ベンチャー企業への転職は自分の実力を知るための挑戦であり、目標達成のための手段です。
しかし資金力や人材面でも、倒産のリスクや収入の減少、仕事量の増加といった可能性を忘れてはいけません。
ベンチャーへの転職を後悔しないためには、これまでの転職者が後悔したポイントについて知る必要があります。
そして転職を失敗しないためにはどうするべきかを、事前にリサーチすることも大切です。
この記事を読むことで、ベンチャー企業のリスクを回避し、転職を成功させることができます。
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ベンチャーへの転職で後悔するポイント9つ
自律していないと成長できない環境
ベンチャー企業は自律した人でないと成長できない環境です。
たとえば、
- 自分の意思をしっかり持っている
- 人の意見にブレない
- 自分で物事を決められる
- 芯が通っている
- どんな環境でも自分らしさを見失わない
というような点です。しかし一方で、
- 他人に依存している
- 芯がない
- 優柔不断で自分で決められない
このようなタイプはベンチャーに向いていません。
上司や周りに指示されずとも、自分で立てた計画や目標に向かって着実に行動する力が求められます。
自律していないと思い描いたような働き方ができず、転職を後悔してしまうでしょう。
個人プレーの仕事が多い
大企業で働いている人の中には、個人プレーでなくチームプレーがしたくて、ベンチャーへ転職する人も少なくありません。
確かに大企業は人数が多く仕事の幅も狭いため、業務全体が個人プレーになりがちです。
しかしベンチャー企業の場合も同じで、個人プレーの仕事が多くあります。
大企業と違うのは、「個人プレーだけど業務の幅が広い」という点です。
ただし社員数は少なくなるので、協調性はより必要になってきます。
業務の幅が広く、何でも屋になるリスクがある
ベンチャー企業の場合は、一人二役というより、三役も四役も任せられる可能性があります。
とくに人数が30人以下の規模だと、自分のやりたいこと以外の仕事が多くなってしまうでしょう。
結果として何でも屋になってしまい、「〇〇に専念したかったのに」「得意じゃない仕事に時間を取られて本業ができない」などのギャップが生じてしまいます。
しかし出来ることが増える、経験値が高くなるという面では、次の転職に有利になる経験を積むことができます。
大企業で分業化された仕事しか経験していない人より、高い経験値を得られることがメリットです。
ベンチャー企業に対する期待値が高すぎた
ベンチャー企業って、響きが格好いいですよね。
不安定と分かっていながら挑戦する、そんな自分の冒険心に酔ってしまいそうになります。
- ベンチャーは人として成長できる
- 裁量権を持って仕事ができる
- 意識の高い少数精鋭メンバーが揃っている
このように期待ばかりしていると、後悔するかもしれません。
確かにネットニュースや雑誌などのメディアを賑わせているベンチャーの若い経営者は魅力的ですが、外から見るのと内側で働くのとは違います。
ベンチャーで働いている知り合いがいれば、複数人に意見を聞いてみるのがオススメです。
あまり期待を膨らませすぎないよう注意しましょう。
給料がなかなか上がらない
ベンチャー企業の場合は、転職する時点で収入が下がることが多いです。
仮に下がらなかったとしても、その後の昇給は期待しない方がいいかもしれません。
評価制度や給与テーブルが整備されていないということもありますが、ベンチャー企業は新規事業に資金を注ぎ込みたいというのが本音です。
そのため社員の昇給は後回しになり、転職を後悔する羽目になります。
ベンチャーへの転職に大きな希望を持っている人の中には、「収入が少なくてもいい!」と意気込んで転職する人も多いでしょう。
しかし現実問題、自分の収入で生活していかなくてはいけません。
生活ができないくらいの低収入は避け、生活との両立が図れるかを計算して転職先を探すようにしましょう。
自分の居場所が見つからないことがある
ベンチャー企業は、経営陣のカラーが色濃くでやすい環境です。
そのカラーに自分がマッチしていないと、会社で浮いた存在になってしまいます。
また平均年齢も20代〜30代がメインですので、年齢が上の方で経営陣ではない場合は周囲も話しかけづらいかもしれません。
個性的なキャラクターの社員も多く、今まで働いていた環境とのギャップに驚いてしまう可能性もあります。
社員数が少ないということもあり、自分の居場所が見つからないと働きづらくなってしまうでしょう。
労働時間が想像以上に長い
ベンチャー企業は就業時間が長いことでも知られています。
とくに新規事業に取り組んでいるときは毎日終電、ときには徹夜、なんてことも日常茶飯事です。
ベンチャーへ転職する人のほとんどは、残業を覚悟して転職しています。
