IT業界に就職や転職を考えている方で、システムインテグレーター(SIer)について気になっている方は多いのではないでしょうか。
ここではシステムインテグレーター(SIer)の仕事内容や分類、システムエンジニア(SE)との違い等についてわかりやすく紹介していきます。
就職や転職のためにシステムインテグレーターについて知っておきたいという方はぜひ、目を通してみてください。
【25選】IT/Webエンジニアにおすすめの転職サイト・エージェントランキング!
- 公開求人数
- 25,000件以上
- 対象年齢
- 20代~30代
- 対象エリア
- 全国
- IT・WEB業界の求人多数
- 業界に詳しいコンサルタントによる転職サポート
- 年収アップ率78%で収入UPが見込める
- 公開求人数
- 1,600件以上
- 対象年齢
- 20代~50代以上
- 対象エリア
- 全国
- 大手からスタートアップまで幅広い求人数
- 条件に合ったスカウトが届く
- アプリから履歴書も作成可能
- 公開求人数
- 65,000件
- 対象年齢
- 20代
- 対象エリア
- 全国
- 業界専属のコンサルタントによるサポート
- 未経験でもOKの求人がある
- 初めての転職活動でも徹底的にサポートOK
目次
- システムインテグレーター(SIer)とは
- システムインテグレーター(SIer)の仕事内容
- システムインテグレーター(SIer)の将来性は?
- システムインテグレーター(SIer)とシステムエンジニア(SE)の違い
- システムインテグレーター(SIer)とITコンサルタントの違いとは
- システムインテグレーター(SIer)と受託開発の違いは何?
- システムインテグレーター(SIer)の分類と特徴
- システムインテグレーター(SIer)の業務工程
- システムインテグレーター(SIer)に必要な能力
- システムインテグレーター(SIer)に転職するには?
- システムインテグレーター(SIer)への転職でおすすめな転職サイト・エージェント
- システムインテグレーター(SIer)は顧客との窓口
システムインテグレーター(SIer)とは
まずシステムインテグレーションとは、システムの導入を検討している顧客に対して、「分析」「開発」「運用」等の全ての工程を総合的に請け負うサービスのことです。
こういったシステム導入の受託業務を、ビジネスとして展開する企業のことをシステムインテグレーター(SIer)と呼ぶのですね。
SIerの読み方
システムインテグレーターは「SIer」と表記されることも多く、読み方は「エスアイアー」が一般的です。
システムインテグレーション(System Integreation)の頭文字と、「~する者」という意味の「er」を組み合わせた造語ですね。
システムインテグレーター(SIer)の仕事内容
システムインテグレーターの業務は、クライアントの業務を把握し課題を分析。
そしてどのようなシステムを導入することで課題を解決できるかのコンサルティングから、設計、開発、運用に至るまでをトータルサポートすることです。
ただ、依頼された仕事をシステムインテグレーターが1社で対応するわけではありません。
ソフト開発企業や通信会社、ハード製品ベンダー等と協力してシステムを開発するにあたり、そのプロジェクト全体の指揮をとって統括するのが、システムインテグレーターなのです。
(ベンダーとは「売る」という意味で、販売会社や商品の提供会社などを指します)
SIerはやめとけと言われる理由は?体験談や企業選びのポイントも紹介
システムインテグレーター(SIer)の将来性は?
システムインテグレーターは、専門性が高く高いスキルが求められる仕事ですが将来性はどうなのでしょうか。
将来性を疑問視する声もありますが、長いスパンでみれば必要以上に不安になることはないでしょう。
DX市場の拡大で必要性は高い
DX市場の拡大により、システムインテグレーター(SIer)の必要性は高い傾向です。
デジタルトランスフォーメーション(DX)の市場が拡大し、さまざまな企業が実行しています。
大企業でもパッケージソリューションが導入されており、業務への需要アップが考えられるでしょう。
既存の独自システムを導入した経験があれば、ノウハウを活かしてDX化を担当することも期待できます。
デジタルトランスフォーメーションのスキルは、企業の効率化や付加価値を高めるために必要な技術です。
官公庁や金融機関から案件を受注出来る可能性もある
官公庁といった政府系機関や公共性の強い金融機関から、大規模なプロジェクトの受注が可能です。
毎年のように発生する案件のため、安定した需要が期待できるでしょう。
高い報酬が見込めることも、大型案件ならではの特徴といえます。
大型案件は、システムインテグレーター(SIer)にしか発注できないという機関がほとんどです。
クラウドサービスの台頭で需要がなくなる可能性も
