今の仕事に不満があったり、やりがいを感じないことから「小学校教師になりたい」と考えている方は多いと思います。
そんな中で「小学校教師の年収っていくらなんだろう?」と気になることは多いのではないでしょうか?
この記事では小学校教師の年収について解説します。
年収の仕組みや社会人から小学校教師になる方法もご紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
小学校教師の平均年収はいくら?
小学校教師の年収は、680万円〜730万円と言われています。
日本の平均年収は約450万円になっているため、日本の平均よりも高い年収をもらっています。
また一般的なサラリーマンの生涯年収は2億円と言われていて、小学校教師の生涯年収は2億8,000万円と言われています。
世間のイメージでは「年収が低い」と思われがちな小学校教師ですが、実は日本の平均年収よりも高いです。
年齢別の平均年収
小学校教師は年齢によって平均年収が異なります。
年齢別の平均年収は下記の通りです。
年齢 | 平均年収 |
---|---|
23歳〜27歳 | 約400万円 |
28歳〜32歳 | 約550万円 |
33歳〜37歳 | 約640万円 |
38歳〜42歳 | 約700万円 |
43歳〜47歳 | 約750万円 |
48歳〜52歳 | 約800万円 |
53歳〜57歳 | 約880万円 |
基本的に小学校教師は年功序列で給料が決まるため、年齢が高ければ高いほど給料は増えます。
役職別の平均年収
小学校教師は役職によって平均年収が異なります。
役職別の平均年収は下記の通りです。
役職 | 年収 |
---|---|
助教諭 | 約450万円 |
教論 | 約550万円 |
総括教論 | 約700万円 |
教頭 | 約900万円 |
校長 | 約1,000万円 |
小学校教師でも一般的な企業と同じで、役職が上がれば上がるほど給料は増えます。
小学校教師として年収を上げるためには、役職を上げることが近道です。
私立と公立では平均年収に大きな違いはない
小学校教師は私立と公立で年収が違うと思われることが多いのですが、大きな違いはありません。
日本は少子化が進んでいるため、定員割れをしている私立小学校が多くあります。
そのため私立小学校のほとんどが国の助成金で経営しているのが現状で、場合によっては私立よりも公立の小学校教師の方が高い年収をもらっています。
しかし私立小学校の中には優秀な教師ばかりを集めていることもあり、平均よりも高い年収をもらっていることもあります。
小学校教師へ転職するなら?必要な資格・仕事内容・年収事情!おすすめ転職サイト
小学校教師の年収の仕組みとは?
小学校教師の年収は、「級」と「号給」によって決まります。
級とは職務の責任や困難度に応じて区分されるもので、号給は職務経験年数における職務の習熟度を区分しています。
この級と号給を組み合わせてることで年収が決まります。
小学校教師の場合は管理職にあたる立場にならない限り同じ級になっています。
管理職になるまでは毎年約1万円ずつ増える仕組みになっているため、小学校教師は年功序列で給料が決まると言われています。
社会人から小学校教師になる方法
小学校教師になるためには、「教員免許」を取得する必要があります。
教員免許は社会人になってからでも取得することが可能で、実際に働きながら取得される方もいます。
社会人から教員免許を取得する3つの方法について詳しく解説します。
①大学等で普通教員免許状を取得する
最も一般的なのは、「大学等で普通教員免許を取得する」方法です。
教員の普通免許を取得するには、原則として大学・大学院・短期大学のいずれかを卒業しなくてはいけません。
高卒で社会人になっている場合は大学等に入学して必要な単位を取得して卒業する必要があり、大卒の社会人は再度入学して教職になるための課程を卒業する必要があります。
また通信制の大学に通うことも1つの選択肢です。
②教員資格認定試験を受ける
社会人におすすめの取得方法は「教員資格認定試験を受ける」ことです。
教員資格認定試験とは、大学等で教職課程を修了していなくても、教員として必要な知識・能力を持つと認められた人が教員として働けるようになる試験です。
高等学校を卒業している20歳以上の方であれば試験を受けることが可能で、満点の60%以上を取ることができれば合格できます。
合格率は15%〜20%と少し低いですが、社会人にはおすすめの取得方法です。
③特別免許状を取得する
「特別免許状」とは、教員免許を持っていないものの、優れた知識や経験を持つ社会人が教員として学校で働くことで、学校教育の多様化・活性化を促進する目的で導入された制度です。
特別免許状を取得することで小学校教師として働くことができるのですが、年間で100件〜200件程度しか授与されていないため、おすすめはしません。
教員採用試験に合格する
上記で教員免許を取得する方法をお伝えしましたが、取得しただけでは小学校教師にはなれません。