しかし思った以上に労働時間が長く、これから何年も残業が続くとなるとどうでしょう。
初めのうちはやる気や熱意に満ち溢れていて「残業ウェルカム」の状態かもしれませんが、徐々に疲れやストレスが蓄積し、転職したことを後悔するようになります。
周囲と自分の間で愛社精神のギャップがある
- 年収が下がってもベンチャーへ入社したい
- 毎日残業があってもやりたいことがやれる環境を求めている
このような理由で、愛社精神を持って仕事に取り組んでいるベンチャー社員は数多く存在します。
一方で、想像以上にハードな仕事で辞めたいと考えている社員も多いです。
またベンチャーは人の流動が多く、優秀な人ほどどんどん辞めていく傾向があるのも事実です。
そんな環境なので、愛社精神にも大きなギャップが生まれます。
また社長の経営理念に深く賛同する人と、まったく関心がない人が共存するため、働きづらいと感じる場面も多くなってしまいます。
会社のネームバリューがない
これまで大企業で働いていきた人は、会社のブランド力に頼っていたことを再認識する必要があります。
営業としてトップの成績を誇っていた人が、名も無い企業に転職すると仕事の結果を出せなくなったというのもよくある話です。
大企業出身者であれば、零細企業と取引を開始するときの社内審査を経験した人もいるでしょう。
営業がようやく新規開拓してきたとしても、調査結果が思わしくなく、取引ができない企業があったはずです。
次はあなたが零細企業の立場になる訳です。
ネームバリューのない会社で働くことがどんなに大変なことか、体感することになるでしょう。
ベンチャーへの転職で後悔する人の4つの特徴
ベンチャー企業は情報が少ないということもあり、転職前の企業リサーチが足りずに後悔する人も多いようです。
一体どんなタイプの人が後悔してしまうのか、詳しくみていきましょう。
当事者意識が薄い
「ベンチャー企業では裁量権を持って活躍したい!」そんな希望を胸に転職をすると後悔する可能性があります。
大企業に比べると、ベンチャー企業は若くして大きな裁量権が与えられることが一般的です。
しかし誰でも与えられる訳ではなく、仕事ができる人、能力のある人に限定されていることを忘れてはいけません。
仕事で結果を残さなければ、思い描いていたような働き方ができず、当事者意識が薄いまま働き続けることになってしまいます。
安定志向で変化に否定的
ベンチャーに向いていないタイプは、働く上で「安定」を重視している人です。
そもそもベンチャー企業に安定を求めることは間違っていて、不安定を楽しむくらいの器量がないと転職を後悔してしまいます。
ベンチャー企業は毎日状況が変化し、ある日とつぜん事業計画が中止になったり、役員が替わったりということが頻繁に起こります。
急成長というポジティブな変化から、事業撤退というネガティブな変化まで、とにかく予想以上のことが起こるのがベンチャー企業の現実です。
大企業で結果を残せなかった
大企業から転職するとき、「自分が活躍できないのは大企業だからだ」と会社のせいにしている人は後悔しがちです。
大人数に埋もれて活躍が目立たないと勘違いしている人や、上司の評価に対して不満を持っている人に多く見られます。
しかし大企業で結果を残せない人は、ベンチャーでも結果を出せない可能性が高いです。
なぜならベンチャー企業は、
- 大企業のようにネムバリューがない
- 予算が限られている
- 社員数が少ない
このように、限られたリソースでビジネスを展開していかなければならないからです。
「優秀な人は企業規模に関わらず結果が残せる」ということを覚えておきましょう。
ベンチャーに理想を見すぎている
大企業で働いている人は、ベンチャー企業で働く社員がキラキラと輝いて見えるかもしれません。
面倒な規則もなく、上司にゴマをする必要もなく、若い人が中心となって目標に向かって突き進む。そんないいイメージを持っていることでしょう。
しかし実際に働いてみると、ルールがない、社内規定が整備されていない、福利厚生も整っていないなど、開けてビックリということが起こります。
勝手にいいイメージだけを膨らませないように注意して下さい。
ベンチャーのデメリットもしっかりと把握して転職することで、失敗を防げます。
ベンチャーへの転職で後悔しないための8つのポイント
では、転職に失敗しない・後悔しないためのポイントを解説します。
転職はできる限り1度で成功させるのがベストです。ポイントを抑えて後悔しない転職を行いましょう。
「なぜベンチャーなのか」を考える
- 大企業でなくどうしてベンチャーなのか
- ベンチャー企業でどんなことを実現したいのか
- 5年後、10年後はどうなっていたいか
これらの質問に対して「どうしてベンチャーでなくてはならないのか?」を深く考え、自分なりの目的を明確にしましょう。
