就職だけでなく転職するときも、労働環境が良く働きやすいホワイト企業に勤めたいですよね。
しかしホワイト企業はどんな会社なのか、見分け方がきちんと分からないという人も多いのではないでしょうか。
この記事では具体的なホワイト企業の特徴についてまとめました。就職活動や転職を控えている人は確認してみましょう。
ホワイト企業に転職したい人の完全ガイド!見極め方や職種を徹底解説
目次
ホワイト企業10の特徴を紹介
環境が良く働きやすいホワイト企業には、共通する特徴があります。
おもな10の項目を紹介するので、就職や転職を考えている企業は当てはまるか気になりますよね。
求人条件やハローワークの求人票、会社の公式ホームページなどを参考にホワイト企業に多い特徴をチェックしてみましょう。
1.基本給が高い
同じ業種のほかの会社と比べて基本給が高いことは、ホワイト企業にみられる大きな特徴です。
基本給が高い企業は、もし不景気になって残業代やボーナスがカットされても毎月の収入が安定しているため生活に打撃を受けにくいメリットがあります。
就職や転職は、業績が下がった場合に残業代やボーナスがなくなっても、納得できる給料が毎月もらえる企業を探すことをおすすめします。
2.離職率が低い・勤続年数が長い
社員の離職率が低く勤続年数が長い職場は、働きやすい企業だという証拠です。
長い間おなじ企業で転職や退職をせずに働いている社員が多いという事実は、ホワイト企業と判断できるのではないでしょうか。
離職率に関しては、期初から期末までの一年間で離職した人の割合を算出したものです。
「新卒入社3年後離職率」という項目が30%を下回る企業は、離職率が低いと判断できます。
企業はホームページなどで一般的に公開はしていませんので、「就職四季報」で確認しましょう。
3.残業時間が少ない
月平均の残業時間が25時間を超えない会社は、ホワイト企業だと判断できます。
1カ月の出勤日数が22日の場合、毎日1時間の残業が平均と考えると妥当ではないでしょうか。
毎月の平均残業時間が45時間を超える会社は、ホワイト企業とは言えません。転職のときには月平均の残業時間もチェックしてください。
働き方改革が進む中でも、残業時間が長いままの企業は勤務体系が改善されないブラックなので注意が必要です。
4.有給休暇をとりやすい
働いている社員が有給休暇を取りやすいことも、ホワイト企業の特徴の一つです。
有給休暇は「年次有給休暇(年休)」を指します。給料が受け取れる休暇のことで、労働基準法で条件が決められています。
ホワイト企業の特徴は社員のライフワークバランスのため、有給消化促進の取り組みをしている会社があることです。
有給休暇を取りやすくすることで、社員の仕事とプライベートの両方を充実させ、業務のパフォーマンスをアップさせるという目的があります。
5.福利厚生が徹底している
福利厚生が充実している会社は、ホワイト企業だと考えられます。
福利厚生には法律で義務付けられている「法的福利厚生」と、企業が社員とその家族のために用意している「法定外福利厚生」の2つがあります。
法定外福利厚生は、住宅手当や通勤手当、健康診断補助や家族手当支給などがあげられます。
企業によって支給や条件が異なるため、転職のときに確認が必要です。
社員のためにさまざまな法定外福利厚生を行っている会社は、働きやすい企業だと判断できますね。
6.研修制度が充実している
ホワイト企業は人材教育や育成に力を入れているため、研修制度が整っています。
社員が必要なスキルや知識を磨くことで、企業にとってプラスになると考えているためです。
新人研修やスキルアップ研修、業務に必要なセミナーなど企業によって異なりますが、社員と会社どちらにとってもためになる内容です。
7.コンプライアンス遵守の意識が高い
仕事におけるコンプライアンスをしっかりと守っている会社は、ホワイト企業といえるでしょう。
労働基準法や税法だけでなく、就業規則や社会通念、道徳が守られていることが大切です。
また、社会人としての一般常識を意識することも徹底されていると、トラブルがなく社員が働きやすい環境につながります。
コンプライアンスを守ることで会社の雰囲気が良くなるので、ホワイト企業はコンプライアンス遵守の意識が高いのです。
8.女性が働きやすい
女性が働きやすい制度や取り組みがある会社は、ホワイト企業といえます。
育児復帰支援があったり社内託児所が設置されていたり、いわゆるワーキングマザーも働ける環境かチェックしましょう。
さまざまな働き方をサポートしている会社は、多様な人材の活用に取り組んでいる企業だとわかります。
