思います。
特に、まだ社会人になっていない学生の場合は、多くの人が意味を知らないと思います。
しかし、社会人基礎力は社会人だけが必要としている力ではなく、学生のうちから身につけておくべき力になります。
そこで今回は、社会人基礎力についてご紹介してきます。
習得するのに抑えておくべきポイントなどをご紹介していますので、社会人になる学生や現在社会人の方も参考にしてみてください。
目次
社会人基礎力とは?
そもそも社会人基礎力とは、なにでしょうか?
「社会人の基礎力かな…」「どんな力なんだろ?」「誰が決めたんだろう…」などと多くの疑問が出てくることでしょう。
結論から申しますと、社会人基礎力は経済産業省は2006年に提唱したものになります。
「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力から構成されています。
具体的には、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」と定義されています。
しかし、「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」3つの能力から構成されていると言われても意味がわかりませんよね。
そこで、より詳しく3つの能力をご紹介してきます。
経済産業省が2006年に提唱したということは覚えておきましょう!
前に踏み出す力とは?
社会人は学生と違い、指示を待って行動するだけではいけません。
正解が1つではないことを自分で考えて、一番正解に近い行動をしなくてはいけません。
さらに、1人で取り組むことは少なく組織で協力して正解を導かなければいけません。
特に、指示を待つのではなく、自分で行動することが大切ですよね。
それが「前に踏み出す力」です。
「前に踏み出す力」はさらに3つの力に分けることができます。
「主体性」「働きかける力」「実行力」の力からなっています。
「主体性」を持って物事に取り組み、「働きかける力」で周りに働きかけ使い巻き込み、「実行力」で目的まで行動するということです。
この力が社会人には、必要とされているということです。
説明されると理解が出てきても、なかなか行動に起こすのは難しいですよね。
考え抜く力とは?
何事にも答えがありますよね。
答えがあるのは当たり前のことかもしれませんが、物事に疑問を持つことが大切です。
「なぜ成功したのだろう?」「なぜ失敗したんだろう」「どうして出来たの?」という疑問です。
その疑問を持ち、自分で考えることが「考え抜く力」です!
自分で課題を見つけて、解決方法を考える、自律的な思考力が社会人には必要です。
「考え抜く力」もさらに3つに分けることができます。
「課題発見力」「計画力」「創造力」の3つです。
「課題発見力」で現状を分析して課題を見つけて、「計画力」で課題解決に向けた方法を考え準備して、「創造力」で新しいことを生み出す。
このサイクルが「考え抜く力」です。
チームで働く力とは?
人間はチームや組織を大事にする傾向があります。
そのため、グループ内での協調性だけにとどまってしまいます。
それでは、チームや組織は発展していきません。
チームや組織を発展させていくためには、多様な人と目標に向かって協力する力が必要なのです。
その力が「チームで働く力」です!
「チームで働く力」は6つに分けることができます。
「発信力」「傾聴力」「柔軟性」「情況把握力」「規律性」「ストレスコントロール力」の6つなのですが、6つも意識することは難しいですよね。
1つ1つの力を説明しますので、まずは6つの力を理解しましょう!
- 発信力:自分の意見をしっかりわかりやすく伝える力
- 傾聴力:自分の意見だけではなく、相手の意見を丁寧に聞く力
- 柔軟性:相手と意見が違うときに相手の意見を理解する力
- 情況把握力:自分と周りの人や物事の関係性を理解する力
- 規律性:社会人のルールや常識を守る力
- ストレスコントロール:ストレスとうまく付き合う力
以上6つの力からなっているのが「チームで働く力」です。
少し意識すればつけられる力や今でもついている力もあると思いますので、6つからなっているということは覚えていてくださいね。
社会人基礎力はなぜ必要とされているのか?
ではなぜ社会人基礎力は、必要とされているのでしょうか?
