在職中の転職活動はもはや一般的です。退職してからの転職活動はクビの心配はありませんが、リスクがあります。
現職を続けながら新しい職場を決めるメリットはこちらです。
- 生活費の心配がない
- 転職先が見つからなくても仕事がある
- 納得のいく転職活動ができる
しかし「転職活動が会社にバレるとクビになってしまうのでは?」と心配している人も多いようです。
そこで今回は、在職中の転職活動で気をつけなければならない5つの注意点を紹介していきます。
目次
会社に転職活動がばれても原則クビにはならない
労働者は職業選択の自由が認められているから
私たちは憲法により、「職業選択の自由」や「退職の自由」が認められています。
つまり転職活動をしていることが勤務先にバレたとしても、それだけでクビや懲戒処分になることはあり得ません。
企業の就業規則で定められていると懲戒になる可能性あり
前述の通り、私たちには職業選択の自由があるため、就業規定で「勤務中の転職活動は禁止」と定められていても裁判では無効になります。
転職活動をしたことで従業員をクビにすることはできません。
ただし業務中に転職活動をして仕事の質が落ちたり、営業に行くと言って面接に行ったりしていた場合は、懲戒解雇になる可能性はあります。
基本的に一発解雇はなく、再三の注意の上でも活動を続けた場合です。
企業はよほどの不祥事を起こさない限り、従業員を簡単にクビにすることはできないようになっています。
会社の設備を活用して転職活動するのもクビに近づく
在職中の転職活動は問題ありませんが、会社のパソコンや電話を使用して転職活動をするのは違反です。
会社の所有物を私的に利用することは窃盗罪にあたり、それを理由に解雇させる可能性があります。
1回や2回の利用で即解雇ということはありませんが、長時間のアクセスや長期に渡って利用していたことがバレたら懲戒解雇になるかもしれません。
パソコンや電話だけに限らず、コピーやファックスも対象になりますので注意しましょう。
在職中の転職活動でクビを回避するための注意すべきポイント5つ
SNSに転職活動を匂わせる投稿をしない
転職活動の状況をつぶやいたり、面接の感想をSNSに公開したりする人が増えています。
フォロワーに関係者がいない上で公開しているのかもしれませんが、どこから上司や同僚にバレるか分かりません。
ネット上に転職を匂わせるような投稿をするのは危険です。
鍵付きのTwitterでも基本的にはつぶやかない
鍵付きのアカウントであれば不特定多数の人にバレることはありません。
しかしフォロワーの誰かが職場の誰かと面識があれば、そこから転職活動をしていることが拡散してしまう可能性があります。
在職中の転職活動に関してはSNSでつぶやいたりせずに、自分の心の中に留めておきましょう。
転職活動帰りのストーリー投稿もバレやすい
転職活動というキーワードを載せなかったとしても、応募先の企業があるビルの写真を投稿したり、転職活動帰りにストーリー投稿をしたりするのは辞めましょう。
会社の人が見れば「取引先がない場所に何をしに行っているんだ?」と疑われ勘付かれてしまいます。
会社の設備を利用して転職活動の準備をしない
会社の設備を私的に利用することは、就業規則で禁じられています。
「バレなければいいだろう」と甘く考えている方、あなたの転職活動は会社に筒抜けかもしれませんよ。
会社のPCで転職に関する情報を検索しない
会社のパソコンはログがとられています。
あなたがいつ、どんなサイトを閲覧していたかが手に取るようにわかるのです。
会社側は従業員の転職活動を発見したとしても、すぐにアクションを起こすことはありません。
一定期間の様子を監視し証拠を掴んだ上で解雇に踏み切ります。
転職活動でなくても、仕事をサボって動画サイトなどを見ていると、そのうち警告が来るかもしれませんよ。
応募先企業と会社のPCを利用してやり取りしない
インターネットの閲覧履歴と同じように、メールの履歴も監視されています。
応募先や転職エージェントとのやりとりは、プライベート用のアカウントを利用するようにしましょう。
またパソコンで作成した履歴書などを会社のプリンターで印刷した場合も注意が必要です。
今のプリンターは「誰が・何を・どのくらい印刷したか」がわかるようなシステムになっています。
自宅にプリンターがない場合はコンビニを利用して印刷を行なって下さい。
履歴書などの転職で使用する書類をPCに保存しない
転職活動中の社員が履歴書を会社の共有フォルダに保存し、そこから転職活動をしていることが上司に発覚してしまったケースがあります。
共有フォルダでなくても、会社のパソコンへ応募書類を保存しないよう注意しましょう。
上司であっても、個人のデータを勝手に見ることは望ましい行為ではありません。
しかし発覚したあとは会社に居づらくなり、転職先が決まる前に辞職しなければならない羽目になってしまいます。
就業時間中に転職活動を進めない
業務が終わってからや休日を利用しての転職活動は、誰に何を言われることもありません。
転職するのも退職するのもあなたの自由です。
しかし「就業時間中に隠れて」となると話は別。バレてクビになったとしても仕方ないでしょう。
業務時間は誠実に働く義務があり、職務に専念することが労働契約上でも義務とされています。
また仕事が残っていて残業命令がでたのに、命令に背き退社した場合も契約違反です。
転職活動が原因で職務を怠慢したとして、懲戒処分になるケースもあるので注意しましょう。
転職活動をしている事を職場の人間に秘密にする
転職活動をしていると、「どの企業に応募するか」「志望動機をどうまとめるか」などの悩みが生じます。
とくに退職理由や前職での経験については、今の職場の同僚に聞くと答えが出やすいですよね。
しかし仲のいい同僚であっても、転職を考えていることは話さない方が賢明でしょう。
上司によるいじめがあるなど、よほどの理由がない限り、仲間は会社を辞めることを快く思わないものです。
あなたの知らない場所で転職するウワサが拡散される可能性があるので、転職先が決まるまでは内密にしておきましょう。
転職活動を理由に業務の効率を落とす
転職活動を水面下で行なっていたとしても、転職疲れから会社に気づかれてしまうこともあります。
- 深夜まで企業リサーチをしていた
- 過剰応募で週に何回も面接がセッティングされる
- 休日は転職活動に専念しているので疲れが取れない
「早く転職先を決めたい」という想いから、何十社も応募してしまうとこのようなことが起こります。そうなると連日の疲れから業務に支障がでて、周りに怪しまれたりするのです。
会社に内緒で転職活動を進めるなら転職エージェントを利用しよう
転職には以下のような一連の業務は生じます。
1. 応募企業探し
2. 応募書類の作成
3. 面接調整
4. 企業研究
5. 面接の事前準備
6. 面接
7. 条件交渉
8. 入社日の調整
9. 今の職場へ退職の申し出
全てを一人でやるには大変すぎますし、どうしても就業時間中に隠れて活動をしなければならない状態になってしまいます。仕事が忙しく転職活動に専念でいない人は、転職エージェントを利用してみるのはいかがでしょうか?
