志望動機はどんなものであれば良いのだろうか?
初めて転職活動を行うのだけれど、自信がない。
中途採用の面接は、新卒の面接とは異なるって本当かな?
考えれば考えるほど不安になりますよね。
その不安な気持ち、よく分かります。
今回は実際に内定が出たという志望動機と、反対にあまりにもひどくて落としてしまった志望動機の実例を記載させて頂きます。
この文章を読めば、いま抱えている不安を払拭することが出来ます。
少し長くなりますが、最後までお付き合いくださいね。
目次
転職に成功しやすくなる志望動機の特徴と具体例を業種別に紹介!
転職に成功しやすくなる志望動機の特徴は、自分自身の強みと業界の特性を捉えた志望動機が最も内定を出しやすいです。
また即戦力としてのアピールも交えた志望動機の作成を、人事に対して行わないといけません。
具体化されていないといけないということです。
転職を初めてされる方が特に犯しがちなミスは、新卒のときの就活と同じようなスタンスと志望動機で面接に臨んでしまうという点です。
新卒時の面接と最も異なる部分は、中途採用は即戦力として採用したいという企業が多いということ。
新卒はまだまだ会社で一生をかけて育てて行く大事な大事な温存戦力です。
翻って、中途採用者は、入社してすぐに業務が出来るというくらいのレベルでなければ採用する意味がありません。
ここを理解せずに、闇雲に志望動機を立てたとしてもなかなか内定に結びつきません。
いまは売り手市場なので、中途採用者が有利な状況ですが、それでも普遍的な採用のポイントは変わりません。
中途採用の基本は即戦力。そして何よりも問われるのが、転職段階での仕事能力の完成度です。
志望動機をこのポイントを押さえながら立てるのがベストです。
具体例を挙げます。
営業職の経験を活かしたい!
重機等の巨大車両の販売会社の営業職から、自動車の製造メーカーの営業職への転職を志望する31歳の方の志望動機です。
入社時は平社員からのスタートでしたが、3年後の現在は係長を勤められています。
34歳で係長はかなりの良いスタートダッシュです。順調にいけばあと3年で課長職になられます。
営業職としての経験は申し分なかったですが、募集した職種は国内の販売会社に対する管理業務がメインの営業職でした。
その不安を払拭して頂いたのがこの志望動機でした。
これまでの営業職としての経験だけでなく、重機販売会社での事務職もされていたというのが最大のポイントでした。
営業統括本部という部署への配属で名前こそ営業職のような部署ですが、実際に行ってもらう業務はどちらかというと管理部門です。
営業経験者で、管理業務も出来るという人材は滅多にいません。
商社総務からメーカー総務へ!重視されるポイントは?
商社の総務からメーカーの総務への転職の具体例を挙げます。
28歳の方でした。
ポイントは商社の総務はエリート部門ではないのに対して、メーカーの総務はエリート部門であるという現場での見られ方への差へ対応できるかどうかです。
営業職が主体となる商社での総務の扱いはメーカーとは真逆で、どちらかというと日陰者の扱いであることが多いです。
反対に、メーカー総務の場合には、社員から厳しい批判を浴びることはありつつも会社の顔であり、会社を守る最後の砦です。
このように転職後に一段総務としてレベルアップした仕事をしたいという志望動機であれば全く問題ありません。
これまでの経験を活かしつつ、総務として尊重される業種で仕事をしてみたい!という気持ちがあればなお良いです。
実際にあった優秀な志望動機を紹介!
営業職から未経験で人事の採用担当者として採用されて、現在では人事の企画室の室長を任されているエース社員の志望動機を紹介させて頂きます。
29歳の時に未経験で転職されてきて、発想力であっという間に管理職になられた方でした。
本当に優秀な方です。
彼の志望動機をご紹介いたします。履歴書に残っている志望動機です。
人事としては未経験ですが、前職では若くして部下を持たれており、しかも人事制度については面接の場では具体的にこのような制度にすればどうかという柔軟な発想を持たれていました。
その発想は採用担当者にとどまることなく、最終的には新しく創設された人事企画室の室長にまでなられました。
転職してわずか5年でそこまで上り詰めるのは、普通ではあり得ません。
転職で評価されない志望動機の特徴と具体例を紹介!
