相談支援専門員とは、障害を持つ方が自立した日常生活や社会生活を送るために支援を行い人の事です。
仕事内容がハードなイメージがあり、実際に辛い、辞めたいと思っている人もいることでしょう。
この記事では、相談支援専門員の仕事が辛い理由や、相談支援専門員を辞めるメリット・デメリットについて解説しています。
転職を考えている人におすすめのサービスやおすすめの仕事なども紹介していますので、ぜひ目を通してみてください。
目次
相談支援専門員は辛い…辞めたくなる理由
相談支援専門員は辛い、辞めたいと思われてしまう主な理由は下記の4つです。
- 給与が少ない
- 仕事が大変
- 事業所の経営方針に不満がある
- 職場の人間関係に不満がある
給与が少ない
相談支援専門員は辛いと感じる原因の一つが給与の低さです。
「平成29年度障害者福祉サービス等従事者処遇状況等調査結果の概要」によると、相談支援専門員の平均基本給は下記の通りです。
相談支援専門員の平均基本給 | |
---|---|
常勤職員 | 248,040円 |
非常勤職員 | 187,611円 |
仕事が大変であることに対して割に合わないと感じている人も多く、不満の原因となっているのですね。
仕事が大変
後述の「相談支援専門員は辛い…仕事の大変なところ」の項目で詳しく解説していますが、相談支援専門員の仕事は業務範囲が広くなりがちで負担も大きいです。
利用者さんやご家族への対応など気を遣う場面も多く、身体的にも精神的にも辛いと感じる人は多いです。
事業所の経営方針に不満がある
自分が思う理想の支援があっても、それが事業所の経営方針に合わない場合、思い通りのサポートを行えず不満を感じることも。
仕事に対し情熱があるからこそ、施設の理念や方針が合わない際には大きなストレスを感じてしまうことがあります。
職場の人間関係に不満がある
施設は基本的に人手不足なことがほとんど。
常に多忙なのでスタッフ一人一人に余裕がなく、ピリピリとした空気感の中で仕事をしなくてはいけないこともあるでしょう。
他のスタッフもほんとは強く当たりたいわけではないものの、業務で一杯一杯になって相手を気遣うことができなかったりします。
その結果従業員同士のトラブルが多かったり、人間関係が悪くなってしまうこともあるのです。
相談支援専門員は辛い…仕事の大変なところ
相談支援専門員の仕事は、具体的にどんなところが大変のかについてもみていきましょう。
- 業務範囲が広い
- 障害者と家族への接し方で苦労が多い
- 休日出勤があることも
ここから順に解説していきます。
業務範囲が広い
お伝えしたように、現場は慢性的に人手不足であることが多いです。
相談援助業務に注力したくても、その他のあらゆる現場業務までこなさなくては運営が回らないなんてことも多いのですね。
そうなると自然と業務範囲が広くなり、本来なら業務外の仕事も回ってくるため相談支援専門員の負担は大きくなります。
障害者と家族への接し方で苦労が多い
相談支援専門員は、障害のある方の自立した日常生活や社会生活を支援するのがすごとです。
そのため、障がいのある方とそのご家族に直接関わる機会も多いのですね。
人と人との事ですから当然相性が良くないこともあります。また利用者さんのために頑張っても、必ずしも報われるとは限りません。
その結果ご家族からご指摘を受ける等、気を遣うことが多く精神的に辛いと感じてしまうのです。
休日出勤があることも
職場によっては休日出勤が必要になり、ワークライフバランスが崩れてしまうことも。
普段の仕事も大変なところ、休日も返上していては十分に体を休めることができなくなってしまいます。
そのうちに体力的に限界を感じて、辛い、辞めたいと感じてしまうのです。
相談支援専門員を辞める2つのメリット
相談支援専門員をこのまま続けるか辞めようか悩んでいる方は、一度メリットとデメリットを整理し把握しておくと良いでしょう。
まず、相談支援専門員を辞めることによるメリットは下記の2つです。
- 人間関係をリセットできる
- 転職によって収入を増やせる可能性がある
人間関係をリセットできる
職場の人間関係で悩んでいる人は、転職によって環境を一新することで改善できる可能性があります。
全く新しい分野に転職する場合はもちろん、生活相談員として転職する場合も、職場が変わることで気持ちを切り替え再スタートを切ることができますよ。
今の仕事の辛いポイントが人間関係にあると感じている人は、員の仕事を辞めて転職するのも良いでしょう。
転職によって収入を増やせる可能性がある
もし相談支援専門員としても経験を活かせる仕事に転職するのであれば、現状よりも収入アップを目指せる可能性は高いです。