クラウドサービスが普及したことで、ゼロからのスクラッチ開発の需要が減りました。
サービス開発もクラウドで行えるため、独自仕様のスクラッチ開発自体の需要が低下しています。
プラットフォームやインフラ構築をサービス化しているクラウドの普及は、システムインテグレーター(SIer)への影響が大きいです。
これからもクラウドの発達が進めば、スクラッチ開発を選択する理由がさらに減少するおそれがあるでしょう。
システムインテグレーター(SIer)とシステムエンジニア(SE)の違い
よくシステムインテグレーター(SIer)とシステムエンジニア(SE)はイメージが混同されてしまうことがあります。
ここでは両者の違いについて把握しておきましょう。
企業か個人か
よくシステムインテグレーター(SIer)は、クライアントのシステム導入を請け負う企業の事を指します。
一方、システムエンジニア(SE)は、依頼を受けてシステムの設計、開発に携わる人のことです。
企業全体を指す言葉か、個人を指し言葉かというところが違うわけですね。
そのため、SIerに属するSEというのもあります。
プログラミングをするかどうか
SIerはプロジェクト全体を統括するのが仕事ですので、自分自身でプログラミングを行うことはほとんどありません。
設計や開発の外注を手配するのがSIerで、実作業を行うのがSEというわけですね。
ただ、工程の全体を把握するという意味で、新人のうちは下請け会社と一緒にプログラミングを行うこともあります。
開発にメイン関わりたいという方は、システムインテグレーター(SIer)ではなくシステムエンジニア(SE)の方が希望の業務内容に近いですよ。
システムインテグレーター(SIer)とITコンサルタントの違いとは
システムインテグレーター(SIer)とITコンサルタントの違いには、どんなものがあるのでしょうか。
どちらも企業のシステム開発にかかわる仕事ですが、業務の根本的な部分が異なります。
両者の違いについて確認しましょう。
システムインテグレーター(SIer)はシステム構築がメインの仕事
システムインテグレーター(SIer)はシステムにかかわる仕事です。
構築のほか、開発・導入・保守・管理までを担当し、技術を活用して企業が現場で困っている課題を解決することが多いです。
システムインテグレーター(SIer)は、システムエンジニアが技術を発揮できる業務がそろっています。
ITコンサルタントはITを切り口に企業経営のコンサルをする
ITコンサルタントはITを切り口に企業経営のコンサルをする仕事です。
企業の経営改善や課題解決のためにITを駆使して、貢献する仕事内容が特徴の業種です。
ITシステム導入に伴うコンサルティング業務を担当し、問題解決のためにアドバイスを行います。
ITコンサルタントは、システムエンジニアとして活躍していた過去がある人も多い傾向です。
システムインテグレーター(SIer)と受託開発の違いは何?
システムインテグレーター(SIer)と受託開発には、どのような使い分けがあるのでしょうか。
そもそも、システムインテグレーター(SIer)とは何なのか、くわしく紹介します。
システムインテグレーター(SIer)への転職を目指す人は、あらかじめ確認しましょう。
システムインテグレーター(SIer)は会社
システムインテグレーター(SIer)とは、システムのコンサルティングから運用まで一括で請け負う企業のことです。
メーカー系・ユーザー系・独立系に分かれ、さまざまな分野でテクノロジーを発揮しています。
ユーザー系システムインテグレーター(SIer)には金融や通信などのジャンルがあり、企業ごとに提供しているシステムが異なります。
システムインテグレーター(SIer)によって発揮できるスキルが細分化されるので、転職の際はよくチェックしてください。
システムインテグレーター(SIer)は契約形態のことを指す
システムインテグレーター(SIer)は企業から受注されたプロジェクトのうち、開発業務を外注します。
システムインテグレーター(SIer)による企業間の契約のうちシステムエンジニアリングサービス(SES)は、民法では準委任契約と定められています。
仕事に対する感性義務ではなく働いた時間に応じて報酬を受けられ、労働力提供の目的で業務にあたります。
契約によって業務形態が決定しますが、客先に常駐して仕事を行う方法がほとんどです。
システムインテグレーター(SIer)の分類と特徴
SIerは下記のように大きく4つの分類に分けることができます。
- メーカー系SIer
- ユーザー系SIer
- 独立系SIer
- 外資系SIer
それぞれの特徴と、その分類に属する企業を例として紹介してきますよ。
メーカー系SIer
メーカー系SIerはPC等のハードウェアを製造していたメーカーとそのグループ企業に属するSIerのことです。
自社のハードウェア製品と組み合わせた課題解決の提案やシステム開発に強みがあります。
ハードウェアからソフトウェアまでサポートできるのがポイントですね。