小学校教師になるためには、教員採用試験に合格する必要があります。
試験内容は教育委員会によって異なりますが、「筆記試験・面接試験・論文試験」などが挙げられます。
教員免許を取得できても採用試験に合格できていない方は存在するため、採用試験対策は必須です。
小学校教師になれるまでの期間
社会人から小学校教師になるために「教員資格認定試験」を受ける場合は、約1年〜2年ほど勉強が必要です。
もともとの教養によっては半年ほどで合格できるかもしれませんが、小学校教師の場合は実技試験対策も必要になるので、平均して1年〜2年ほどはかかると思います。
そして教員採用試験に合格することを考えると、2年以上の期間がかかるかもしれません。
そのため働きながら合格するための勉強を行う必要があります。
小学校教師を目指しやすい職業
社会人から小学校教師になるためには、働きながら勉強する必要があります。
そこで小学校教師を目指しやすい職業を3つご紹介します。
塾講師
塾講師は小学校教師を目指している社会人にはおすすめの職業です。
その理由は働きながら自分も勉強できるからです。
塾講師の基本的な業務は学生に学習指導を行うことで、小学生が対象の場合はある程度の教養があれば転職することが可能です。
また自分で何か考えて行動する機会は少ないため、自分の勉強に集中できる環境が整っていると思います。
塾講師の平均年収は350万円〜400万円と言われています。
ルート営業
ルート営業は、既存の営業先をまわり、自社商品・サービスの紹介やフォローを行う仕事です。
「営業=しんどい・ノルマがある」というイメージがあると思いますが、ルート営業は新規開拓をすることはほとんどなく、ノルマも一般的な営業よりも厳しくありません。
そして基本的に1人で営業先を回るため人間関係でのストレスを感じにくく、土日祝が休みで残業は少ないです。
ルート営業の平均年収は約400万円と言われています。
工場作業員
工場作業員は、「ライン作業・ピッキング」など工場内で作業を行う仕事です。
業務内容は多岐に渡りますが、基本的にルーティンワークになるため自分から考えて行動することはありません。
また1人で仕事を行うため、人間関係でのストレスは感じません。
そして1日の作業量は決められているため、トラブルなどがなければ定時に帰ることが可能です。
平均年収は250万円〜300万円と言われています。
人によっては少なく感じられるかもしれませんが、勉強するための環境は整っています。
希望通りに転職を成功させるコツ
上記の職業は小学校教師を目指していない方からも人気があるため、転職を成功させる難易度は高いです。
そこで希望通りに転職を成功させるコツを3つご紹介します。
ポジティブな転職理由を伝える
転職を成功させるためには、ポジティブな転職理由を伝えることが大切です。
中途採用では仕事に対して前向きな人材が好まれます。
仕事に対して前向きな気持ちをアピールするためには、ポジティブな転職理由を伝えることが大切です。
しかし、素直に「勉強に集中したくて転職を希望しました」と伝えると、悪い印象を与えてしまいます。
そのためポジティブな転職理由に聞こえるように工夫することが大切です。
働きながら転職活動を行う
転職を成功させるためには、働きながら転職活動を行うことが大切です。
退職することで転職活動に使える時間は増えるのですが、「無職」になってしまいます。
無職になることで金銭面での焦りが出てきて、納得できる転職を成功させることが難しくなります。
そのため希望通りに転職を成功させるためには、働きながら行うことが大切です。
実際に転職を成功させた7割以上の方が、働きながら転職活動を行っています。
転職エージェントを活用する
転職を成功させるためには、転職エージェントを活用することが大切です。
転職エージェントとは、転職に関することを幅広くサポートしてくれるサービスです。
具体的に受けられるサポートは、「求人紹介・面接対策・書類添削・日程調整・条件交渉」などで、登録することで担当のキャリアアドバイザーが1人付きます。
そのため働きながらでも希望通りの転職を成功させられる可能性が高まります。
そして転職先が決まっても決まらなくても料金は発生しないので、活用して損をすることはありません。
転職エージェントは併用しても問題ないため、気になるものがあれば登録してみてください。
小学校教師の年収は日本の平均よりも多い
この記事では小学校教師の年収についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
小学校教師の年収は680万円〜730万円と言われていて、日本の平均よりも高いです。
教員免許を取得して採用試験に合格することで小学校教師として働くことができるため、社会人からでも目指すことが可能です。
しかし1年〜2年ほどの勉強期間が必要になるため、上記でお伝えした職業に転職して小学校教師を目指してみてください。