転職の目的をはっきりさせておくことで、予想外のことが起きても後悔が少なく済みます。
自己分析を怠らない
自分の持っているスキルや経験のほか、転職しなくてはならない理由や現状の不満について自己分析を行うことが大切です。
- 転職すると今の悩みが解決されるか
- 転職しなくても解決できる方法はないか
- 大企業では自分の目標を叶えられないのか
- ベンチャー企業へ転職するメリットは何か
数えだすとキリがありませんが、「最後の転職」というくらいの覚悟で転職に挑むようにしましょう。
「ダメだったらまた転職しよう」くらいの中途半端な気持ちですと、必ず後悔することになるからです。
採用人数が多いベンチャーは避ける
大量募集をしている、いつも求人を出している、そんな企業への応募は気をつけて下さい。
違法な働き方をさせている、もしくはブラック企業の可能性が高いです。
確かにベンチャーは残業も多く、ブラック企業と呼ぶ人もいます。
しかし「やりがい」が目的であれば、残業や休日出勤も問題ありません。
しかしパワハラや給与の支払いが不安定といったことがあれば、やりがいは二の次です。
ベンチャーでも残業を抑えている会社はたくさんありますので、人の入れ替わりが激しすぎる企業は気をつけましょう。
提示された給料が高すぎたら注意する
求人に提示している給与がやたら高いのも要注意です。
給料で人を集めようとしているということは、お金以外の魅力がないということかもしれません。
提示された給与には、50時間の残業代がコミコミというケースもあるので注意が必要です。
また「月収20〜80万円まで可能」と記載されているときは、多くの人が20万円からのスタートになるので気をつけて下さい。
このように給与の範囲が大きく開いていたら、「入社した際にはどのくらいの月収からスタートしますか?」と聞いてみるようにしましょう。
社員がイキイキと働いているかを確認する
面接や職場見学のチャンスがあれば、社員の働く様子を観察しましょう。
メンバーとのコミュニケーションが豊富、職場に活気がある、雰囲気がいいというのは見逃せない大切なポイントです。
自分の直感を信じて、社員が楽しく働いている会社を選ぶようにしましょう。
一方で、社員同士の会話が少ない、空気がピリピリしている、怒号が飛び交っているような環境は避けるほうがいいかもしれません。
また多くの社員が疲れ切った顔をしていたら、違法な勤務体制で働かせている可能性が高いです。
ベンチャー企業の将来的な展望を確認する
ベンチャー企業の大半が、10年以内に倒産するといわれています。
今勢いがあっても、同じようなサービスを他社が出すと、あっという間に業績は落ちてきます。
将来性のある会社を選ぶコツは、競合他社が少ない、他社とは差別化されたサービス・商品を展開していることが大切です。
また離職率が高くない、資金調達力がある、社長の描いているビジョンに共感できることもポイントになってきます。
オフィスを縮小しているベンチャーには要注意
オフィスの規模を縮小している企業は、経営がうまくいっていない可能性があります。
すると入社しても自分のやりたい仕事ができない、経験が積めないまま退職ということにもなりかねません。
しかし新型コロナウイルスの拡大防止のためテレワークを促している企業も多く、経費削減に向けた縮小を行っているベンチャーもあります。
オフィスの移転や縮小の際は、理由を聞いてみることをオススメします。
転職エージェントを利用する
ベンチャーの企業研究、情報が少なくて悩んでいませんか?
大企業に比べると活動内容が公開されていないことも多いため、入社したときのイメージが湧きにくい傾向があります。
ベンチャー企業の情報を得ながら転職を成功させるには、転職エージェントを利用するのが一番です。
外部が知らない企業の生の情報を、担当のアドバイザーから情報提供してもらい、ミスマッチのない転職が実現できます。
転職エージェントを決める際には、求める業界や職種、あなたの年齢層に特化したエージェントを選ぶようにしましょう。
ベンチャー企業への転職におすすめの転職サイト・エージェントランキング
ベンチャー転職は後悔しないように進めよう
ベンチャー企業への転職に失敗しないためには、ベンチャー企業を美化しすぎず、転職の目的を明確にすることが大切です。
また倒産のリスクや残業がハードになることも覚悟しておく必要があります。
転職で後悔しないためには、余裕を持たせた転職計画を立て、企業リサーチをした上で応募先を決めることが重要です。
ベンチャー企業もたくさんありますので、応募先に悩んでいる方は転職のプロである転職エージェントへ相談してみましょう。
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転職を後悔しないためにも、第三者の意見を聞いて転職活動を進めていきましょう。