会社に勤めていると「そろそろ倒産しそうじゃない?」という噂が回り始めることがあります。
そのような噂が回り始めると、「本当に倒産するのかな…」「倒産したらどうすれば良いのかな…」という悩みを抱えることが多くなるのではないでしょうか?
この記事では会社が倒産しそうな前兆と対処法について解説します。
転職を成功させるコツもご紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
会社が倒産しそうなときによくある15つの前兆
会社が倒産するときは、必ずなにか前兆があります。
その前兆に気付くことができれば、「いきなり倒産して困った」という事態に陥る可能性を低くできます。
そこで会社が倒産しそうな前兆を6つご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
上層部の人が次々に退職していく
1つ目が「上層部の人が次々に退職していく」ということです。
会社の倒産には上層部の方が気付きやすく、早め早めに行動していくことが多いです。
その行動して最も多いのが、「退職」です。そのため上層部の人が次々に退職していると、会社が倒産しそうな前兆だと考えてください。
また上層部だけではなく、好成績を残している社員や事務員が退職していくことも、倒産しそうな前兆だと考えられます。
見覚えのない人が会社を出入りしている
2つ目が「見覚えのない人が会社を出入りしている」ということです。
会社が倒産しそうになると会社の顧問税理士・公認会計士の訪問回数が一気に増えます。
また今まで出入りしていることを見たことがない「経営コンサルティング」の訪問もあると思います。
そのため会社に勤めている人以外の出入りが目立つ場合は、倒産しそうな前兆と考えられます。
そして反対に社長の外出が多くなることも、倒産しそうな前兆です。
取引先がどんどん減っていく
3つ目が「取引先がどんどん減っていく」ということです。
会社が倒産する原因として、取引先の減少が挙げられます。
特に大口取引先との取引がなくなってしまった場合は、倒産に近づいてしまいます。
そのため取引先の数でも前兆が伺えます。
「最近、取引先が少なくなっている」ということがあれば、倒産しそうな前兆です。
異常なほどに経費削減している
4つ目が「異常なほどに経費削減している」ということです。
会社が倒産しそうになると、お金の支出を過剰に押さえていきます。
例えば「ボールペンやメモ帳は自前」「エアコンは禁止」などとにかく経費を削減しようとします。
また会社内に設置している自動販売機の値段が高くなることもあります。
このような異常なほどに経費を削減し始めると、会社が倒産しそうな前兆だと考えられます。
そして会社の掃除やメンテナンスが行き届かなくなると、経営は危機的状況に陥っていると思います。
定められていたノルマが厳しくなる
次に「定められていたノルマが厳しくなる」ということです。
職種によってノルマが定められていると思うのですが、いきなりノルマが厳しくなると会社が倒産しそうな前兆だと考えられます。
さらに正社員だけではなく、派遣社員やアルバイトに対しても厳しいノルマを定める場合は、切羽詰まっている状況だと思います。
そしてノルマに対しても具体的な計画や行動はアドバイスせずに、精神論で説明してくることが多いです。
給料日が変更される
次に「給料日が変更される」ということです。
会社が倒産しそうなときは社員に支払う給料ですらないことがあります。
会社は未払いにすることは避けたいため、15日から月末に変更して取引先からの入金を待ちます。
場合によって本当に給料日が変更されただけかもしれませんが、その場合は数カ月前から伝えられています。
いきなり給料日が変更されると、会社が倒産しそうな前兆だと考えられます。
賞与が急に支給されなくなる
雇用契約に賞与の支給がきちんと記載されているのにもかかわらず、急に支給されなくなる場合も、会社が倒産する前兆です。
特に契約書に「業績に応じて支給可否が決定される」旨が記載されている場合は要注意です。
賞与が支給されないということは、社員に還元できるほどの業績がない状態に当たります。
特に多いのが支給の予定日を目前にして通知される場合です。
それほどまでに経営に行き詰っている可能性がありますので、注意が必要です。
給与支払いが遅延し始める
給与の支払いが遅延し始めるタイミングも、注意が必要です。
本来であれば給与は予定日にきちんと振り込まれるように、前もって担当の人が銀行で手続きを行います。
しかし給与支払いが予定日になっても行われずに、常に遅れるようになると、給与分の理4駅を確保できていない可能性も出てきます。
お金に関してはシビアに見ておかないと、いきなり倒産を言い渡される可能性もあります。
諸手当の急な変更
