- マイホームを購入したのと同時に転勤の内示が出た
- 子どもが受験を控えているのに転勤の話をされた
- 単身赴任で食費や旅費の負担が増え、家計が苦しくなった
仕事で転勤がある人は、このような不安や不満を抱えながら働いています。
子どもがいる場合は家族で引っ越しをするか、単身赴任をするかも悩むところです。
単身赴任は気楽な面もありますが、子どもの成長が見られない寂しさや経済的な負担も大きくのしかかってきます。
「住んでいる街から離れたくない」「地方に行きたくない」「家族と一緒に暮らしたい」…。
転勤のない仕事を切望している方は、転勤がない仕事へ転職を検討してみてはいかがでしょうか?
この記事では、転勤の不安がない業界や職種を紹介していきます。結婚を控えている方や子どもが生まれた方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
転勤のない仕事の探し方
多角的な面から、転勤のない仕事の探し方を探っていってみましょう。
業界で探す
転勤の多い業界といえば、金融業界や人材業界、商社、メーカー、建設業界などが挙げられます。
とくに銀行勤めの場合は、顧客との癒着を防ぐため定期的な転勤が課せられていて、2〜3年に1回のハイペースで転勤の辞令がでます。
商社やメーカーは、東南アジアやBRICsと呼ばれるブラジル・ロシア・インド・中国への海外転勤も多いでしょう。
転勤がなく安定している業界といえば、地方銀行や地方公務員がオススメです。
地銀・信用金庫
地方銀行や信用金庫も転勤はありますが、支店の設置場所や営業のテリトリーが限定されています。
そのため転勤があったとしても、引越しの必要はありません。
自宅から1、2時間かけて通勤することができるのです。
また一度転勤をすれば、次の転勤で戻ってこられたり、本店勤務になったりということが多いようです。
メガバンクのように北海道から九州へ転勤ということはないので、好きな地元で働き続けることができます。
地方公務員
地方公務員とは、都道府県や市町村などの地方自治体に属している公務員を指します。
日本における公務員のおよそ8割は地方公務員で、仕事内容も幅広く設けられています。
県庁や市役所の職員、公立学校の職員、消防や警察などが該当し、地域や住民のために生活環境を整え、住みやすいまちづくりをしていくのが仕事です。
地方公務員になるには公務員試験に合格することが必須で、大卒レベルの地方上級試験と、高卒レベルの地方初級試験に分けられます。
安易に公務員に転職するのは危険!公務員の試験内容や働き方について知っておこう
職種で探す
さまざまな職種があるなかでも、転勤が多いのが営業職や自衛官です。
営業職は未経験からでもチャレンジしやすく、転職先としての間口も広がっていますが、転勤の有無については事前に確認をしておきましょう。
では、転勤がないオススメの職業を紹介します。
総務・経理
基本的に総務や経理といった仕事は本社勤務であることが多いため、転勤がありません。
そのほか事務職のような内勤も転勤は少ないです。
先ほど営業職は転勤が多いといいましたが、内勤営業ですと転勤の可能性は限りなく低くなります。
入社や転職をするとき、総合職か一般職かで悩む方も多いと思いますが、出世コースである総合職は部署の異動で転勤を伴います。
その分、年収も一般職より高めで業務内容も多岐に渡り、スキルアップできるチャンスにも多く恵まれているのが特徴です。
- 総合職は年収がいいけど転勤がある
- 一般職は年収が低めだけど転勤がない
ということを覚えておきましょう。
未経験でも経理になれる?転職を成功させるポイントと経理の魅力について
エンジニア
「転勤がない仕事でも稼ぎたい」という人にオススメなのがエンジニア職です。