その理由がわからないと、習得しようとも思いませんよね。
少子高齢化の中でも人材教育
1つ目の理由は、少子高齢化になっている日本でもしっかりとして人材教育が必要とされ、提唱されました。
今の日本では、地域の活動や子供と大人が密に関わるコミュニティーが減ってきています。
それは少子高齢化が問題でもありますが、子供から大人につれて自然に身につく力が身につかなくなっています。
さらに、終身雇用制度がなくなってきたことにより、会社で人材教育された人がどんどん減り、非常勤雇用の人が増えてきました。
そんな地域の活動や雇用形態が変化しているの中でも、社会人としての基礎力を身につける必要があると考え、経済産業省が社会人基礎力を提唱しました。
世界で活躍できる人材を育てるため
社会人基礎力を取り入れているのは、日本だけではありません。
先進国のアメリカやイギリスは、社会人基礎力のようなものを取り入れ、教育が始まっています。
今後は、今よりもグローバルな発展が考えられる中で日本人が活躍するためには、新たな救育が必要だと考え、提唱されました。
そして、大学や企業では社会人基礎力の教育が始まっています。
社会人基礎力には、明確なものがないため、2008年から「社会人基礎力育成グランプリ」が開催されています。今後の世界を引っ張っていく人材を教育するために、提唱されました。
社会人基礎力を習得するためのポイント
上記でご紹介したように、社会人基礎力は身につけていて損はありません。
そこで、習得するために抑えておきたいポイントをいくつかご紹介しますね!
背景を把握する
まずはなぜ、社会人基礎力が提唱されたのかを把握しましょう。
何事もできた背景などを理解すると、習得するスピードが速くなるという言われています。
特に、社会人基礎力はに日常生活では耳にしない言葉になっているため、自分で背景を知ろうとしないとなかなか知ることはできませんよね。
さらに、できた背景も経済産業省が提唱した難しい理由です。
上記で簡単にできた背景をご紹介していますので、参考にしてみてください。
日々意識する
上記で3つの力とさらに詳しく12の力をご紹介しましたが、すぐに身につけるのは難しいですよね。そのため、日々の生活で意識することが大切です。
「今は意識するが、今は意識いない」という身につけ方をしてしまうと、なかなか身につけることはできません。
それは社会人基礎力に限らず、何事もそうですよね。
人間的な部分の力を習得するためには、日々が大切です。
365日意識することはしなくてもいいかもしれませんが、分離した身につけ方は良くないです。
明確なものがないので自分で作る
12の力には、明確なゴールはありませんよね。
試験があるわけでもありませんし、誰かが評価してくれるわけでもありません。
そんな状況で力を取得しようとしても、途中で心が折れてしまします。
そのため、自分で明確な目標を作りましょう!
例えば、「発信力」ですと今までよりも、発信できるようになれば力をついているということになりますよね。
しかし、ゴールはありません。
そのため、「この会議では何回発信できた。次は何回発信する」という明確な目標を決めましょう。
ゴールが見えない状態ですと、人間は頑張ることができません。
自分で達成できそうな目標を決めて、少しづつ向上させていくことが、習得するポイントです。
学生時代から意識しておく
社会人基礎力は社会人から習得すればいいなんて思っていませんか?
上記でもご紹介しましたが、社会人基礎力は学生の間から、習得しておくことが大切なのです。
例えば、12の力を学生の間に5つ習得できたとしましょう。これはあくまで自分の判断です。
そうすると、残りは7つの力ですよね。
一方、社会人基礎力は社会人になってから習得すればいいと思い、なにも習得しなければ社会人になってから12の力を習得しなければいけません。
社会人基礎力の本来の意味を達成しているのは、学生の間から習得に励んだ人ですよね。
社会人基礎力のある社会人になりたいと思うのであれば、学生の間から習得するように意識しましょう。
人生100年時代の社会人基礎力とは?
上記で社会人基礎力についてご紹介してきたのですが、2018年に「人生100年時代の社会人基礎力」が新たに提唱されました。
人生100年時代の社会人基礎力とは、「今まで以上に長くなる企業や組織との関わりの中で、ライフステージの格段階で活躍し続けるために求められる力」と定義されています。
難しい内容ですよね。
従来の社会人基礎力は内容としており、能力を発揮するにあたって3つの視点から振り返ることで自らのキャリアを切り開いていけると位置づけされています。
3つの視点とは「目的」「学び」「統合」でこの3つを振り返ることが大切ということです。
社会人基礎力も人生100年時代の社会人基礎力も難しい内容ですので、間違わないようにしてください!
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まとめ
今回は社会人基礎力についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
経済産業省が提唱した内容なため、少し複雑で難しいですよね。
しかし、確実に社会人に必要な力となっていますので、今回ご紹介したポイントを抑えながら習得しましょう!
さらに、新たに提唱された「人生100年時代の社会人基礎力」もしっかり習得しましょう!