住宅手当、交通手当など会社独自で行っている手当が、急に条件が変更されたり廃止される場合も、会社が倒産しそうな状況に当てはまります。
手当は会社の福利厚生として運営されていますので、企業ごとに金額もかわります。
いきなり手当を受け取れる条件が狭められたり、翌月から急に手当の廃止が行われる場合は、会社の財政が圧迫されている恐れがあります。
諸手当の急な変更や廃止が行われたタイミングで、転職を検討し始めたほうがいいでしょう。
主要な取引先がなくなる
不景気やミスの影響で、会社が最も取引を行っている主要な取引先がなくなってしまった場合も、会社が倒産する可能性があります。
特に一つの取引先に売り上げを依存している場合は、早めに見切りをつけることをおすすめします。
取引先がない以上売り上げが確保できませんから、社員の給与支払いや資金繰りに影響が出てきます。
回復できるくらいの力があれば問題ないのですが、いきなり主要な取引先になる相手を見つけることはすぐにはできません。
数か月以内に会社の運営にも影響が出てきますので、倒産への一つのきっかけになる可能性があります。
経費削減が異常に多い
会社の経費削減が異常に多い場合も、会社が倒産しそうな時の特徴に当てはまります。
会社が倒産しそうなときには、大体が資金繰りに悩んでいるときです。
資金繰りに悩んでいる場合、会社の経理をすべて見直して、無駄なものはないかをチェックし始めます。
チェックして無駄な経費をどんどんと削減していくことになります。
今まで通っていた経費申請が急に通らなくなってしまったり、自分の担当している案件の経費を著しく減らされている場合は、、注意が必要です。
上層部の会議が異常に増え始めた
上層部の会議が異常に増え始めたときも、会社が倒産しそうなケースに当てはまります。
会社の運営状況が悪く、上層部で集まって対策を行う場合には、会社で何か良くないことが起こっている可能性が出てきます。
また本来収益に関係のない経理や総務部が呼ばれている場合は、要注意です。
会議をおこなって何か金銭面的な問題を解決しようとしているかもしれません。
いままでの会議の開催日数よりもいきなり多くなり始めたと感じたら、会社の経営に問題が出てきている可能性を疑った方がいいでしょう。
エース級の人たちが辞め始める
会社の中で売り上げに貢献している人たちが辞め始めたときも、会社の経営が傾いている可能性があります。
エース級の人たちは会社の動きに敏感であることが多く、会社のお金の流れが上手くいっていないことが分かったり、資金繰りに苦戦していることがわかると自分の能力を生かしてどんどん辞めていってしまいます。
またエース級の人たちが辞めてしまうことで、どんどん後進の育成にも手が回らなくなってしまいます。
後進の育成にも対応できなくなってくると、いよいよ会社の経営が上手くいかなくなっていきます。
社内で退職者が相次いでいる場合も、注意が必要です。
親会社の経営不振
所属している会社が子会社の場合、親会社の経営不振の影響を受けやすいです。
経営不振に見舞われてしまうと、本社の機能を残すために、成績の悪い子会社をたたんでしまうこともあります。
親会社の基盤としている商品やビジネスがだんだんと軌道から外れてしまい、世間でも売り上げが落ちていることが認知され始めてくると、子会社の切り捨てに踏み込んでしまうこともあるのです。
子会社は親会社に対して強く出ることはできませんから、言われるがまま社員がリストラされてしまうことになります。
評価方針がいきなり変わる
部署ごとに評価の方針が決められていることが大半ですが、いきなり何の前触れもなく評価方針が切り替えられ、ノルマが加算されたりとさらに厳しくなっている場合は、注意が必要です。
評価方針を変えることによって歩合職の人に対して支給する金額も変わりますから、結果的に会社のコスト削減につながります。
評価制度が急に不審なまでに変更されている場合は、注意が必要です。
会社が倒産しそうなときの対処法
会社が倒産しそうな前兆をお伝えしましたが、「勤めている会社が倒産するかも…」と感じられた方はいると思います。
そこで会社が倒産しそうなときの対処法をいくつかご紹介します。
倒産してから考えていては遅いため、今のうちから把握しておきましょう。
会社を倒産させないために団結する
会社が倒産するほとんどの理由は、売上が上がっていないからです。
売上が上がっている状態で会社が倒産する事は考えにくいです。
そのため売上を上げ続けると、経営は復活して会社は倒産しなくなります。
会社が倒産しそうと感じた場合は、組織・部署で団結して倒産させないように売上を上げ続けましょう。
失業保険について調べる
会社が倒産しそうなときは、失業保険について調べておく必要があります。
企業の「雇用保険」への加入は義務付けられているため、会社が倒産すると「失業保険」を受けることができます。