ネットワークを介して仕事をするので、転勤する必要がありません。
取引先と打ち合わせをする場合でも、テレビ会議を使用するか出張がある程度で、わざわざ転勤させる必要性がないのです。
さらに転勤がないからといって給与が低くなるわけでもなく、環境が整っていれば自宅でも作業することができます。
有給も取りやすく、トラブルが生じても旅行先などで早急に対応できるのがエンジニア職のメリットになっています。
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在宅勤務可能な職種
今は必要最低限の外出を控える働き方が増えているため、在宅勤務できる仕事が注目されています。
テレワークが可能な仕事といえば、以下のような職種が挙げられます。
- I Tエンジニア
- プログラマー
- デザイナー
- ライター
- 事務・経理
- オペレーター
在宅勤務が可能な仕事なら、全国どこにいても働くことができます。
これから転勤のない会社への転職を考えている方は、テレワークできる仕事も選択肢に入れておくといいでしょう。
企業規模で探す
転勤が多いのは、全国各地や世界中に支店や工場を持っている大企業です。
転勤を避けるためには、地域に密着したサービスを展開している企業を狙います。
中小・零細企業
中小企業や零細企業は、地域に特化したサービスを提供しているところが多いです。
取引先が県内もしくは周辺エリアのみになるので、転勤の心配はありません。
企業規模が小さければ小さいほど、転勤はないと考えていいでしょう。
支店を持てるほど資金が潤沢ではないということも挙げられますが、最低限の人数で業務を回しているのも理由のひとつです。
地方に支社を持たない
支店を持たない中小企業や零細企業がオススメです。
中小企業でも支店を持っている企業はありますので、企業規模の小さい会社を中心に転職先を探しましょう。
応募したい会社の企業概要をチェックして、支店がないかを調べてみて下さい。
また今後、事業拡大による支店の設置が予測される企業にも注意する必要があります。
転勤の多い仕事で転勤を避ける方法
- 転勤は避けたいけど入りたい企業には転勤がある
- 出世のためには地方勤務や出向が避けられない
このような場合は転勤するしか方法がないのでしょうか?
転勤のある職場で転勤を避ける方法を紹介していきます。
会社と交渉する
入社時に「転勤をしない」という労働条件を結んだ場合は、転勤の話があったとしても正式な理由で断ることができます。
しかし企業によっては、転勤を受け入れない社員は、転勤を受け入れた社員に比べて給与規定が違ったり、賞与が数%カットされていたりという人事制度を設けているため注意が必要です。
「大手に入社したいけど転勤は避けたい」という人は、エリア限定採用や地域限定採用をしている企業を選ぶのがオススメです。
エリア限定採用とは、勤務地をある一定の範囲に限定した採用のことで、基本的に全国に支店を持つような大企業のみが行っています。
転勤を嫌がる地元学生が他企業へ流れるのを防ぐための採用方法で、「特定総合職」や「エリア総合職」などの名目で募集しています。
転職エージェントに相談する
ご自身で転職サイトを使って、転勤のない仕事を見つけていくことも可能です。
しかし、
「転勤がない=給与が低い+出世できない」
というデメリットがあることを忘れてはいけません。
転勤をせずともキャリアアップしていくには、転職エージェントを活用して転職先を見つけるのがオススメです。
転職エージェントを活用することで、希望にあった好条件の非公開求人を紹介してもらえます。
転職エージェントは、キャリア相談や応募書類の添削、模擬面接などを無料サポートしてもらえる転職サービスです。
さらに年収の交渉も可能なので、利用しない手はありません!
