最近ではうつ病のほかにも、ストレスが原因で心身に影響の出る適応障害になってしまう人もいます。
最近ではなんと適応障害に係る人は100万人とまで言われており、誰でも発生する可能性のあるものです。
この記事を読んでくれているみなさんも、最近心身に不調を感じ始めていて、「もしかして適応障害なんじゃない…?」と不安になっていることでしょう。
適応障害は精神疾患の一つですから、職場に伝えることで何か不利益が生じるのではないか、我慢して仕事をしなければならないのではないかと思う方も多いでしょう。
しかしきちんと適応障害の治療を行いながら、仕事を続けることは可能です。
今回は適応障害になった場合に仕事をうまく調整するための方法から、新しい働き先を見つけるためのポイントを、徹底的に解説していきます。
目次
適応障害はストレスが原因の身体の不調
適応障害とは、厚生労働省が公表している通り、ストレスが原因の体の不調のことを指します。
日常生活の中で、何かのストレスが原因となって心身のバランスが崩れて社会生活に支障が生じたもの。原因が明確でそれに対して過剰な反応が起こった状態をいう。
(引用:e-ヘルスネット(情報提供)適応障害)
社会生活を送っていると必ず自分の心に負担のかかるストレス因子が、ごろごろ転がっています。
キャパシティを超えてしまうストレスを日々感じ続けていると、段々と体の不調が現れてきます。
おもな症状は以下の通りです。
- 憂鬱
- 不安感
- 頭痛
- 原因不明の腹痛
人によって現れる症状は様々ですが、日常生活の維持できない状態にまで悪化してしまうこともあります。
出勤が難しい状況にもなり、仕事に支障が出てしまうこともあります。
また適応障害は女性に多く発症する疾患とも言われています。
ストレスから離れることが一番の治療
適応障害を治療するためには、まずストレスから離れることが一番の治療法であるといわれています。
ストレスにより心身ともに負荷がかかっている状態なので、原因であるストレス因子を根本から無くすことが重要なのです。
そのため仕事でストレスを感じている場合は、ストレスの原因になっているものが何かを見極めて、一旦距離を置くことを進められることが多いです。
治療を受ければ改善が可能
適応障害はストレスから離れて医師からの処方されている薬を飲むことで、改善される疾患であることでも有名です。
放置することでより重大な疾患につながることもありますから、早めの段階で治療を受けることが大切です。
ストレスから離れて数か月間で回復することもありますから、出来るだけ早く診療を受けるようにしましょう。
適応障害かな?と思ったらやるべき3つの行動
自分が適応障害かもしれないと感じたら、まず次の3つの行動を取るようにしましょう。
- ストレスになっている要因を考える
- 医者に相談する
- 上司に相談する
以下で詳しく解説していきます。
ストレスになっている原因を考える
まずは仕事上で何がストレスに感じているかを、自分の中で分析してみましょう。
職場の人と話しているときに圧迫感を感じるのであれば、職場の人間関係にストレスを感じていることになります。
また業務中に体調が悪くなる場合には、業務内容にストレスを感じている可能性があります。
自分の普段の行動をふりかえって、何に対してストレスを感じているのかを、洗い出してみてください。
医者に相談する
朝起きた時に既に症状が出ている、仕事に差し支えのある状態である場合には、すぐに医者にかかるようにしましょう。
ただし心療内科や精神科は、じっくり診療することが多いため、完全予約制をとっています。
また病院によっては予約開始時期がみていになっていることもありますので、情報収集を綿密に行いましょう。
万が一会社に産業医が在籍している場合には、産業医に相談してみるのもいいでしょう。
上司に相談する
精神的・身体的にきついと感じ始めた時点で、上司に相談することをおすすめします。
上司に日常生活で影響の出るレベルにまで、ストレスを感じていることを伝えれることで、何らかの対応を取ってくれる可能性があります。
また気を配ってくれる可能性もありますので、どうしても改善されない場合は、是非相談してみてください。
適応障害になってしまったときの仕事の調整方法
適応障害になってしまったときの仕事の調整方法は以下の通りです。
- 上司に相談して仕事の量を調整してもらう
- 人間関係が原因なら異動をお願いする
- 診断書をもらって休職を依頼する
- 新しい職場に転職を検討する
以下で解説していきます。
上司に相談して仕事の量を減らしてもらう
上司に相談して仕事の量を減らしてもらえないかを打診してみましょう。
仕事の量を減らしてもらうことで、仕事に関わる時間が減ることになります。
ストレスの原因が仕事量や残業の量にあるのであれば、根本から解決することが重要です。
もちろん他の人にまで影響が及ぶこともありますが、職場では助け合いの精神が大切です。
お互いが助け合って成り立っていますから、後で恩返しするつもりで甘えましょう。
人間関係が原因なら異動をお願いする