また、女性の離職率が低いということは、ハラスメント行為が横行していないという見方もできるため、職場の治安の良さもうかがえますね。
9.社員の裁量が大きい
業務の中で社員の裁量が大きい会社は、働きやすい職場だと考えられます。
大きな仕事を任せてもらえる企業は、できる仕事が増えたり新しいことにトライしたりといったメリットが豊富です。
主に企業は成果を求めることで社員の成長が見込めると考え、裁量権を与えます。
仕事の裁量は会社に成長を評価してもらえるだけでなく、成功体験からやりがいを見つけられる重要な項目です。
就職や転職前に、企業は従業員にどれくらいの仕事を任せているか確認しておきましょう。
10.国の認定を受けている場合が多い
ホワイト企業は国の認定を受けている場合が多いです。
企業に対する国の認定は経営に取り組む会社を制度によって見える化し、社会的に評価されることを目的としています。
ハローワークの求人票には、認定ロゴマークが表記されているので確認してみましょう。
企業に対する厚生労働省の認定には以下のものがあげられます。
- 健康経営優良法人認定制度 健康増進の取り組みとともに、特に優良な健康経営を実践している
- 安全衛生優良企業認定 労働暗線衛生に関して積極的に取り組んでいる
- ユースエール認定 若者の採用に積極的で雇用管理などが優良
- くるみん認定、プラチナくるみん認定 子育て支援に手厚い企業、そのトップレベル企業
- えるぼし認定、プラチナえるぼし認定 女性が活躍できる企業、そのトップレベル企業
転職時に確認したいポイント
就職や転職時に確認したいホワイト企業のポイントとして、具体的な見分け方を紹介します。
面接や会社見学で職場の様子をよく見学するだけでなく、求人の条件や事前のチェックなどを行い、ホワイト企業か判断してください。
残業の有無がはっきりと求人票に記載があるか
残業の有無、残業時間が求人条件にきちんと記載がある会社は、入社後のイメージがつかみやすいですよね。
企業がライフワークバランスをどれくらい重視しているかは、働く社員にとっては大切なことです。
求人票に残業の有無や残業代について詳しい記載がない場合は、入社後に後悔してしまう危険性があります。
また、サービス残業がまん延しているケースもあるので、勤務時間と残業についてはきちんと確認してくださいね。
求人募集は頻繁に出ていないか
求人募集が頻繁に出ている会社は、離職率が高くブラック企業の可能性が高いです。
従業員が定期的に退職して入れ替わっていると、職場の雰囲気だけでなく仕事の内容にも関わります。
短期間でコンスタントに求人の募集が出ているということは、それだけ退職者がいるということなので注意しましょう。
社員が楽しそうに働いているか
社員が生き生きと働いている会社は、労働環境がいい証です。
従業員が仕事に責任とやりがいをもって働いていることは、ホワイト企業だと判断できますね。
コミュニケーションが取れていて活気がある会社は、社員同士の雰囲気も良好です。
職場が明るい空気だと、好循環な経営につながります。
もし就職や転職を考えている業種に知り合いがいたら、転職希望先の評判を聞いてみることも一つの方法です。
SNSやインターネットで評判が荒れていないか
SNSやインターネットの転職サイトでの口コミが荒れている場合は、環境が良くない企業の場合があります。
評判はあくまで個人の意見なのでうのみにするのは危険ですが、あまりに口コミが悪い場合は警戒しましょう。
また、この場合は、インターネットへの書き込みについて社員のコンプライアンスが守られていないとも判断できます。
自分の目で職場の雰囲気を確かめる
可能であれば面接のときに会社見学を希望して、自分の目で職場の雰囲気を見てみましょう。
職場の設備は整っているかチェックするだけでなく、会社の外装や外壁からおおよその経営状態も考えられます。
従業員からあいさつが返ってこなかったり、怒号が飛び交っていたりする職場はブラック企業の危険性があるので気を付けてください。
また、事前に職場見学を希望したにもかかわらず、急に断られてしまう場合も要注意です。
「自分もこの職場で働きたい」と思えるような会社か、入社前にできる限りチェックしましょう。
まとめ
ホワイト企業は、残業の有無や福利厚生などのほかに職場の雰囲気でも見分けられます。
社員同士の雰囲気や上司との関係などは働くうえでも重要ですよね。
入社してから後悔しないように、事前のチェックや下調べを重ねた判断をおすすめします。