転勤のない仕事に転職するメリット・デメリット
転勤のない仕事に転職したい!と思っている方は、きちんとメリット・デメリットを把握しておくことも必要です。
転勤のない仕事に転職するメリット
転勤のない仕事に転職するメリットは、以下の通りです。
- 気に入った土地に住み続けられる
- 家族の生活にも迷惑が掛からない
- 引っ越しの費用が掛からない
- 新しい土地で人間関係を1から築かなくてもいい
- 家を購入できる
以下で詳しく解説していきます。
気に入った土地に住み続けられる
転勤のない仕事に転職するメリットの一つ目は、気に入った土地に住み続けられる点です。
就職、あるいは転職するときには自分の好きな勤務地を選ぶことも可能です。
住みやすい土地や生活しやすい土地があり、既にそこに永住したいと考えているのであれば、転勤のない仕事は職場が変わらないので住居を移す必要がありません。
また転勤のない仕事はその土地で顧客を獲得したり、公務員のように地区担当で対応することもありますから、土地の理解が深まることもあります。
転勤の多い仕事はせっかく気に入った土地でも短期間で転職しなければなりませんから、永住を希望している方にはメリットが大きいでしょう。
家族の生活にも迷惑が掛からない
転勤のない仕事に転職するメリットの2つ目は、家族に迷惑が掛からない点です。
転勤をするとなると、家族も一緒に移動することになります。
仮に配偶者が仕事をしている場合には、退職してもらうことにもなります。
子どもが学校や幼稚園に通っているのであれば、転園しなければなりませんから、一から友達を作ってもらうことになります。
家族全員の生活環境が一変してしまいますので、転勤族は家族の精神面での負担も大きく成ってしまうのです。
「単身赴任はどうか」という声もありますが、単身赴任はいわゆる二重生活の状態になりますから、家計へのダメージも大きいです。
転勤のない仕事は家族の精神的にも金銭的にも迷惑が掛からないので、円満な家庭を築き続けられるきっかけにもなります。
引っ越しの費用が掛からない
転勤のない仕事に転職することで、引っ越しの費用が掛からないメリットもあります。
転勤の多い仕事の場合、短いスパンで引っ越しをすることになりますから、そのたびに退去費用から引っ越し業者の手配が必要になります。
毎回数十万円かかりますから、家計にも大きなダメージになります。
もちろん会社から引っ越し手当てが出る場合もありますが、一部は自己負担になることもありますので、注意が必要です。
新しい土地で人間関係を1から築かなくてもいい
転勤の多い仕事の場合、転勤した先で一から人間関係を築くことになります。
もちろん中には良い職場に転勤できることもありますが、すべての職場で人間関係が上手くいくとも限りません。
毎回転勤先の職場で人間関係を一から構築しなくても済みますから、精神的負担も軽減されるでしょう。
家を購入できる
将来賃貸ではなくマイホームに住みたいと考えている方もいることでしょう。
転勤のない仕事に転職することで、土地に定着できるので家を購入できる基盤ができるようになります。
自宅を購入することで資産を得ることもできますし、若いうちにローンの返済をスタートできるメリットもあります。
転勤のない仕事に転職するデメリット
転勤のない仕事に転職するデメリットは、以下の通りです。
- 職場の人間関係が更新されない
- キャリアアップの機会がなくなる
- 転勤無しの職業よりも給与が低い可能性がある
- 仕事内容に飽きてしまうことも
以下で詳しく解説していきます。
職場の人間関係が更新されない
転勤のない仕事に転職するデメリットの一つに、職場の人間関係が更新されない点があります。
転勤は職場が点々と変わりますから、短いスパンで嫌な人から物理的に逃れられるようになります。
しかし転勤のない仕事の場合他の社員も同様に転勤がありませんから、誰かが自主退職しない限り職場の人間関係は一定のままです。
自分の力でも時間の力も解決してくれませんから、人間関係が自分に合わない場合は自分から転職を手段にして行動を起こす必要が出てきます。
キャリアアップの機会がなくなる
転勤のない仕事に転職することで、キャリアアップの機会がなくなることもあります。
転勤を繰り返すことで色んな諸侯場での経験値が積み重なっていきますので、どこかのタイミングで昇進できることもあるかもしれません。