現職の予定とすり合わせながらスケジュールを組んでくれる
転職エージェントに登録する際に、対応可能な時間や面接にいけるスケジュールを事前に話しておきましょう。担当のアドバイザーがあなたの予定に合わせながら、模擬面接や企業訪問の日程調整をしてくれます。
内定をもらったあとも、給与交渉や入社日の調整、円満退職するためのアドバイスがもらえます。
仕事と両立できるように転職対策をしてくれる
応募先企業とのやりとりをアドバイザーが行なってくれるため、仕事への支障はほとんどありません。また転職活動では企業研究に多くの時間を費やしますが、担当者は企業の内部情報に詳しく、今回の採用で企業側が求めている人物像も把握しています。
自身で調べることも重要ですが、ネットでは検索できない生の情報を教えてもらえるのは、転職エージェントを利用する1番のメリットです。
自分に合った求人を複数紹介してもらえる
最初のカウンセリングでは、これからのビジョンやこれまでの経歴、会社での実績などをヒアリング。それらの情報をもとに、あなたにピッタリの優良企業を惜しみなく紹介してくれるのが転職エージェントの魅力です。
非公開求人には、人気企業や大企業が数多く登録されています。それらの企業へ応募するためには、転職エージェントを利用する以外に方法はありません。
サポート力の高い転職エージェント3選
現職との両立が図れるよう、高いサポート力を持った転職エージェントを3つ紹介します。
doda
doda は20代・30代の転職に強く、公開・非公開を合わせた求人数は10万件以上にも及びます。doda限定の求人案件も持っているので、ライバルが少ない有利な状況で転職を成功させることが可能です。
拠点は全国にあるので、Uターンを希望している人にもピッタリ。時間がない人には、履歴書を登録しておくと企業から直接メッセージがくる、「スカウト機能」を利用した転職活動もオススメです。
dodaのサービスに登録すると、自身の管理ページが与えられて次々に新規求人が追加される仕組みになっています。企業情報もチェックできるので、希望にあった企業があればすぐにエントリーできて便利です。
年収査定やキャリアタイプ診断サービスもありますので、まずは気軽に試してみてはいかがでしょうか?
マイナビエージェント
マイナビエージェントの特徴は、8割近くがマイナビの独占求人という点です。優良企業でもライバルが少ないため、書類通過率や内定率もアップします。
またマイナビエージェントは、選考対策に注力しているという点にも定評があります。企業がどの部分に注目しているのかを把握した上で、アピール力の強い応募書類を作成。書類通過を目指します。
業界大手のdodaやリクルートエージェントと比べると、マイナビエージェントは事業をスタートした時期が遅く登録者数が少なめです。
その分、転職者一人ひとりにしっかりと向き合ってくれるので、手厚いサポートが受けられるというメリットがあります。
パソナキャリア
人材派遣で有名な「株式会社パソナ」が運営する転職エージェントです。
紹介した2社に比べると求人数は5万件と少なめですが、アドバイザーの質が高いと定評があります。
「2019・2020年オリコン顧客満足度調査転職エージェント 第1位」に輝いた実績も持っており、「利用しやすさ」「交渉力」「紹介案件の質」「担当者の対応」の4項目で1位を獲得。理想の転職が期待できる転職エージェントといっても過言ではありません。
ターゲットは20代〜30代前半で、質の高いアドバイザーを求めている人にピッタリの転職エージェントです。
会社にバレないように細心の注意を払って転職活動を進めよう
私たちは「職業選択の自由」という権利が憲法により守られています。
就業規則を守り、与えられた業務をきちんと行っていれば、在職中であっても転職活動をすることは問題ありません。
しかし現実的な問題として、在職中の転職活動がバレてしまうと人間関係にヒビが入り、居心地が悪くなってしまいます。
転職するウワサが会社全体に広まれば、一緒に働いているメンバーからも裏切り者扱いされることもあるでしょう。
このようなリスクを避けるためにも、会社にバレないよう細心の注意を払い転職活動を行わなくてはなりません。
「仲がいい同僚だけには話しておきたい」というのであれば、転職先が決まってからの方がいいでしょう。