いまは繁忙期なので、とても辞めるなんて言い出せる状態じゃない。
今辞めてもボーナスはもらえるんだろうか。まだ支給日じゃないけれど…。
このまま、時間ばかりが経過してしまうと、転職先にも迷惑がかかってしまう。
辛いですよね。
その気持ち、よく分かります。
私もかつては退職時期について悩んでしまい、悶々としていました。
でも大丈夫です。
この文章を最後まで読めば、ベストな転職タイミングが分かります。
少し長くなりますが、最後までお付き合いくださいね。
目次
退職しやすい時期・タイミングはある?
退職しやすい時期としては、一番退職しやすいタイミングは4月から5月付近です。
中途採用者でも3月31日付退職の、4月1日付入社が最も好まれます。
従業員数1000名程度以上の企業であれば、この時期には新卒社員研修と中途採用者研修を同時にするような企業もあります。
特に年齢の若い中途採用組であれば、新卒の研修に混ざってもらっても良いくらいのレベルの方もいらっしゃいます。
新卒も中途採用者もまとめて研修できれば、費用対効果が高いと考える企業もあります。
また4月は期初にもあたるので、ちょうど事業部の目標設定の時期です。
事業部ごとの目標設定も、退職者が出ることが分かっていれば立てやすいですよね。
誰かが退職して空いた穴を新卒採用者から埋めるという手も使える時期です。
4月と5月が最も退職しやすいタイミングと言えるでしょう。
8月も人事に比較的余裕があるためおすすめ
それを逃せばあとは、8月です。
8月から10月は人事部も中だるみの時期なので、採用や内定者フォローに割く時間がふんだんにあることからこのような波に毎年なっています。
つまり、抜けた穴を埋めることが出来れば、退職を止めることはありません。
逆に自分が空いた穴が埋まらないというようなタイミングで退職をしようとすれば、穴が埋まる見込みが立つまで引き留められる可能性が高いです。
しっかりとタイミングを見計らうようにしましょう。
引き止められやすい時期は?
年末年始は絶対に避けるようにしましょう。
どんな管理職でも引き留めたくなるタイミングです。
特に年末年始はただでさえ忙しく、会社そのものがピリピリしています。
新年は新しい職場で迎えたいという方もいらっしゃるとは思いますが、その気持ちは押さえて、冷静になってください。
特に現場仕事でも事務仕事でも、年度末は師走というくらい忙しいものです。
経理職は最後の給与の銀行振り込みの手配や銀行の資金を動かしたりといった仕事もありますし、総務人事であれば年末調整の時期です。
営業職でも、あいさつ回りなどでもう現場も事務所もいっぱいいっぱいです。
この時期は避けましょう。
加えて在籍している会社の繁忙期は、必ず押さえるようにしておいてください。
上司からの退職の引き止めで困らないために事前にやっておくべきこと
会社の繁忙期を把握しておこう!
繁忙期も避けるようにしておきましょう。
経理なら決算期は避けましょう。
決算期は会社の近くのホテルで泊まり込みで仕事をされていると思います。
製造に関する技術職に就かれている方であれば、生産のピークは避けるべきです。
特にマシンオペレーターをされている方も注意が必要です。
マシンオペレーターを筆頭に、繁忙期に生産に必要な人員が足りない等の状況になれば生産に関する周囲の負荷は爆発的に上がります。
繁忙期は業界ごとに異なりますが、あまりにも忙しい時期は管理職や周囲の仕事の負担も考えて、出来るだけ避けるようにしてあげてください。
退職しやすい時期から逆算していつ退職を伝えるべき?