職場の人間関係が原因でストレスを感じているのであれば、職場の異動をお願いしましょう。
もちろん職場でストレスの原因になっている人が、いじめなど明らかに悪いことをしているのであれば、責任追及も可能です。
しかし単に性格が合わないなど、性格上の問題の場合は、相手を動かすことは難しいです。
上司に相談して自分が移動できるように、お願いしてみましょう。
診断書をもらって休職を依頼する
病院にいって適応障害と診断されているのであれば、職場の健康保険組合を取り扱っている人に連絡して、休職の手続きを取りましょう。
休職は給料を受け取りながら休むことができる制度の一つです。
労務課に問い合わせてみて、自分が対象になるかを確認してみてください。
新しい職場に転職を検討する
どうしても職場自体に問題があると考えているなら、新しい職場を探して転職することも検討してみてください。
まだ皆さんが若いのであれば、必要としている企業は数多くあります。
転職することで自分に合った職場を見つけることも可能ですし、希望している条件で求人を探せます。
過去日本は終身雇用制でしたから、どうしても一つの企業で働き続けることが美徳のように考えられます。
しかし自分の人生は自分で切り開くべきものですから、耐えられないと感じたら無理をせずに新しい職場を探しましょう。
適応障害になっても新しい転職先を見つけるためのポイント
適応障害になっても新しい転職先をに見つけるためのポイントは、以下の通りです。
- 一度休養期間を設けて心身の安定を優先させる
- 薬を服用しながら生活を送る
- 収入が不安なら公的保障を利用する
- ストレスにならない仕事を選ぶ
- 転職サービスを利用する
一度休養期間を設けて心身の安定を優先させる
適応障害と診断されたらすぐに転職活動を始めるのではなく、一定期間の休養を設けて心身の安定を優先させましょう。
転職活動というと新しい職場を探すのが簡単というイメージがありますが、実は持久戦になりやすくストレスがたまります。
仕事先を探すために何度も企業に書類選考の申し込みをしたり、面接を何度もこなすことになりますので、精神的にも体力的にも非常にハードです。
一旦仕事のことを考えない期間を設けて、自分を見つめなおす休養を取ることに専念することをおすすめします。
薬を服用しながら生活を送る
もしも休むことに抵抗を覚えているのであれば、薬を服用しながら生活を送ることもおすすめします。
心療内科に通うと、担当医から症状を緩和するための薬を服用してもらうことができます。
もちろん休養も必要ですが、症状が重たいときよりは幾分か楽な気持ちで転職活動を進められます。
医師に転職活動を行いたいことを伝えて、緩和できる薬を処方してもらうようにしましょう。
収入が不安なら公的保障を利用する
転職活動をしたいけれどそれほど収入がないと不安になっている方も居ますよね。
万が一仕事を辞めて心機一転転職活動に打ち込みたい場合には、ハローワークへ行って失業手当の申請を行いましょう。
失業手当の申請を行うことで収入の一部を支給してもらうことができます。
ただし自己都合で退職した場合には、支給開始までに3か月程度かかることになります。
仕事をやめて転職活動に取り組むのであれば、2か月程度生活できる分の貯金がある方が安心です。
ストレスにならない仕事を選ぶ
適応障害から転職活動を進めるには、ストレスにならない仕事を選ぶことも大切です。
ストレスを感じている項目を把握して、自分に合いそうな職場を探してみましょう。
仮に女性の多い職場でマウント合戦に疲れてしまったのであれば、男性の多い職場に転職したほうが気分よく働けることもあります。
また仕事の内容が重たいと感じているなら、残業の少ない企業を調べて調べられます。
ストレス要因をよくチェックして、仕事選びに生かしていきましょう。
転職サービスを利用する
冒頭でもお伝えしたように、適応障害はストレスの根本原因を取り除くことが、回復するためには重要です。
しかし自分のストレスに感じている項目を完全に取り払うことは難しいでしょう。
転職サービスは企業との連絡を密に取っていますから、希望条件に付いて詳しい情報を保有していることが多いです。
自分で求人を探したい方は、転職サイトを利用しましょう。
また転職活動を全面的にサポートしてもらいたい方は、転職エージェントを利用することをおすすめします。
どちらも完全無料で利用できますので、是非一度検討してみてください。
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適応障害になったら休養が最優先!自分の身体を大切にしよう
いかがでしたか?
適応障害と診断されてしまうと、日常生活に悪影響を及ぼすことも多く、体を壊してしまう人が多いのが現状です。
仕事を休めない気持ちもわかりますが、自分の身体を最優先にして休養を取るようにしましょう。
万が一仕事を治療と並行して進めたいのであれば、環境を変えられるように自分で働きかけてみる事も重要です。
困ったときは上司や身近な人に相談してみてくださいね!