会社を辞める時に纏めて支給される退職金、転職や定年退職を控えた人なら誰しも気になるポイントですよね。
しかし退職するにあたっていくらもらえるのか、就業規則を確認してみた時に退職金は支払われないと書いてあるのを発見すると、先行きが不安になりますよね。
転職後の引っ越し資金に役立てようとしている方も居れば、退職後に住宅ローンの支払に役立てようとしている方も居ることでしょう。
しかし企業を辞める=退職金がもらえるイメージがありますから、退職金をもらえないことがそもそも労働基準法に違反していないのか、もらえるように交渉できないか気になりますよね。
実は先に結論を言うと、退職金を従業員に支払うかは、会社側で自由に設定できるのです。
そこで今回は、退職金の出ない会社がある理由から、転職後・老後の生活を保障するための対策も解説していきます。
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目次
退職金のない会社は違法ではない!会社の自由に決められる
退職金を支給するかしないかは、完全に会社の自由です。
退職金に関しては法律で一切の規定がありません。
労働基準法上、就業規則と労働条件通知書に一応、退職金のあるなしくらいは書いておいてね、という程度のものです。
退職金について労働条件通知書か、就業規則に、退職金無しと書いてしまえばそれで問題ないという扱いです。
退職金の記載が就業規則にある場合もらえなかったら違法になる
企業側の就業規則に退職金の記載があるにもかかわらず、退職金がもらえなかった場合は、違法になります。
就業規則に書いてある内容は、会社が従業員に対して約束している内容です。
退職金の記載が就業規則にあり、条件を満たしているにもかかわらず何かと理由をつけてもらえなかった場合は、一度労基に確認してみてください。
本来もらえる権利のあるものをもらえないのは、皆さんが損をするだけですから、早い段階で対処しておきましょう。
企業規模によって退職金をもらえるかが変わる
実は企業の規模によって、退職金をもらえる会社の割合が変わるってご存じですか?
厚生労働省が行った調査によれば、下記の通り1000人以上の従業員がいる企業は約95%、一方で100人未満の事業所は約80%と低い割合になっています。
企業規模 | 割合 |
---|---|
1000人以上 | 95.2% |
300~999人 | 92.2% |
100~299人 | 88.0% |
30~99人 | 81.7% |
(引用:厚生労働省公式HP退職給付(一時金・年金)の支給実態)
つまりどの企業形態でも一定数退職金を用意していない企業があり、違法性も認められていません。
もちろんどの理由で退職金を渡すかも企業にゆだねられているので、定年退職で受け取れることもあれば、自己都合退職だと退職金が支給されないこともあります。
会社側で年次に応じて退職金を積み立ててくれることもあります。
企業によって退職金のパターンが違うこともある
退職金というと退職時に一気に振り込まれるものをイメージすることが多いですが、実は退職金には全部で2つの受取パターンがあります。
みなさんが一般的にイメージする退職金は、退職一時金と呼ばれています。
イメージ通り退職金を一括で受け取ることになりますので、まとまって大金を受け取ることが可能です。
一方で退職年金制度を活用している企業もあります。
退職年金制度とは、退職時にまとめて退職金を渡すのではなく、分割で支給されることもあります。
就業規則に退職金の種類が記載されていないかも、よく確認しておきましょう。
ただし退職金には税金がかかりますので、額面通り受け取れずに控除が適用されますので注意が必要です。
退職金制度のない会社につとめていると損をしている?
退職金のない会社に勤めている方は、当然、退職金のある企業に勤務している方よりも損をしています。
退職金の相場は大企業の場合には、大卒で勤続35年で2000万円程度が平均値です。
中小企業であれば勤続35年で1000万円程度が相場です。
大企業と中小企業で退職金の差はおよそ2倍以上というのが普通です。
誰もがこぞって大企業に就職したがるのも無理はありません。
ベンチャー企業などはそもそも会社が社員の定年まで存続するということを想定していない企業も多いので、退職金自体がないという会社も多いです。
しかし、昨今では退職金は大企業でも廃止または、減額の流れが加速しています。
終身雇用と退職金制度は、非常にマッチした制度でした。
終身雇用が崩壊し始めた為、もう時代にそぐわない負の遺産として企業の人事部は退職金制度に関して、廃止論に流れているからです。
退職金制度のない会社の将来性は大丈夫?