職種によっては転勤のある仕事の方が、キャリアアップの道筋が明確にされていることもあります。
転勤ありの職業よりも給与が低い可能性がある
転勤なしの職業に転職することで、転勤ありの職業よりも給与が低くなってしまう可能性があります。
転勤ありの職業の場合は、転勤の手当てに加えて能力に応じてさらに給与が加算されることもあります。
また新規顧客開拓ができるので、営業成績を伸ばせることもあるのです。
転勤ありの方が獲得できるチャンスが多いこともありますから、将来的に給与をもっと伸ばしたいと考えている方は、注意が必要です。
仕事内容に飽きてしまうことも
転勤のない仕事の場合、仕事内容に飽きてしまうことも予想されます。
仕事内容が常に一定のため、段々とやりがいを感じられなくなっていく可能性があるのです。
人間やりがいを感じられなければ、継続することもできませんから、仕事に対して興味を継続できるだけのモチベーションが保てない場合は、再度転職を繰り返すことになるでしょう。
おすすめの転職エージェント
転職エージェントによって、得意分野や強みが異なります。
そこで、転勤がない企業を紹介してもらえる転職エージェントを紹介したいと思います。
転職エージェントの評価は利用者によってさまざまで、その理由は担当のコンサルタントとの相性や力量によるものが大きく左右します。
そのため1社のみの登録ではなく、最低3社は登録して、コンサルタントの質を比較しながら転職を進めていきましょう。
ビズリーチ
テレビCMでもおなじみのビズリーチは、他の転職エージェントと異なり一部有料のサービスを展開しているのが特徴です。
dodaやマイナビエージェントが20代の若手向け転職エージェントなら、ビズリーチは30代以上のハイクラス向けの転職エージェントになります。
公式サイトでは「年収600万円以上の方に支持される転職サービスNo. 1」とうたっていて、サービスを利用するためには審査に受からなければなりません。
審査に合格すると、ヘッドハンターや企業からのスカウトが受けられ、好条件での転職が可能になります。
転勤についての交渉は自身で行う必要がありますが、スカウトされるほどのスキルを持っていれば、交渉成立の可能性は高まるでしょう。
マイナビエージェント
20代の第二新卒や女性からも定評がある、マイナビエージェントを紹介します。
中小企業を中心に、数多くの20代向け求人を取り扱っており、現在もっとも勢いのある転職エージェントといっても過言ではありません。新卒の分野ではリクルートを追い越してNo. 1を奪い取った実力を持ち、中途でもトップの座を狙っているため、コンサルタントのサポート力が手厚いと評判です。
また未経験の求人が多いのも特徴で、経験よりも人柄ややる気を重視した案件を豊富に取り扱っています。マイナス点としては、ハイキャリアの求人が少ないため、30代以降の転職者には物足りなさがあるかもしれません。
しかし転勤が少ない中小企業への転職を考えているなら、登録しておくのがベストです!
doda
dodaでは、転勤がない勤務地限定の求人を2万件以上も保有しています。
これは公開求人の数字なので、非公開も含めるとさらに選択肢が広がるでしょう。
dodaの特徴は、全国の求人案件を抱えている点と、エンジニアの求人が多い点です。
20代〜30代前半の若手をターゲットにしており、面接や応募書類のサポートが手厚いという評判もあります。
職種別では55%ほどがエンジニア職の求人で、次に営業職、企画・管理と並びます。
エンジニアへの転職を考えている人は利用する価値があるので、登録することをオススメします。
まとめ 転勤のない会社は多角的に探すのがコツ
転勤がない仕事は、転勤がある仕事よりも少なく、さらに収入面でもハンデがあります。
これからは中小企業もグローバル化していくことが予測されるので、海外転勤の機会も増えてしまうかもしれません。
しかしITの進化や在宅ワークの浸透などで、転勤の心配は以前より減少傾向です。
転職するなら業種や職種をしっかり吟味して、転職の可能性が低い仕事を選ぶようにしましょう。
転勤がない仕事へ好条件で転職したいなら、転職エージェントを活用してみるのがオススメ。
1社ではなく複数に登録して、タイプの違うコンサルタントに多角的な視点で仕事を見つけてもらいましょう。