失業保険を受けることによって給与代わりに「失業手当」が支給されます。
失業手当を受けるためには、公共職業安定所(ハローワーク)で失業の手続きをする必要があり、その際に「離職票」と「雇用保険被保険者証」を用意しなくてはいけません。
そして受け取ることができる期間や金額は人それぞれ異なるため、会社が倒産しそうなときは「失業保険」について詳しく把握しておくようにしましょう。
労働基準監督署などの専門機関に相談する
企業の雇用保険への加入は義務付けられているのですが、企業によっては加入していないことがあります。
また倒産することに関して不当な対応を受けることもあるかもしれません。
その場合は「労働基準監督署」などの専門機関に相談してみてください。
相談するだけでも、客観的かつ法的なアドバイスをしてくれると思います。
専門機関は会社が倒産してからでも対応してくれるため、「倒産するまえに相談しなくてはいけない」と焦る必要はないです。
転職する
会社が倒産しそうなときは、転職することをおすすめします。
V字復活することも考えられますが、社員が「倒産しそう」と感じるときは危機的な状況なことが多いです。
会社が倒産しそうなときの転職は2通りあるため、1つ1つ詳しくご紹介します。
倒産するまえに転職する
1つ目が「倒産するまえに転職する」ということです。
倒産するまえに転職することで、時間に追われることなく転職活動を進められます。
「もし転職先が決まらなければ、失業保険を受けられる」という気持ちで転職活動を進められるため、気持ちに余裕が出てきます。
しかし倒産するまえに転職先が決まると、失業手当は受け取れないです。
また自主的な退職として扱われるため、明確な転職理由を用意する必要があります。
倒産してから転職する
2つ目が「倒産してから転職する」ということです。
倒産してから転職することで、失業手当を受けながら転職活動を進められます。
さらに退職した理由が「会社が倒産した」という明確な理由になるため、転職で有利に働くことがあります。
ただし会社が倒産したことでさまざまな手続きに追われる可能性があるため、「早く転職を決めないと…」と焦りが出てしまう可能性があります。
希望通りに転職を成功させるコツ
2通りの転職方法をお伝えしましたが、「転職活動をする」ということに変わりはありません。
そこで希望通りに転職を成功させるコツをご紹介します。
倒産するまえの転職でも倒産してからの転職でも抑えておきたいコツになるので、ぜひ参考にしてみてください。
倒産を転職理由としてアピールしない
倒産するまえでも倒産してからでも、ほとんどの転職理由は「会社が倒産するから」だと思います。
間違いではないのですが、企業側からすると魅力的な人材には思えません。
「倒産したから仕方なく応募しているのか」と思われることもあるため、倒産を転職理由としてアピールしないようにしましょう。
会社が倒産しそう・倒産したということを伝えるのは良いのですが、企業への想いを中心にアピールすることが大切です。
「貴社に転職したい」という気持ちが伝わるような、転職理由をアピールするようにしてください。
時間をかけて転職活動を進める
会社が倒産しそう・倒産したとなると、「1日でも早く転職先を決めないと…」と焦ってしまいます。
焦る気持ちは分かるのですが、焦ってしまうと転職のミスマッチを起こしてしまいます。
転職後に「思っていた企業ではなかった」と後悔しないためにも、時間をかけて転職活動を進めることが大切です。
会社が倒産した場合には失業手当を受けることができるため、焦って転職活動を進める必要はありません。
転職エージェントを活用する
希望通りに転職を成功させるためには、転職エージェントを活用することが大切です。
転職エージェントとは、無料で転職に関することを幅広くサポートしてくれるサービスです。
具体的には「求人紹介・面接対策・条件交渉・日程調整・書類添削」などで、キャリアに関する相談にも乗ってくれます。
さらに転職エージェントでは、サイトに公開されていない「非公開求人」を紹介してくれるため、選択肢の幅を広げられます。
転職エージェントは併用しても問題ないため、気になるものがあれば登録してみてください。
会社が倒産しそうなことにいち早く気付くことが大切
この記事では会社が倒産しそうな前兆と対処法についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?
会社がいきなり倒産することはなく、必ずなにか前兆があります。
倒産しそうな会社を1人の力で復活させることは考えにくいため、少しでも早く前兆に気付いて、行動することが大切です。
上記でお伝えした倒産しそうな前兆を参考にして、少しでも早く行動してみてください。
そして転職する場合は転職エージェントを活用して、希望通りの転職を成功させましょう。