ワーママが「仕事辞めたい」と感じる理由は、どんなものがあるのでしょうか。
家庭と仕事の両立は思っている以上に大変で、ワーママは心身ともに過酷な生活を送っている人が多い傾向です。
「子供との時間を大切にしたい」「仕事を辞めれば楽になるのでは」と考えるワーママも多いようですが、衝動的に退職することは非常に危険です。
後から苦しむ結果を避けるためにも、ワーママが仕事を辞めたい理由と退職の判断基準をチェックしてください。
目次
ワーママが仕事辞めたい理由は?
ワーママが仕事を辞めたい理由にはどんなものがあるのでしょうか。
仕事を辞めようか迷っているワーママの考えをまとめました。
「辞める」という結論を出す前に、現状をチェックしましょう。
子どもと接する時間が取れないから
子供との時間がほぼ取れずに悩んでいるワーママは、多いのではないでしょうか。
フルタイムで仕事をすると、出勤から帰宅するまでの時間は子どもと交流できません。
家に帰った後も家事に追われてしまい、子どもの話をきちんと聞けないこともあるでしょう。
仕事への情熱に限界を感じるから
ワーママは復帰の際に配置転換があり、業務の変更を余儀なくされる可能性があります。
補助的な業務を担当したり、力を入れていたプロジェクトから外されたり、仕事へのやりがいや情熱が減ってしまうことも考えられるでしょう。
さらに残業ができないと評価につながらないため、キャリアの道が閉ざされてしまう場合もあります。
いわゆる「マミートラック」にはまってしまうと、仕事へのやりがいを失ってしまいます。
マミートラック
ワーママが復帰後に昇進や昇格にかかわらないキャリアコースに乗ってしまうこと。
時間を作って子どもに質の高い教育を受けさせたい
子供の習い事や家庭教育に悩みがあり、ワーママを辞めたいという人もいるでしょう。
「専業主婦なら習い事の付きそいができる」「時間があれば勉強のサポートができる」そういった考えで、仕事を辞めたいと考える場合は多いようです。
家庭の教育熱や本人の勉強時間の違いによって子供の学習に格差ができることは、避けたいリスクですよね。
いったん退職しても復職の希望があるから
「キャリアがあるから、一度仕事を辞めて子育てが落ち着いたら復帰したい」そう考えるワーママは意外と多いようです。
新卒で入社して同じ会社にずっと勤めている人や、新しいプロジェクトの担当になった人は、キャリアに自信があるのではないでしょうか。
復職の希望があるということを前提に、退職に踏み切る人の割合は高い傾向です。
仕事で迷惑が掛かってストレスになるから
女性の活躍を応援している企業でも、ワーママだと働きづらい場合が考えられます。
時短や定時だけでなく、子供の体調不良によって早退を余儀なくされたときは、仕事にいい影響があまりないでしょう。
重要な仕事から外されたり、簡単な業務しか受け持てなかったり、理不尽な思いをする可能性があります。
妊娠中から勤務先でマタニティ・ハラスメントがあった場合は、出産後も働き方への理解に期待はできません。
がんばっても収入が上がらないから
ワーママは成果を出すべく頑張っているのに、収入に反映されない可能性があります。
とくに時短勤務や、早退が多い場合は評価につながらず、悩む気持ちが出てくるのも無理はありません。
保育園にかかる料金や、税金や保険料はこれまで通りにも関わらず、収入は横ばいかそれ以下といった場合は、モチベーションにつながらないでしょう。
会社の評価や給料が下がってしまうと「なぜ子どもを保育園に預けてまで働いているのか」といった疑問が生まれてしまいますね。
心身に限界を感じるから
朝の忙しい時間に子供を保育園まで送り、日中は仕事をし、帰宅後は家事育児をするといった、ワーママも多いのではないでしょうか。
いわゆるワンオペのせいで睡眠時間もままならず、休みの日は寝てばかりといった生活は、心身に負担がかかります。
体調不良が慢性化するとストレスが増え、退職につながる可能性があるでしょう。
ワーママが仕事辞めたいときはデメリットを確認する
ワーママが仕事を辞めたい理由をチェックすると「退職するのも無理はない」という印象があります。
しかし、ワーママは仕事を辞めるデメリットにも注目し、退職についてよく考えてください。
ここからは、仕事を辞めたときに考えられる、人間関係や経済的な注意点をまとめました。
生活が夫頼みになり関係が崩れることがある
ワーママを辞めると、家庭の収入に関することが夫頼みになる可能性があります。
金銭面だけでなく精神面でも夫に気を使い、夫婦間のパワーバランスに差が生まれるおそれがあるでしょう。
これまで稼いでいたお金が自由に使えなくなるため、退職後は夫婦の関係に摩擦が生じる場合に注意してください。
資格や専門性が高いスキルが無いと正社員復帰は難しい
「キャリアがあればいつでも正社員に戻れる」という考えは、通用しません。
