「俺が若いときは仕事を教えてくれる先輩なんていなかったぞ」と武勇伝を聞かされる。
「分からないことは聞いて」と言われたけど、何が分からないかが分からない。
「質問ばかりしないで、もうちょっと自分で考えて」と説教された。
転職した会社や転属した部署で、こんなことを言われて困ったことはありませんか?
早く仕事を覚えたいと思っていても、教育が整っていない環境だと成長もできませんよね。
そこで今回は、仕事を教えてもらえない理由を理解した上で、その解決策を紹介していきたいと思います。
「なんで仕事を教えてくれないんだ!」「教育しないのは上司の仕事放棄だ!」と怒る前に、まずはできることから解決させていきましょう。
目次
職場で仕事を教えてもらえない理由
職場で仕事を教えてもらえないのには、職場にもみなさんにも原因がある場合があります。
職場で仕事を教えてもらえない理由は、以下の通りです。
- 社員の教育制度が整っていないから
- 上司の世代とのギャップがあるから
- 仕事が忙しくて新人教育に時間が割けない
以下で詳しく解説していきます。
社員の教育制度が整っていないから
社員教育が徹底されていない企業の場合、教育係の先輩もきちんと仕事を教えてもらっていないケースがほとんど。
そんな先輩たちは、「自分も教わってないので教え方を知らない」というのが本音のようです。
教育が整っていれば、自分がされたことと同じ指導を後輩にもできるでしょう。
上司の世代とのギャップがあるから
次に考えられる理由が、世代の差です。
40代や50代の上司・先輩の時代と、今の時代とでは仕事のやり方も教え方も違います。
このくらいの年代の人は、1から10まで教えてもらわなくても、
- 見て学ぶ精神が根付いている
- 教えてもらいに行く姿勢が身についている
という点で、今の若手より優れています。
見て学ぶ精神が根付いている
「仕事はみて盗め」という指導法で育っているので、部下にも同じことを求めます。
教える上司も、「丁寧に教えていては責任感が育たない」と本気で考えているので、教えないことが正しいとさえ思っているのです。
決して教えたくない訳じゃなく、そうやって厳しい環境でたくましく育ってほしいと願っています。
教えてもらいに行く姿勢が身についている
上司の世代の人たちは、まずは自分の頭を使って考える、そしてどうしても分からないときやミスが許されないときだけ、上司の席に行って質問をするという環境で成長してきました。
「教えてもらうまで席で待つ」「困っている様子をよそおって声をかけられるまで動かない」という態度を取っていませんか?
このような受け身の体制で教育される機会を待っている人は、考え方を改める必要があります。
仕事が忙しくて新人教育に時間がさけない
新人教育を任されたからといって、上司の手持ちの仕事が減るわけではありません。
自分の仕事プラス新人教育なので、教育係は必然的に忙しくなります。
上司自身も、部下に仕事を覚えてもらった方が、いずれは自分の負担が減るとは分かっているんです。
しかし「今月は教える余裕がない」「自分がやった方が早いから」と、ついつい教えることが後回しになり、部下を放置してしまいます。
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仕事を教えてもらえないときの対処法
「自分も教えてもらってないから俺も教えない」という人も多いですが、教えたくても自分の仕事が忙し過ぎて教える時間がないケースもあることが分かったと思います。
しかし教えてもらえないままでは、いつまで経っても一人前になれません。
仕事を教えてもらえない上司の部下になったときの解決策を紹介します。
上司にまずは分からないことを逐一聞きに行く
上司が忙しく仕事をしていても、遠慮しているだけでは成長できません。
もしかすると「分からないことを聞きに来ないのはやる気がないから?」と思われている可能性もあります。
気を遣うことも正しい選択ですが、分からないことはその都度質問する習慣をつけましょう。
たった一言、数十秒のアドバイスで解決できることかもしれません。
上司との信頼関係を築くために食事に行ってみる
常に忙しそうな上司なら、ランチや飲みに誘って仕事を教えてもらえるキャパがあるのかを聞いてみるのもおすすめです。
会社では話しづらいことも仕事から離れお酒が入ると、話しやすくなったり本音を話したりしてくれます。
質問をする前に、「仕事の話で恐縮なんですが」と断りを入れてから相談するようにしましょう。
「午前中は無理だけど、午後ならいつでも質問していいから」「〇〇の件なら、俺に聞くよりも事務員に聞いた方がいいよ」などとアドバイスをくれるかもしれませんよ。
どんなアドバイスでも感謝する姿勢を見せる
仕事を教えてもらえない人は、「教えてもらって当然」という態度をしていないか、自分自身で確認してみましょう。
教えてもらう前に、「お忙しいところすみません」の一言がありますか?
