入社して半年、毎日の仕事に追われて仕事に行き詰っている方へ。
何となく現在の仕事は自分に合っていないのではないか、「転職」という言葉が頭に浮かかんでいませんか?
でも新卒1年目の転職はイメージが良くないと思うし、そもそも自分の我慢が足りない、継続力が足りないのかも…、そのようなモヤモヤを抱えているかもしれません。
この記事では、新卒入社半年目から抱える悩みを解消し、あなたにとって本当により良いキャリアを築くために心がけておきたいことについてまとめてみました。
目次
将来のキャリアは現在の積み重ねで生まれる
あなたの価値観・考えや性格は、あなたが今まで経験してきたことの積み重ねからできています。
それはキャリアも同様で、あなたが満足いくキャリアを積み上げていくためには、あなた自身の適性と働く環境が一致しているか、またあなた自身、どのように仕事と向き合っているのか、という働く意思「志」の2つが重要です。
周りとは異なる自分自身の「適性と適職」
あなたは現在の企業はどのように選びましたか?
自分のやりたいことの第一志望として入社した方もいれば、思い描いていなかった仕事をしているのかもしれません。
入社後に不安を抱える方の多くが、入社後の仕事に不満を感じるのではなく、手前にある「企業の選び方を間違えた」と後悔している方が多いことが原因です。
- 先輩が入社している会社だったから
- 知名度がある会社だったから
- 先輩や親から「この会社いいよ!」と勧められたから
周りからの企業評価が、自分自身の適性・適職に合うとは限りません。
それは、あなたが魚嫌いなのに、海鮮丼が美味しいお店の口コミ満足度が高いお店に行っているようなものです。
苦手なものを克服するには、それだけのパワーも必要です。
周りの評判よりも自分自身無理なく取り組める領域、会社選びをすることが何よりも大事なのです。
「石の上にも3年」って今も必要?
石の上にも3年は、適性・適職であれば継続することで力になり、その道のプロになることができます。
でも魚嫌いな人が海鮮丼を食べるように、明らかに適性とは異なる環境で3年を送るには、努力と忍耐が必要です。
「魚嫌いを克服したいから」と意思ある方は、どんどんチャレンジしたら良いと思いますが、その意思なく、適性でもなく続けると、体力的にも精神的にも参ってしまいます。
- あなたが今、どのような意思で仕事に取組み
- あなたが今、どのような適性を持ち
- あなたが今、どのような環境にいるのか
という面を整理してみることで、続けるのか、それとも辞めるのかを考えてみるといいですよ。
自分の「持ち味」に仕事の「工夫」を足していく
適性があるかどうか、それを現在の仕事を通じて考えてみましょう。
現在の会社が全く自分の適性・適職に合っていないかと言われると、必ずしもそうではないかもしれません。
企業はあなたの良さを認めて採用しています。
その良さ、あなたらしい「持ち味」は何かを今一度考えてみましょう。
自己PRでどのような事を伝えたのか確認してみるのも良いですし、採用担当者からフィードバックをもらうでも良いでしょう。
そのあなたの「持ち味」に会社は期待し、きっと成長してくれるだろうと予測して採用しています。
- 行動力がある
- 素直さがある
- 気遣いができる
など、あなたはそれらの「持ち味」を現在の仕事に加えていますか?
例え希望の部署でなくても、やりたかった職種ではなかったとしても、その「持ち味」を仕事に「工夫」することはできますよね。
- 何のためにやるのか見えていないけれど、まずはやってみる
- イヤだな、面倒くさいな、と思わずに素直にやってみる
- 忙しくしている上司にきちんと伝えるように、大事な部分を付箋にして読んでもらえる工夫、気遣いをしてみる
そのようなあなたの「持ち味」を活かした仕事の「工夫」をすることで、あなたらしい仕事の取り組み方になり、ゆくゆくは周りから評価されるようになりますよ。
働きがいを持てるようになるまでの4つのステップ
新卒入社半年目は、未熟期であり成長期です。
植物でもいきなり花が咲くことがないように、しっかり土壌を耕し、水や太陽を浴びながら成長してやっと花を咲かせることができます。
社会人になりたてのあなたは、まだ種からやっと双葉が生えだした頃であり、いつになったら花が咲くのだろう、本当に花が咲く日が来るのか?という焦りや戸惑いがあるのかもしれません。
働きがいを持てるようになるまでには4つのステップがあります
- 自分自身、未熟・無知だという事さえも気づいていない「無意識的未熟」
- 物事を理解はしているが、できない「意識的未熟」
- 物事を理解して、できるようになってきている「意識的成熟」
- 意識しなくても無理なく取り組めている「無意識的成熟」
社会人1年未満のあなたは、2の段階かもしれません。
もしかしたら3の段階を行ったり来たりしている頃かもしれませんし、若しくは1と2の段階を右往左往しているのかもしれません。
「意識的成熟」が多くなればなるほど、成長実感を得られるようになります。
ここで働いていて良かった、周りから必要とされている存在実感を持つことで、働きがいを得られるようになるでしょう。
入社半年目は、ステージ2の状況がまだまだ多く、成長実感を持てないことが多いかもしれません。
そんな時は同期同士で、お互いを褒め合うことをしてみるといいですよ。
「入社時は○○だったと思っていたけど、意外に△△な部分があるね」
「○○を意識して頑張っているよね」
挨拶や声の大きさ、何でもいいんです。
意識して取り組んでいる「意識的未熟」な段階でも、意識していることに褒められると嬉しいものです。
それだけでも、ちゃんと見てくれている、という実感もわき、頑張ろうという意欲も生まれてきます。
自分の「持ち味」を確認しよう
あなたがもし、入社1年以内に転職をしようと決断したとしても、自分の「持ち味」が何かをきちんと理解・納得できていなければ、次の転職先を見つけても上手くいかない場合が多くあります。
反対に、あなたが自分の「持ち味」を理解し、それらを自己アピールすることができれば、あなたの適性に合う企業、その持ち味に期待してくれる企業を見つけることができます。
「持ち味」とは、学生時代の就活で言うところの「自分の強み」になります。
周りにある一般的な答えに左右されない、自分の持ち味を活かせる、必要としている企業選びをすることで、今回のような入社後の不安を防いでいくことができるようになりますよ。
「入社1年目の転職はイメージが悪いのではないか」と思われる方は、この自分の「持ち味」をきちんと理解していないではないでしょうか?