医師や薬剤師の国家資格を保持している、自分にしかできない仕事がある、といったワーママなら、正社員にすぐ復帰できる可能性が高いでしょう。
しかし「事務の経験は10年以上ある」「新卒で入った会社にずっと勤めた」というようなキャリアは、転職や正社員復帰の際に評価されにくい傾向です。
ワーママは、仕事を辞めた後にブランクを経ても採用されるのか、若年層の人材と並んだ場合に転職で有利に立つのか、よく考えて退職しましょう。
子どもが保育園に通えない
一部の認定保育園を除いて、保護者が働いている場合は子どもは退園となる可能性が高いです。
保育園で過ごす期間は、子どもにとって学びの多い環境です。
バランスの良い食事の提供や、食器の使い方、トイレトレーニングなど年齢に応じた飼育も期待できるでしょう。
仕事を辞めて一日中子供と過ごした場合でも、保育園と同じレベルの教育をできるというお母さんは少ないのではないでしょうか。
ワーママとして仕事を辞めるまえに、子どもとの充実した時間を取るか、教育の質を取るか、どちらに比重を置くかよく考えてください。
世帯収入が減って生活が苦しくなる
ワーママが仕事を辞めると世帯収入が減ります。
夫と変わらないレベルで稼ぐワーママであれば、退職後に世帯収入が半分以下になる可能性もあるでしょう。
仕事をせずに専業主婦として生活する場合は、収入がゼロ円になります。
ワ―ママを辞めれば、仕事から解放されて心身が健やかになる一方で、金銭的な負担が増えることに注意してください。
教育費や住宅ローンの返済負担がふえる
ワーママをやめると、教育費や住宅ローンの返済負担が増える可能性があります。
これから子供にかける教育費は、年齢を重ねるにつれて増えることも考えなくてはなりません。
ワーママを止めると、毎月の支出は変わらないのに収入が減ってしまい、金銭面での負担が大きくなることは覚悟しましょう。
家庭によっては、金銭面の負担が大きく、働いてるときよりもストレスが増える可能性も否めません。
「働き続ければよかった」と後悔しないために、退職の決断は時間をかけて行いましょう。
子どもに好きなことをさせてあげられない
収入が少ないと金銭面に余裕がなく、子供に好きなことをさせてあげられない可能性があります。
興味のある習い事に通わせられなかったり、好きなレジャースポットに連れて行けなかったり、子供に我慢を強いる場面が考えられるでしょう。
時間や自由と引き換えにお金を失うことを考えると、ワーママが簡単に「仕事辞める」とは決断できませんね。
ワーママが仕事辞めたいときは働き方を見直そう
ワーママが仕事を辞めたいときは、働き方を見直しましょう。
仕事自体が嫌になったのではなく、多忙な日々のせいで正社員として働くことに疲れただけかもしれません。
ここからは、ワーママにおすすめの以下の働き方を紹介します。
- パートやアルバイト
- 契約社員や派遣
- フリーランス
- 時短正社員
パートやアルバイト|時間に余裕ができる
パートやアルバイト勤務のメリットは以下の通りです。
- 子供を学童に入れずに働ける
- 子供が保育園や学校にいる間だけ働ける
- 平日の塾や習い事に通わせられる
子育てに比重を置いた仕事をしたい人は、パートやアルバイトの働き方がおすすめです。
シフト制のため時間の調節がしやすいメリットがあり、生活リズムに合わせて仕事ができるでしょう。
契約社員や派遣|仕事のプレッシャーが少ない
契約社員や派遣社員は正社員と比べると、仕事のプレッシャーが少ないという特徴があります。
派遣社員はボーナスはありませんが、時給換算すると正社員より高い給料がもらえることがあるため、働き方によっては経済面が安定するでしょう。
契約社員のメリット
- 正社員雇用のチャンスがある
- 派遣社員より多くの仕事を担当できる
- 就業先と雇用契約を結べる
派遣社員のメリット
- 派遣会社から仕事を紹介してもらえるため収入が途切れにくい
- 時給や待遇は派遣元の会社が交渉してくれる
- 派遣会社と雇用契約を結べる
フリーランス|在宅勤務が可能
フリーランスは趣味や資格スキルを活かして、在宅勤務が可能です。
以下のような業務があるので、自分がどんな仕事に向いているかチェックしてください。
- WEBライター
- WEBデザイナー
- アフィリエイトブログの運営
- イラストレーター
フリーランスは子供中心の生活ができる一方で、ある程度努力すれば収入が見込めます。
雇用契約ではなく業務委託で仕事を受け持つため、自己管理能力や納期スケジュールの遵守は必須です。
時短正社員|福利厚生が手厚い
子供と過ごせる時間と資金力のどちらも叶えたいというワーママには、短時間正社員がおすすめです。
短時間正社員とは
1日5時間で週5日の勤務や、1日8時間で週4日勤務など、週単位の労働時間が少ない正社員のこと
時短正社員はパートタイマーとは異なり雇用契約に期間の定めがない