教えてもらった後は、「お忙しいのにありがとうございました」と言っていますか?
もちろん、新人を教育するのは会社の義務です。
しかし仕事が増えたときに教育係に任命されてしまう場合もあります。
相手の事情にも気を使って、仕事を覚えていきましょう。
わからないことをリスト化して送付する
- 教育担当の外出が多い
- 1回の電話が長く、質問するタイミングがない
- 分からないことが多すぎて毎回質問するのが忍びない
そんな人は、分からないことをまとめて聞くようにすることで解決できます。
分からないことをパソコンのメモ帳やメールに書いていき、半日もしくは1日単位で送るようにしましょう。
そうすると上司も仕事の区切りがついたタイミングで返信でき、仕事の邪魔になりません。
どんなに優しい上司でも、短時間に何度も質問されるとうんざりしてしまいます。
そうなると益々聞きづらくなってしまうので、相手の立場に立った対応を心掛けましょう。
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教えてもらえない理由を聞いてみる
質問する回数を減らし、できるだけ自分で解決できるよう努力しているのにも関わらず、教えてもらえない場合。
もしかすると個人的な感情や、過去に教育で失敗した経験があるのかもしれません。
教育係は責任が重く、部下が仕事でミスをしたら教育した上司の責任になります。
そんな過去があれば、保身で教えたくないケースも考えられます。
しかし上司の事情と教えてもらえないこととは無関係なので、覚悟を決めて「どうして仕事を教えてくれないんですか?」と、ストレートに聞いてみるしかありません。
「お前の仕事だろ!そのくらい自分で調べろ!」
「こっちは仕事で手一杯だからそんな暇ない」
と言われたら、さらに上の役職者か人事に掛け合って教育係を外れてもらいましょう。
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仕事を教えてもらえない状況が続くデメリット
会社で仕事を教えてもらえない状況が続くと、以下のような弊害が生まれます。
- 業務で達成感を得られない
- 成長できない
- 仕事に対してストレスを感じる
- 同年代と比較して成長できていないと感じる
以下で詳しく解説していきます。
業務で達成感を得られない
仕事を教えてもらえない環境が続いていると、業務で達成感を得られないこともあります。
業務での経験を積めないので、達成感も得づらいです。
業務に対してのモチベーションが維持できないと、仕事を続けられなくなることもあります。
成長できない
仕事を教えてもらえない環境だと、成長できずに市場価値をあげられなくなります。
いざ転職しようとしてもスキルが身についておらず、企業の選択肢が狭まる可能性があります。
成長できない環境下にいると段々と仕事に対する意欲も低下することになります。
仕事に対してストレスを感じる
仕事を教えてもらえないと、仕事に対してストレスを感じることもあります。
ストレスを感じてしまうと、精神的にも身体的にも悪影響を及ぼす可能性があります。
精神的な病気を引き起こす原因にもなりかねませんので、注意が必要です。
同年代と比較して成長できてないと感じる
同年代と比較して成長できていないと負い目を感じることもあります。
成長できていないと感じると、今後自分がどうしていけばいいかで迷うこともあるでしょう。
あまりにも教えてもらえないなら転職も検討してみる
上司や人事に相談しても解決できない、会社自体に教育をしない文化が根付いているという場合は、転職を決断するときです。
教えてもらえない職場での成長は見込めないから
「部下を育てる=会社を育てる」ということです。教育を放棄している会社に未来はありません。
今はなんとか業績が維持できていても、10年後、20年後はどうなっているでしょうか?