「持ち味」を理解していたら、自信を持って発言できます。
前職はその持ち味を活かせなかった理由も明確に伝えることができるでしょう。
例えば、
「コツコツ一つのことを取り組むことが自分の持ち味だったけど、前職は多様な業務をこなすことが求められ違うと感じた。御社の仕事は、一つのことを正確におこなうことを求めており、自分の持ち味を活かせる仕事だと思い志望しました。」
そのような発言であれば、前職を早期に離職した理由も、なぜ志望したのかという理由も、納得感が得られる発言になるのではないでしょうか?
それだけ、自分の持ち味が何か、をきちんと知ることは、あなたがより良いキャリアを築いていくためには必要なことなのです。
転職活動の進め方
自分の「持ち味」を活かした先へ転職したい!と思うのであれば、
「Will」「Can」「Must」を整理していくことで、あなたに合う企業選択をしていくことができるようになりますよ。
Will…あなたが将来ありたい姿
Can…現状できること、あなたの持ち味
Must…会社から、世の中から求められていること
「Can」と「Must」が重なり合うことが多いのであれば、きっとその企業で働くことで、会社への貢献度、役割期待に応えることができるでしょう。
またその期待貢献をすることで、「Will」に近づくような形であれば、成長期待を持てるようになり、働く充実感・満足感は得られるようになりますよ。
持ち味である「Can」と将来ありたい姿「Will」を整理できたら、「Must」な企業が見つけていくために、まずは転職サイトなどに登録してみると良いでしょう。
登録することで、企業側からオファーメールが届くことがあります。
もし、なかなかオファーがない、希望の内容とは異なる企業からのオファーばかりくる、という場合は「Can」の内容が薄かったり、「Will」が現実味を帯びていないはるか高い理想像を追い過ぎているのかもしれません。
そちらを見直してみる必要があるかもしれないですね。
ただ、転職先は自分自身にフィットするような完全にマッチする企業を見つけることは、なかなかできません。
それは住まいを決めることと同じように、結婚相手を見つけることと同じように、理想通りになることは殆どありません。
でも、だからと言って妥協すれば良い、というものでもありませんよね。
その妥協は採用された時点では納得できたとしても、採用後長く働く中で必ず不満はでてきます。
ですから妥協する、という認識ではなく、企業選びをするときには、何にこだわりたいのか、どのようなことは譲れないのか、そのように働く優先順位をつけていくことで、あなたにとってより良い企業先を見つけていけることができるようになります。
キャリアを築くことは、仕事だけに限りません。
家族との関わりの中で、「家から近いところ」を働く優先順位にする方もいらっしゃいます。
仕事・家族・友達・地域社会…、あなたが生きていく中でより良いキャリアを築くために、必要なことは仕事だけとは限らないのです。
もちろん独身時代の20代はがむしゃらに仕事をして経験値を磨く、と決める方もいます。
でも結婚し、子どもができると家族との関わりも、あなたにとって必要なキャリアの一つになります。
また、親の介護など仕事と介護の両立も必要な時期が訪れることもあります。
- 20代に訪れるキャリア不安
- 30代に訪れるキャリア不安
- 40代に訪れるキャリア不安
それぞれ必ず出てきます。その年代ごとに訪れる不安に惑わされない自分になるために、あなたの持ち味を活かした仕事の工夫をすることが、無理なく成長を積み重ねていきます。
そうすることで、周りと違う魅力が活きる仕事の取組み姿勢が評価されていきます。
より良い仕事人生を育むためには、その小さな積み重ねが必要なのです。
もし、あなたが自分の持ち味を活かして仕事に取り組んでいないのであれば、まずはそこから意識してみましょう。
また、もしも明らかに自分の持ち味を活かすことができない環境だと思うのであれば、転職することも一つの手段です。
世の中の評価、周りからの勧めで流されるのではなく、きちんと自分自身の持ち味が活かせる企業を自分で見つけていきましょう。
あなたのキャリアは、ご自身で納得して決めることです。
転職エージェントから紹介をもらうことも良いですが、最終的には自分で納得ある選択をすることです。
- あなた自身の適性と、働く環境が合っているか
- 仕事の向き合い方、働く意思「志」が活きる仕事なのか
この2つを考えながら、ご自身の中で納得ある答えを見つけてみてくださいね。
自分で納得した答えを出していかなければ、何か不都合なことがでた時に、周りのせいにしてしまうことがあります。
あなたのキャリアはあなた自身のものです。だからこそ、自分に納得できる答えをしっかり探していきましょう。