時短正社員は、育休中や介護中の人も働きやすい一方で、求人数が少ない傾向があります。
転職の際は、競争率が高くなることを前提に活動してください。
ワーママが仕事辞めたいときにチェックする5つの基準
ワーママが仕事を辞めたいときは、行動に移す前に5つのポイントをチェックしましょう。
- 退職や転職は根本的な解決になるか
- 転職前に心身は健康か確認する
- 会社を辞める勇気や準備はあるか
- 辞めた後の生活を5年単位で考える
- 退職や転職はキャリアをよく考える
それぞれの項目について、くわしく解説します。
1.ワーママの退職や転職は根本的な解決になるか
仕事を辞めることで根本的な原因は解決できるのか、退職前によく考えてください。
人間関係や業務の多さが原因で退職を考えるのであれば、仕事そのものではなく環境に理由があるでしょう。
その場合は、上司に相談したり改正を求めたりする方法が有効的です。
改善ができない場合でも同じ職種に転職すれば、仕事に楽しさややりがいを感じられる可能性があります。
家事や育児の負担がワンオペになっていてツラいワーママには、仕事を安易にやめることはおすすめしません。
キャリアを諦めたことや、夫と話し合いをしなかったことに後悔が残り、退職後の生活に不満を感じる可能性がアップします。
退職後は、仕事をする必要がなくなるため、家事や育児の負担がさらに増えることに覚悟がいるでしょう。
退職前に、会社を辞めたいと思う理由はどんなことか、退職すれば問題は解決するのか、よく考えてください。
2.ワーママは転職前に心身は健康か確認する
転職後にワ―ママを続けたいという人は、今の仕事をしているうちに心身のチェックをしましょう。
仕事をするためには心と身体の健康が必要です。
以下の不調はないか、チェックしてください。
- ストレスがかかりすぎて鬱っぽい
- 仕事と育児・家事の両立が負担になって体調不良を引き起こした
とくに、心のダメージは自分では気づかないうちに進行している可能性があります。
体調やメンタルに不安を感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。
3.会社を辞める勇気や準備はあるか
会社を辞める場合は、これまで担当していたプロジェクトから外れたり、一時的に社会との関わりがなくなったりします。
そのほかにも、家族からの理解、とくに夫からの了承を得られなければ、あとからトラブルになるでしょう。
自分だけの判断で仕事を辞めると信頼関係にひびが入り、家族仲に悪い影響が出てしまう可能性があります。
今勤めている会社を辞める勇気があるか、準備はしているか、職場に退職願を出す前によく考えてください。
4.仕事を辞めた後の生活を5年単位で考える
仕事を辞めた後の生活を5年単位で考えると、具体的なイメージが湧きます。
子どもが小学生になったときや、子どもの大学進学のタイミングなど、出費が必要な時期を理解しておくことも重要です。
万が一にそなえて、夫が病気やケガで働けなくなったり、離婚したりする可能性を考えることもおすすめします。
いまの状態で、ワーママを辞めることが正しいのか、退職に対して冷静な判断ができるでしょう。
5.退職や転職は「その先」をよく考える
ワ―ママの退職や転職は、これからの生活とキャリアをよく考えて行いましょう。
とくに、子育てや家事を目的とした空白期間が空く退職は、キャリアがリセットされる可能性が高いです。
仕事を辞めたその先をイメージして、具体的なビジョンを考えましょう。
将来の目標を叶えるためには何をするべきか、金銭的な計画を含めて想定してください。
ワーママが仕事辞めたいときは転職エージェントを活用しよう
ハタラクティブ
ハタラクティブは、ブランクがある人も応募できる求人が豊富で、ワーママの悩みに寄り添ってもらえます。
キャリアやスキルに合う求人を紹介してもらえるため、転職後のミスマッチが防げるでしょう。
エージェント登録後のキャリアカウンセリングでは、仕事に希望する条件を固めるサポートのほか、働き方の相談にも乗ってもらえます。
type女性の転職Agent
type女性の転職Agentは、 手厚い転職サポートが受けられるため、 ワーママが希望する条件の仕事が見つけやすいでしょう。
エージェントに相談することで、働きやすい職場を紹介してもらえる可能性があります。
専任のエージェントが担当し、企業との面談日や年収の交渉も代行してもらえるサービスが特徴です。
ワーママが仕事辞めたいときは衝動的にならないように注意
ワーママが仕事を辞めたいときは、衝動的に行動することはこれからの生活のためにも避けましょう。
退職や転職は家族へ相談し、夫だけでなく全員の理解を得てから行なってください。
今の仕事を退職する場合は、家事や育児に使える時間が増える一方で、世帯収入が減ることを考えましょう。