乳幼児を育てながら働くのはとても大変。
でも、周囲を見渡してみると、ワーキングマザーたちは、なんかみんなキラキラと子育て・家事しながら働いている。
SNSにだって、おいしそうな手作り夕食や、子どもたちのかわいい笑顔が並ぶ……。
こんなにも、仕事と子育てを両立できないのは私だけ?って思っていませんか。
そんなあなたに、両立のための6つのヒントをお伝えします。
出産前の自分の仕事ぶりと比べない
妊娠・出産を経てせっかく仕事復帰したのに、「なんだかうまく回らない」と思ってしまう方は少なくありません。
でも、子どもが生まれる前、パートナーと生活しながら働いていた時と比べたら、子どもを育てながらというのは、それだけで生活の環境が変わっています。
出産前の自分の状況とは違いますから、そのときの自分の仕事ぶりと、今を比べないということです。
子育てには、時間的にも体力的にもパワーがかかります。
だからと言って「子育ては大変」と、ばかり思わないでくださいね。
子どもと生活すること、家族になっていくことによって、いろいろなことを感じたり体験したり、楽しい時間もたくさん増えるはずです。
そして体験したこと感じたこと考えたことは、自分の仕事や人生にとって、たくさんの栄養分としてきっとかえってくることでしょう。
どう働きたいのかをまず考えてみる
要は、「今までと同じように」ではなく、「子育てしながら働く」というスタイルを、新たに作っていくという意識を持つことが大事です。
もちろん、子どもが生まれる前と同じように仕事のパフォーマンスを出したいという気持ちを持つことは、いけないことではありません。
その場合には、子どもの預け先、送迎、家事をどうするかなど、パートナーと相談したり、外部の力を借りることも大切です。
子どもが小さいうちは子どもとの時間を大切にしたい。
働く時間を少しセーブしたいと考える方もいるでしょう。
その場合でも、なるべく一人で何とかしようと思わず、パートナーとシェアしたり、外部の力を借りる意識を持つようにしましょう。
パートナーと相談してタイムスケジュールを考える
まずはタイムスケジュールを引いてみましょう。
すでに働いている場合でも、時間軸を客観的に見ることはとても大事です。
自分とパートナーの仕事の時間をベースに、子どもの保育園の送迎の時間などを記入。
その前後には子どもと自分の身支度の時間や家事など、どんなタスクがあるのかを書き出してみます。
そうすると起きる時間と寝る時間も見えてきます。
書き出したら、自分とパートナーのタスクの振り分けを考えましょう。
このときに、パートナーの方が仕事が忙しいから無理とあきらめないことが肝心。
家族なのですから一緒に協力し合いましょう。
可視化した中で、パートナーが主にすることを振り分けていきます。
夜寝る時間が遅くなってしまいそうなら、朝出かける前にすべきことと、夜寝る前にすべきことを、入れ替えてみるのも一案です。
この作業を夫婦で一緒にすることが、とても大切です。
夫婦がともに元気な時はいいのですが、どちらかが病気になることだってあります。
どちらかがとても忙しくなることもあるのです。
そのときに、やることを客観的に把握できてお互いにカバーしあえる関係性がとても大事です。
協力し合える関係があると、家族としての力も強くなります。
働く時間を変える、または別な手を借りる
両立で悩んでいる方の場合、時間が間に合わない、忙しくて自分がいっぱいいっぱいということも少なくありません。
会社の就業時間が決まっていると思いますが、30分遅くスタートできたら、慌てて会社に駆け込むことなく、落ち着いて業務がスタートできるということもあるでしょう。
それならば、始業時間を遅らせることができないかを会社と相談してみるというのも一案です。
「私だけそんなわがままを言っても、通らないはず」というのは、自分の思い込みかもしれません。
職場としては今までそのような申し出や例がなかったら、就業時間で決められた働き方になっていたかもしれません。
ですが、今は、多様性の時代です。育児はもちろん、介護しながら、自分が通院しながらという方もいるでしょう。
また、新型コロナウイルスのような感染症がまた流行る可能性だってあります。
そうすれば働く場所や働く時間帯はより多様になっていくでしょう。
日本は労働力人口がますます減っていきますから、いかに従業員が働きやすい職場にして、退職者を減らすかということは会社にとっても大きな命題になっています。
相談してみて決めるのは会社側です。
始業時間を変更するのはやはり難しいとなれば、その時間にスムーズに出社できるように、保育園の送りをファミリーサポートさんにお願いするなど、別な手を使うことを考えればいいわけです。
「出社時間が決まっているから、それに合わせるのが大変」という考え方でなく、出社時間をずらせないか。
それが難しければ、現状の時間に合わせるために、何か方法はないかと方法を考えてみるということです。
家事は手抜きしてみる
共働き世帯で、一番時間短縮できる部分は、やはり家事時間です。
たとえば、料理に30分程度かかっているなら、市販のお総菜を買ってきたり冷凍食品などを利用して15分で済めば、15分の時間節約になります。
「家事を手抜き」というと抵抗がある方もいるかもしれません。
もちろん、「料理を作ることが自分のリフレッシュになるので、お総菜を買ってきたり、冷凍食品なんてありえない」という人は作ればいいと思います。
ただ、「キッチンに汚れたお皿が山積みになって、いつもうんざりする」「パートナーとどっちが洗うかで、よくバトルになる」ということなら、食洗器を導入しましょう。
初期投資はお金がかかりますが、それで得られる時間と体力は重要です。
そして浮いた時間を子どもとの時間に充てることができると考えれば、大した額ではないと思います。
買い物も毎日いかずに、週末にまとめ買いしたり、宅配や生協を利用することで買い物の時間も節約できます。
子どもとの時間は大切に
共働き世帯の場合、特に削られがちなのが子どもとの時間です。
仕事から急いで帰ってきて、子どもを迎えに行き、帰宅後は食事を食べさせて寝るだけ……という毎日の繰り返し。
子どもが保育園・幼稚園児だったりすれば、子どもは遊んでいるだけだしとも思うかもしれませんが、子どもだって集団生活の中でいろいろ感じたり考えたりしています。
そして乳幼児期は特に、親に甘えたり、親とゆっくり過ごす時間が必要です。
子どもは(親が忙しすぎて)心のバランスが崩れると、ぐずりが強くなったり、登園を渋ったり、体調を崩すこともあります。
それは仮病ではなく、心の具合が悪くなると、本当に体の具合が悪くなってしまうのです。
子どもがぐずってばかりいては、家事も進みませんし、家族といる時間が殺伐としがちです。
何日もそのようなことが続けば、親自身も家で心を休めることができず、会社に行っても子どもの様子が気がかりだったりして、仕事に打ち込めなくなってしまうかもしれません。
子どもとの時間をたっぷり取らなくてはいけないということではありません。
でも、お風呂に一緒に入って、「今日は、どんな遊びしたの?」など子どもとゆっくり会話するなど、親自身にもそんな時間の余裕が必要です。
子どもが2歳以上なら、レタスをちぎってサラダ作りを手伝ってもらうなど、ちょっとしたお手伝いもしてもらえるかもしれません。
毎日でなくても、そんな関りを意識することで、子どもも自分に関心を持ってくれていると感じ、子どもの心も落ち着きます。
「仕事と子育てがうまく回らない」と思ったら、紹介した6つのヒントを確認してみましょう。
ちょっと客観的に見て、少しずつ方向修正して、心地よい家族のサイクルを見つけてみてください。