【メーカー系SIerに属する企業】
- 富士通株式会社
- 株式会社日立製作所
- 東芝デジタルソリューションズ株式会社 等
ユーザー系SIer
ユーザー系SIerは、ある企業の情報系システム部門が子会社や関連会社として独立してできたもの。
もともとの企業のシステム開発だけでなく、他の企業のシステム開発も請け負うようになったSIerのことですね。
元々の業界で培ったノウハウを活かせるところが強みとなっていますよ。
親会社との関係が深いことから、会社名に親会社の名前の一部が使われていることも多いです。
【ユーザー系SIerに属する企業】
- 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
- 株式会社野村総合研究所
- 日鉄ソリューションズ株式会社 等
独立系SIer
独立系SIerは、システムインテグレーション事業のために独自に設立された企業の事です。
親会社を持たず独自経営でシステム開発をしているということですね。
メーカー等の製品に縛られず、クライアントにとって最適なシステム設計を行えるのが強みです。
ハードウェアメーカーや商社、金融、製造系等のシステム事業部の社員が起業してできるケースが多いですよ。
【独立系SIer属する企業】
- 株式会社大塚商会
- TIS株式会社
- 富士ソフト株式会社 等
外資系SIer
外資系SIerは、グローバル市場で活躍する海外の企業です。
主に日本法人が存在する企業を指しますよ。
グローバルかつグループ会社を持つような大企業が対象となるでしょう。
【外資系SIerに属する企業】
- 日本アイ・ビー・エム株式会社
- 日本ヒューレット・パッカード合同会社
- 日本オラクル株式会社 等
システムインテグレーター(SIer)の業務工程
多くのSIerでは「ウォーターフォール型開発」という方針が採用されています。
決まった工程をウォーターフォール(滝)のように上から順番にクリアしていくというわかりやすさから、この形式を用いる企業が多いのです。
実際には細かく分けると8つのプロセスがあり、それらを順にこなしていくのですが、今回はさらにわかりやすく4つの工程にまとめて解説していきます。
1 要件定義
まずシステムの導入にあたり、顧客要望の詳しいヒアリングを行います。
顧客の求めるシステムがどんな状況下で動作し、どんな機能を持つものなのか等を詰めていく作業ですね。
他にも開発に必要となる予算や人員についても決定していきます。
2 基本設計・詳細設計
はじめは顧客の求めるシステムに必要な機能を選別し、大まかな設計を組みます。
内部設計はもちろんですが、外見的な設計(見た目)についても詰めていきますよ。
その後基本設計を元に細かな処理内容を決める等、開発に着手できるまでの設計を完成させます。
3 開発
詳細設計で決定した内容をもとに、実際にプログラムを作成します。
SIerは各協力会社の作業の進捗などを確認し、納期を意識してプロジェクトをまとめ上げる必要があります。
4 テスト
出来上がったものが計画通りの仕上がりになっているかの動作テストが行われます。
具体的には下記の3つのテストで確認作業をしていきますよ。
- 単体テスト(作成したプログラムが正しく機能するかを見る)
- 結合テスト(複数のプログラムを組み合わせ、正しく機能するかを見る)
- 運用テスト(完成したシステムが実際の業務に使用できるかを見る)
これらのテストをすべてクリアして初めてリリースとなります。
システムインテグレーター(SIer)に必要な能力
SIerに求められるスキルは、一般的なSEやプログラマーに必要なスキルとは違います。
では具体的にSIerに求められるスキルとは何なのか、見ていきましょう。
プロジェクトマネジメント能力
プロジェクトには納期があり、納期通りにシステムを納品するためにはマネジメント能力は最重要と言って過言ではありません。
一つのプロセスで遅れが生じれば、後の作業がどんどん詰まってしまい最終的に大きな遅れを生んでしまうことになります。
複数の協力企業と長期的に連携しながら進めていくプロジェクトにおいて、SIerは要的な存在です。
プロジェクトが円滑に進むよう、視野を広く持って全体をまとめ上げなくてはいけません。
システムの設計・開発に関する幅広い知識力とスケジュール管理能力がマネジメント能力の基礎となりますよ。
コミュニケーション能力
SIerはPCに向かって黙々と作業する、というようなイメージがあるかもしれません。
しかし実際はそんなことはなく、想像以上にコミュニケーション能力を必要とする仕事です。
開発にあたってのクライアントの意向をヒアリングしたり、複数の企業との連携し指揮を取る必要がありますからね。
プロジェクト全体の統括をするシステムインテグレーターには、クライアントや協力会社と良い関係を築くためのコミュニケーションスキルが欠かせません。
システムインテグレーター(SIer)に転職するには?