前職への不満タラタラの志望動機は避けるようにしましょう。
特にこのような志望動機です。
重機メーカーでの営業職として勤務されてきて、ITベンチャーの営業職として転職して来ようとされてきた31歳の方の志望動機を紹介いたします。
まず、残業時間と給与が下がったのは大変なことですが、転職してきた当初は、給与が下がることの方が圧倒的に多いのが日本の中途採用市場です。
給与を志望動機にされると辛いものがあります。
勤続年数と出世によって給与を上げていくのが日本企業では一般的なので、このような志望動機は避けましょう。
また社風に惹かれてと書いてありますが、社風なんて入社するまでは絶対に分かりません。
確かにホームページには会社のトップのメッセージなどが書いてありますが、どの会社も実態は泥臭いものです。
決してその通りの社風ではないです。
また素晴らしい社員教育制度もあるという志望動機ですが、違和感がありませんか?
日本の企業は中途採用者には即戦力を求めるという点です。
即戦力として活躍して頂ける方を募集しているにも関わらず、このようにいきなり社員の教育制度を持ち出されると違和感が生じます。
中途採用者の基本は即戦力であり、スキルアップは自らの手で行う必要があるのが日本企業での実態です。
社員教育制度に期待するのではなく、自らの意思でキャリアを築くのが正解です。
業績好調というのも一見すると素晴らしい志望動機に見えますが、業績が悪くなったらまた転職されてしまうのではないかと思われてしまいます。
実際にあったひどい志望動機…これでは内定が出せない!
前職への批判ばかりの志望動機はNGです。
前向きな批判であれば問題ありませんが、中々そんなことは書けないものです。
絶対に書かないようにしておきましょう。
また、日本語になっていないような文章を書くのも避けるようにして下さい。
これから紹介するのは、重機車両を製造するメーカーに転職しようと応募してくれた28歳の方でした。
塾で講師として正社員で働いていましたが、変則勤務に耐えられず、安定した仕事をしたいと志望してくれました。
塾講師から重機製造メーカーの総務へ応募してきてくれました。
ツッコミどころが満載です。
会社のことを理解していない人はNG
特に最初の一文は意味がわからなくて人事部のメンバーでも疑問符がついていました。
何回も読み直した記憶があります。
しかも、当時、ショベルローダーは製造していませんでした。
ショベルローダーを製造しているのは関係子会社であり、本体ではありませんでした。
資本関係があるとはいえ、ほぼ完全な別会社の商品です。
重機で油圧機器といっても様々な種類があります。
全く会社のことを理解していないことがよく分かります。
仕事への考えが甘すぎるのも当然NG
しかも、塾講師という仕事は学生時代からのアルバイトをそのまま続けていて正社員になっています。
変則勤務がありそうなことくらい分かりそうなものです。
ちなみに重機製造メーカーでも、夜勤シフトに合わせて事務が夜中まで勤務することは多々あります。
ずっと同じような勤務体系を続けているわけではありません。
私も夜中シフトで消防訓練の対応などを行っています。
その合間の待機時間の休憩時間に文章を書いたりしています。
総務では、消防訓練などで事務職であっても夜中に勤務しなければならないこともザラにあります。
このような変則勤務が嫌というだけの理由が志望動機では、現場に合わせる気持ちがないとしか考えられません。
何かあれば24時間体制に移行するのが重機製造メーカーの総務という仕事です。
会社を守る最後の砦を果たさなければなりません。
こんな頼りない守護神では会社を守ることは出来ません。
転職先の組織図も正式に把握しておこう
またオーナー企業でなければトップになれるという発想も安直です。
日本の大手メーカーは、メガバンクからの出向役員が社長をしている場合も多いです。
ほぼ同族企業と変わらないくらい出世は絶望的です。
それでもみんな折り合いをつけて会社のために頑張ってくれています。
28歳にもなって考えも甘いですし、本当に社会人経験があるのかすら疑った志望動機でした。
本当に総務の仕事をしたいのかという疑いすら沸き起こりました。
とても不愉快な気分になったのを今でも覚えています。
このような支離滅裂な志望動機は絶対に立てないようにして下さい。
志望動機は、自分自身の強い想いを会社にぶつけてください
最低限の戦力としてのアピールと、会社への志望動機を記述できたら、あとは結果を待つばかりです。
どうしても入りたい!と思う会社であれば、出来るだけ丁寧な志望動機を答えるようにして下さい。
どれだけ論理的に自分の強い想いを志望動機に載せることが出来るのかが重要です。
新天地でのご活躍をお祈りしております!