概ね退職の二ヶ月前までに退職を伝えるようにしましょう。
繁忙期と年末年始は避けるとして、その繁忙期を見越して退職を伝えるのがベターです。
転職先が待ってくれるのは2ヶ月程度が限界です。
転職先も人員配置や異動の予定などを入社タイミングを見越して組んでいるので、長く待ってくれても2ヶ月といったところです。
逆に2ヶ月以上待ってくれと言われるような会社にいつまでもいるような義理立ては不要です。
2ヶ月もの時間がありながら、人員補充が出来ないような会社の人事部には、何か致命的な欠点があるものです。
2ヶ月以上の期間、付き合う義理はありません。
自分のこれからの生活を優先してください。
2ヶ月以上待ってくれというような会社は、採用力が不足していると言わざるを得ません。
辞めた人の穴埋めの責任を負うべきは、辞めさせてしまった管理職と、人事部の社員です。
辞めていく人には責任はありません。
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転職でも有利な時期はある?求人のピークは毎年2月!
中途採用者の求人数のピークは毎年2月に訪れます。
中途採用者向けの求人数のピークが2月というのは多少は変動はあれど、8年以上変わっていません。
簡単に言えば、求人広告を行う会社が、一番儲かるシーズンです。
それが2月です。
転職サイトの求人数も爆発的に増加するのがこの2月という月です。
インターネットサイトの求人数だけではなかなか実感することは難しいとは思います。
誰でも簡単に、求人のピークを一目で誰でも判別できる方法があります。
コンビニに立ち寄って、求人誌を手に取ってみて下さい。
求人マークスでも、タウンワークでも大丈夫です。
2月は特に求人誌が分厚いです。
タウンワークなどのメジャーな求人誌を筆頭に、その分厚さなどから判断しても、2月は別格です。
求人には毎年多少の波はありますが、一番内定が出やすいのも2月から3月です。
そして年度の切り替えで、4月入社が一番キリが良いです。
加えて、3月内定の5月入社も多いです。
お盆前も中途採用の求人は多い!
2月の求人ピークを過ぎると、次の求人ピークはお盆休み前から始まります。
特に8月は人事も中だるみの時期で時間の余裕があります。
この時期に達成出来ていない部署課題は採用くらいなものです。
人事の年間スケジュールと照らし合わせるとこれもすぐに分かります。
8月は算定基礎という社会保険業務が事務作業として特例であるだけの月です。
ぽっかりスケジュールに穴が空いているので、ここで面接をするために必死に求人をします。
事務処理が多い月に、面接をするのはかなり業務負荷がかかりますので、出来るだけ8月中に内定を出してしまって後は事務処理に時間を割きたいのが本音です。
採用側も焦っているこの時期は大きな内定のチャンスです!
しかも、8月の求人ピークの前にある7月は、賞与支給月です。
ボーナスもらったから辞めてやる!」と辞表を叩きつけてくる社員が多い時期でもあります。
退職して損をするタイミングは?ボーナスと退職金規定を確認しよう!
ボーナスの支給を待たずに退職するのは非常に損です。
入社時に就業規則が配布されていると思いますが、よく就業規則をチェックするようにして下さい。
就業規則の賃金規定について記載されたページの賞与についてという項目を見てください。
例えば、ボーナスの支給が毎年7月10日と12月10日に設定されているとして、賞与支給日に在籍していない社員には一切支給しないという文言が書いてあれば、ボーナスの支給日前に退職してしまうとボーナスを受給する権利がなくなってしまいます。
賞与は労働基準法で規定がないため、賞与支給日に在籍していなければ、支給しないという文言が書いてあればそれでおしまいです。
賞与支給日に退職届を出すのがベストです。
実際に、賞与支給日は退職届の数が増える時期です。
また退職金規定にも必ず目を通すようにしておいてください。
こちらもボーナス支給日と同様に、勤続年数に応じて支給金額が変動します。
3年以上勤続した社員にのみ退職金を支給するという場合には、勤続年数が3年以下の社員には1円も支給されない可能性が非常に高いです。
会社によっては退職金の扱いは違いますが、注意しておいてください。
貰えるものは貰ってから退職するのが鉄則です。
ボーナス支給のタイミングで辞める人が多いから転職希望者が増える!