システムインテグレーター(SIer)に転職するには、2種類の方法があります。
- ツテを使って企業を紹介してもらう
- 転職サイト・エージェントを活用する
それぞれのポイントを確認しましょう。
光る志望動機を書こう!SIerへの転職の志望動機を書く際に気をつけるポイントまとめ
ツテを使って企業を紹介してもらう
システムインテグレーター(SIer)として活躍したい場合は、システムエンジニアのつながりを使って企業を紹介してもらいましょう。
システム開発の経験をある程度積んだら、既にシステムインテグレーター(SIer)で活躍している知人に相談してください。
どのようなスキルが発揮できるのか証明できると、入社への第一歩となります。
ただし企業によっては求人を募集していなかったり人手が足りていたりするので、必ずしも転職できる可能性があるとは言えません。
企業に紹介してもらった場合でも、転職に成功するとは限らないので注意が必要です。
転職サイト・エージェントを活用して求人を紹介してもらう
転職サイト・エージェントを活用すれば、システムインテグレーター(SIer)の仕事が多数見つかります。
自分が希望する条件に近い仕事が見つかりやすいので、転職サイトは積極的に活用しましょう。
転職自体に迷っている人もエージェントに相談すれば、現場に合ったアドバイスが受けられます。
キャリアを考えるいい機会になるため、転職エージェントへの登録はおすすめです。
システムインテグレーター(SIer)への転職でおすすめな転職サイト・エージェント
システムインテグレーター(SIer)への転職でおすすめなサイトを紹介します。
効率的に転職活動を行いたい人には、2~3個のサイトやエージェントへの登録をオススメします。
スキルによっては、転職サイトやエージェントにしかない非公開求人も教えてもらえる可能性があるでしょう。
これまで出会えなかった仕事を見つけたい人も、積極的に活用してください。
レバテックキャリア
レバテックキャリアはIT業界に強い転職エージェントです。
エンジニアとして魅力的なハイクラスの仕事を紹介してもらえるので、年収アップを考えている人にもオススメです。
上流工程や大手案件を担当したいエンジニアも、自分の強みが発揮できる仕事が見つけやすいでしょう。
アドバイザーからは、キャリアカウンセリング後に書類添削や面接対策などの転職サポートが受けられます。
内定後は年収交渉や入社日調整などのサービスもあるので、転職に慣れていない人も効率的な活動が可能です。
クラッチエンジニア
クラッチエンジニアはIT特化型の総合転職エージェントです。
転職をサポートしてくれる専任のコンサルタントは、業界歴5年以上のベテランぞろいです。
業界内の事情を細かく把握していますので、システムインテグレーターへの転職にも力になってくれるでしょう。
応募書類の添削や面接サポートにも対応してくれるので、初めて転職活動をする方でも安心して利用できま明日。
エンジニアの求人に強いサービスですので、登録しておいて損はありません。
ワークポート
ワークポートはコンシェルジュが専任で担当してくれる転職サービスです。
IT業界に強い専任のコンシェルジュが付くので、今の仕事で悩んでいることを解決するための転職活動ができます。
特集ページでは、キャリアアップを計画しているエンジニアのためのコンテンツもあり、転職へのためになる情報が満載です。
登録後は転職活動支援アプリの「eコンシェル」のダウンロードができて、転職講座も受けられます。
詳細条件も細かく設定できるので自分の希望に近い転職先が見つけやすいでしょう。
doda
dodaは求人数が多く、システムエンジニアに関わる仕事も多数あります。
システムインテグレーター(SIer)で求人検索すれば、希望に近い仕事が見つけやすいでしょう。
dodaの詳細条件では年収の設定もできるので、収入アップを期待している人も探しやすいシステムです。
スカウトサービスに登録すれば、面接確約のオファーが受けられる可能性があります。
企業から直接オファーを受けることで、転職活動がより効率的に行えますね。
マイナビエージェント
マイナビエージェントは若年層の転職にも活用できる、手厚いサポートを行っています。
求人紹介から内定まで丁寧な支援が受けられるので、初めて転職活動を行う人にもおすすめのエージェントです。
職歴のヒアリング後は、アドバイザーから自分の強みにあった転職活動のプランを設計してもらえます。
アドバイザーのほかに企業のご担当者とやり取りするアドバイザーがつくので、職場の雰囲気といった情報も共有が受けられます。
公式サイトのコンテンツでは転職回数や年代に合わせたポイントも確認できるので、気になる人はチェックしましょう。
システムインテグレーター(SIer)は顧客との窓口
システムインテグレーター(SIer)の仕事内容や、SEとの違い等について解説しました。
システムインテグレーター(SIer)とは、システムの導入を検討している顧客に対して、「分析」「開発」「運用」等の全ての工程を総合的に請け負う企業のことでしたね。
とはいえ実際にプログラミングを書いたりして開発に携わるわけではなく、言わばシステムを必要とする顧客のから依頼を受ける窓口的存在です。
理想のシステムを導入できるよう協力会社に作業依頼をしたり、プロジェクト全体をまとめ上げるのがSIerなのですね。
システムエンジニア(SE)とは業務内容や必要とするスキルが大きく異なり驚いた方も多いのではないでしょうか。
就職や転職でSIerが気になっている方は、自分のやりたいこととSIerの業務内容が本当に一致しているかなどを、もう一度よく確認しておきましょう。