この後にも紹介していますが、生活相談員や支援相談員などの仕事は、相談支援専門員の経験やスキルを活かしやすいです。
即戦力の人材なら転職しやすいだけでなく、給与の交渉もしやすいですからね。
現在の給料に不満を持っている方は、転職によって収入アップを目指すのも方法ですよ。
相談支援専門員を辞める2つのデメリット
相談支援専門員を辞めることによる主なデメリットは下記の2つです。
- 仲良くなった利用者さんとの関係が切れる
- 転職の経歴を増やすことに慎重にならなければいけなくなる
仲良くなった利用者さんとの関係が切れる
働く施設が変われば当然、今までお世話をして仲良くなった利用者さんとの関係は切れてしまいます。
純粋に寂しさを感じることもあるでしょうし、利用者さんとの関係値は仕事のしやすさとも大きく関係してきます。
もし今の相談支援員を辞めたあと別の施設で働くなら、その施設の利用者さんとまた1から信頼関係を築いていくことから始めなくてはいけません。
働きなれた環境で見知った利用者さんを相手にお世話をする方が、もしかしたら負担が少ないという可能性もあります。
転職の経歴を増やすことに慎重にならなければいけなくなる
一般的に、転職履歴は増えていくほど次の転職で不利になっていく傾向にあります。
相談支援専門員に限った話ではありませんが、入っては辞め、入っては辞めを繰り返すと、転職面接のたびに「またすぐ辞めてしまうのでは」と思われてしまうのですね。
1回の転職であればそこまで大きな影響はありませんが、それ以降はだんだん転職の難易度は高くなりやすいです。
今回初めて仕事を退職する場合でも安心せず、そう何度も転職で着るとは限らないという緊張感をもって、慎重に次の職場選びを行いましょう。
相談支援専門員を辞めて転職する際におすすめのサービス
相談支援専門員を辞めて転職する際におすすめのサービスは下記の2種類です。
- 転職サイト
- 転職エージェント
転職サイト
転職サイトは、求人広告を一括で検索できるwebサイトの事ですね。
自分で希望の求人を探し、必要書類の作成から応募後の企業とのやり取りまでを自分で管理します。
介護や医療の求人に特化した転職サイトもあるため、相談支援専門員の経験とスキルを活かせる仕事を探したい時に便利ですね。
自分のペースで転職活動を進めたいという方にもおすすめのサービスです。
福祉のお仕事の口コミ・評判からみるメリット・デメリットを徹底解説!
転職エージェント
転職エージェントとは、専任の転職エージェントが希望の求人のピックアップや企業との面接日程の調整等、転職活動をトータルサポートしてくれるサービスです。
面接対策や履歴書の添削もしてくれるため、一人での転職活動に不安がある方におすすめです。
求人探しやスケジュール管理を任せられるため求職者の負担が少なく、就業しながらの転職活動もしやすいですよ。
求職者は無料で転職サポートを受けられるため、気になる方はぜひ活用してみてください。
20代男性向きの転職サイト・エージェントランキング7選!転職のコツも紹介
30代におすすめ転職サイト・エージェント比較ランキング!【2022年版】
相談支援専門員の経験を活かせるおすすめの転職先
相談支援専門員の経験を活かせるおすすめの転職先を2つ紹介します。
- 生活相談員
- 支援相談員
生活相談員
生活相談員は、施設に入所している高齢者の方に対して相談・援助を行ったり援助計画を立案したりします。
介護業界も常に人手不足の状態ですから、転職はしやすいでしょう。
相談援助という業務内容も相談支援専門員と重なるところがあり、経験やスキルを活かして働くことができます。
介護業界の需要はますます高まっていますから、将来性も十分あると言えますよ。
生活相談員の仕事は大変?辞めたい時の対処法や向いている人の特徴を紹介
支援相談員
支援相談員は介護老人保健施設で入所者や家族からの相談を受ける、窓口となる人の事です。
施設の窓口として、自治体の担当者等外部との連携も行います。
相談支援専門員の経験を活かしつつ、現場業務よりもデスクワークメインで働きたいという方におすすめですよ。
辛い原因を把握して対策を考えよう
相談支援専門員の仕事が辛い理由や、相談支援専門員を辞めるメリット・デメリット、転職を考えている人におすすめのサービスやおすすめの仕事等について紹介しました。
相談支援専門員の仕事は確かに大変ですが、人によって辛いと感じるポイントは異なります。
まずは、自分が相談支援専門員の仕事のどの部分に辛さを感じているのかを把握しましょう。
そうすれば、本当に今の仕事をやめたほうが良いのか、辞めるとしてその後どんな転職をすればいいのか等が見えてくるはずですよ。
今回紹介した内容を参考に、ぜひ納得のいく答えを見つけていただきたいと思います。