ほとんどすべての転職希望者は、ボーナス支給のタイミングで退職することが多いので、求人は2月と8月に大量に出ます。
中途採用者を募集する企業側も賞与支給日に退職者が増えることをよく理解しています。
2月の求人に応募する人が増えるのも、ボーナス支給日を起点にしています。
退職者の心理を出来るだけ読んで、いい人材を獲得したいと考えています。
賞与支給月は、7月と12月です。
ここを起点にして、8月に求人を仕掛けます。
そして次は2月です。
本当は1月に求人をかけるのが効果的かも知れませんが、年末年始は企業もダラダラしてしまいがちです。
また採用面接をしようにも、年末年始休暇の連休中に溜まった事務処理が一気に押し寄せてきます。
とても面接時間を確保できません。
また年末年始の転職は避けるようにと先述させて頂きましたが、年始の退職は非常に迷惑になってしまいます。
ボーナスの支給日後で、年末年始は避けるとなると、必然的に2月に求人のピークが来ることがここで繋がると思います。
賢く戦術を立てて退職をしよう!貰えるお金が全然違います!
転職活動をして、やっと内定が決まったら、いよいよ退職という最後の関門が待っています。
この最後の関門である退職のタイミングを1日でも間違えると、お金と信用を失います。
お金の面でいえばそれまで積み立てられてきた退職金や、退職日を1日誤るだけで支給されないボーナスをはじめ、社会保険料のことも考えて退職日は考えるようにしましょう。
退職日がたった1日違うだけで4万円損をする!
毎月の給与から天引きされている社会保険料(健康保険料と厚生年金)ですが、1日退職日が変わるだけで4万円ほど変わります。
例えば、会社は3月31日付で退職して、転職先の会社の入社日が4月1日だとします。
これが最もよいパターンで、各月の末日に退職して次の会社に1日付で採用されれば、損をすることがありません。
損をするパターンがあります。
3月15日付で退職して、転職先に4月の1日付で転職するというパターンです。
社会保険料金の請求先とは、基本的に退職した翌日に資格を喪失したその先に対して請求されます。
3月15日付で前職を退職後、3月16日付で健康保険と厚生年金の資格を喪失します。
3月16日の段階では、転職先の社会保険には加入できませんから、一旦、国民健康保険と国民年金に加入する必要が出てきます。
全て自己負担になります。
この負担はバカにはなりません。
国民年金が約1万5千円弱です。
健康保険料は前年の年収をベースに決定されるので、人によっては3万円では済まないという場合もあります。
基本的にいま給料から天引きされている金額の倍額を国民健康保険から徴収されるという可能性があることを忘れないようにしましょう。
国民年金には特例措置もあります!
最近では転職する人が増えたことも影響して、退職時に次の転職先が決定しており、一か月以内に次の会社で再び厚生年金に加入した場合には、国民年金がその期間は免除される特例があります。
しかし、それでも国民健康保険料金はかかります。
特に妻や子供のいる方は、国民健康保険料金は一人分だけではなく世帯全員分の料金がかかってしまいますので、注意するようにして下さい。
有給休暇の退職時の買い上げはできるだけお願いしよう!
在職時に消化しきれなかった有給休暇は買取をお願いしましょう。
有給休暇をお金で買い取ることは、在職中には違法行為なのですが、退職時には特に問題ありません。
請求してみましょう。
但し、買取をする義務は会社にはありません。
あくまで退職する社員が、有給休暇の買い上げをお願いして、会社が承諾した場合には可能ということです。
義務ではないので、請求するときは注意が必要です。
良心的な会社では退職時に消化しきれなかった有給は会社側から買い上げを提案してくれる可能性があります。
その場合は、きっちりと貰うようにしておきましょう。
お世話になった会社に迷惑をかけないようにしよう!
辞めることになってしまったとはいえ、お給料を頂いてこれまでは仕事をしてきました。
最後は、感謝の言葉と共に去ることをおススメいたします。
もちろん、法律的に貰えるものはしっかり貰ってから辞めていけば良いです。
新天地でのご活躍をお祈りしております!