退職金制度のない会社の方が現在は多いくらいです。
退職金支給の有無だけで会社の将来性のあるなしを判断することは難しいです。
大企業であっても目に見えて形骸化していくことが分かりきっているのが退職金制度です。
先述した通り、退職金制度は、労働組合との約束事で残しているに過ぎません。
労働組合員の中でも、特に煩い年配者が会社を去ったなら、約束を反故にしていますぐにでも退職金制度を廃止してその退職金の積立金を他の給与支給項目で支払ってしまいたいと考えているのが現在の会社です。
大企業で部課長職クラスが定年退職すると、一気にその部課長職クラスの方が所属していた支社が赤字化することがあるくらいです。
大企業での部課長職クラスの退職金が平均2500万円ほどとすると、支社単位で統括して経理処理を行っていたとして、10名定年退職する部課長職クラスがいればそれだけで退職金は2億5千万円以上です。
しかも定年退職する3月31日までに一括でまとめて支払いをする必要性があります。
企業運営上の、致命的なコストに他なりません。
いくら退職金を積み立てているとはいえ、結局は会社のお金が一時的に大量に出ていくことになります。
退職がもらえず転職後の生活が不安な人向けの対策
冒頭でも紹介した通り、退職金はまとめて大金が振り込まれることになるため、アテにしていた分もらえないと生活に苦しんでしまうこともあります。
以下では、退職金がもらえずに転職後の生活に不安を抱えている方向けの対処法を紹介していきます。
そもそも転職前に生活を維持できるだけの資金は用意しておくべき
転職前に生活を維持できるだけの資金はきちんと用意しておくべきです。
まだ手元に入っていないお金を勘定したうえで、生活を考えているとリカバリーが取れなくなるためです。
きちんとある程度の生活が維持できる分の予算を確保したうえで、転職活動を行いましょう。
転職先が決まっていない場合はハローワークに行こう
転職先が決まっていないのにもかかわらず、仕事を辞めてしまった場合にはまず失業手当を受け取るためにハローワークへ行きましょう。
会社で1年以上雇用されて、雇用保険料をきちんと納めていれば、失業手当が受け取れるようになります。
しかし帰路付けていただきたいのが、退職理由です。
会社都合での退職の場合は、すぐに失業手当が受け取れるのですが、自己都合による退職の場合は、3か月後に支給が開始されます。
そのため一定期間は無収入になりますので、生活を維持できない可能性もあります。
退職金がもらえず老後の生活が不安な人の対策法
退職金がもらえず老後の生活が不安な人は、以下の対策法を試してみてください。
老後でも活用できる資格を取っておく
事前に退職金がもらえないことが分かっている場合は、老後でも活用できる資格を取っておきましょう。
人生100年時代で、定年が65歳まで引き上げられている今、定年退職をして退職金をもらえなくても働かなくてはならない時期が訪れます。
老後でも活用できる資格を取っておくことで、高齢になっても仕事を探すことができるようになります。
もちろん稼げる資格は取得難易度が高いものが多いので、確実に取得できるわけではありませんので注意が必要です。
しかしきちんと勉強をして時間をかければ取得は可能ですので、今の段階から準備を始めてはいかがでしょうか。
資産運用や貯蓄など備えの準備を始める
退職金がもらえないとなると、退職後の蓄えを事前に準備しておく必要があります。
一般的な貯蓄はもちろんのこと、資産運用など資産を分散することも検討してみましょう。
きちんと目的をもって備えておくことで、退職前に向けて老後に必要な金額を用意できます。
公的制度でどこまで賄えるかを確認する
公的年金制度でどの程度老後の生活が保障されるのかも確認しておきましょう。
公的年金制度では、勤務形態によって利用できるものが異なります。
厚生年金や国民年金、また会社で加入したiDeCoなど、利用できるものはたくさんあります。
現在の支出と将来公的制度で賄える金額を確認しておいて、不足分を計算するといいでしょう。
退職金のない会社は転職した方がいい?
退職金のない会社からの転職は検討しても良いですが、よほどの大企業でなければこれからは退職金の金額は減額または廃止の方向に流れていきます。
また大企業であっても退職金は先払いに変わっていくなど、悲惨な状態です。
特に20代から30代前半の転職希望者は、退職金制度の有無だけで転職は決めない方が良いです。
反対に、30代後半以上の転職希望者は退職金支給を満額受け取れる可能性がまだ残っていますので、退職金が充実した企業を転職先として狙っていくのは戦略として有効です。
大卒のサラリーマンの生涯賃金が、退職金を含んで2億5千万円弱と言われています。
この生涯賃金には退職金が含まれています。
今後、生涯賃金は2000万円以上下がることが分かっています。
退職金制度を本当の一流企業の正社員以外は維持できないからです。
この2000万円を穴埋めすることは並大抵なことではありません。
若い世代は貯蓄または投資などでお金を増やすようにしておきましょう。
年配者は退職金制度のある、一流企業を狙いましょう。
退職金制度はこれからの若者は期待しないというのが最も現実的です。
転職をするときには給与支給総額を最優先にしよう!
退職金の有無で右往左往するくらいであれば、現在の日本企業の経済状況を現実的に見れば給与や賞与をしっかりと支給してくれる安定した企業を狙って転職するのが一番です。
賞与があれば賞与を年間2回支給分のうち1回支給分でも貯めておけば貯蓄に回すことができます。
それだけでも将来の対する備えになります。
企業の退職金制度はこれから廃止の流れになりますので、絶対に個人で現金を貯蓄しておける体制が必須です。
年金支給まで生き残れるように、しっかりと現金を貯められるような企業を転職先に選ぶように心がけましょう!
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一般的な転職エージェントでは、一人の担当者が企業と転職希望者を担当するので、どうしても企業側に有利な情報しか共有されないなどのリスクもあります。
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