よくよく考えて、会社に残るか退職するかを選択する必要があります。
時間を有効活用できないから
仕事を教えてもらえない人は、自分で調べるしか方法はありません。
教えてもらえれば1分で済む話も、調べるとなると何時間もかかることだって十分に考えられます。
そんな時間の無駄遣いを強いる会社は、辞めてしまった方があなたのためです。
とくに20代であれば、一人前になるために覚えることが山のようにありますし、30代からの仕事人生を大きく左右します。
時間は二度と戻ってきませんので、無駄な時間の使い方で貴重な20代を棒に振らないでほしいと思います。
実績が積みにくくなるから
教育をしてもらえずに自己流で仕事をやるようになると、間違った知識のまま働き続けることになります。
結果、実績も積めず転職のときにもアピールできるスキルがひとつもない、なんてことが起こるかもしれません。
「周りはどんどん成長していって自分だけ置いていかれている」という状況にならないためにも、早めの転職を検討しましょう。
「転職したいけどやりたい仕事が分からない人」がやりたい仕事を見つける方法
いい環境の職場に転職するなら転職エージェントを活用しよう
仕事を教えない企業は人を雇うべきではありませんし、新人や中途採用をするなら教育体制を整えるべきです。
それを怠った会社はブラック企業と呼ばれてもしょうがありません。
教育体制が整った優良企業に入社するためには、ブラック企業を紹介しない転職エージェントを利用するのが一番です。
転職エージェントを利用することで、以下のようなメリットが得られます。
転職のプロからのアドバイスが受けられる
転職で失敗してしまう多くの理由は、企業研究の足りなさが原因と言われています。
とくに中小企業は企業サイトの情報も少ないですし、個人が調べられる情報には限界があります。
また大企業であっても、人事部の教育体制は整っているが、営業部や生産部は機能していないということも多いです。
入社前にたくさんの企業情報を得るには、転職エージェントを利用するのが一番手っ取り早く、転職のミスマッチを防ぐこともできます。
これまで何百人、何千人の転職を成功させてきたアドバイザーが、企業選定や面接のアドバイスなど丁寧にサポートしてくれます。
評判のいい職場を優先的に紹介してもらえる
「以前の職場では教育環境に問題があったので、次はしっかりと仕事を教えてくれる企業に転職したい」と相談することで、教育に力を入れている企業を優先的に紹介してもらえます。
転職エージェントも数多く存在しますので、どこでも優良企業を紹介してくれるというわけではありません。
残念ながら悪質な転職エージェントもあり、ブラック企業と分かっていて紹介されることもあるので、エージェント選びは非常に重要です。
穏便に転職できるようにサポートしてくれる
「仕事を教えてもらえなかった」という理由で転職するのに、抵抗がある人もいると思います。
志望動機がネガティブで、転職理由が正当じゃないような気がしますよね。
あなたのようなケースでも、スムーズに転職できるよう、アドバイザーが企業との架け橋になってしっかりと対応してくれるので安心です。
「転職したい」と思ったときに取るべき行動!後悔しない転職活動の秘訣
サポート力に定評のある転職エージェント
先述した通り、転職エージェント選びは転職を成功させる上でとても重要な要素です。
ここでは、転職者をしっかりとサポートしてくれるオススメの転職エージェントを紹介したいと思います。
doda
日本最大級の規模を誇る「doda」は、非公開求人を含めると約10万件の求人案件を抱えているのが特徴です。
北海道から九州まで、9箇所の主要都市に拠点を構えていて、土曜日も営業しています。
dodaでは、求人の紹介や応募書類・面接のサポートを手掛けるアドバイザーと、応募企業の採用担当者とやりとりをする採用プロジェクト担当の両方から、サポートやアドバイスを受けることが可能です。
アドバイザーがあなたのスキルを見直したりキャリプランを立てたりしながら、応募する企業の職場環境や採用計画、ターゲット像に関するアドバイスももらえます。
パソナキャリア
パソナキャリアは、人材派遣業で有名な「株式会社パソナ」が運営する転職エージェントです。
派遣業でのコネクションを活かした優良企業を数多く抱えていることに定評があります。
とくに女性の転職に強く、結婚や出産という女性ならではの悩みや不安もしっかりサポート。
もちろん男性の転職者も多く受け入れており、2019年、2020年の「オリコン顧客満足度調査 転職エージェント総合第1位」に2年連続で輝いています。
独自のノウハウで得られた企業ごとの面接対策や情報、口コミに至るまで、惜しみなく提供してくれるのも魅力です。
教えてもらえない原因を確認して対処法を試してみよう
教育制度が整っていない会社には未来がありません。
「自分も新人のとき苦労したんだから、お前も苦労しろ」
「会社は学校じゃないんだぞ!」
という上司がいれば、そこはもはやブラック企業と呼ばれてもおかしくないレベルです。
教えてもらう方に原因がある場合もありますが、こちらで紹介した解決策を投じても効果がない場合は、早めに見切りをつけて転職活動を始めましょう。
教育してもらえない環境で頑張ったとしても、同世代との差はどんどん開いてきます。
好条件で転職できるのは若いうちだけ。次の転職では失敗しないように、企業選びにはくれぐれも気をつけて下さいね。
優良企業を見極める力がない人は、転職エージェントを活用して教育制度が整った企業を紹介してもらいましょう。