薬剤師の方で転職を考える場合、どのエリアにしようかと迷うこともあると思います。
もちろん収入は転職を決める一つの目安になりますが、三重県は全国的にも薬剤師の平均年収が高いエリアなので、検討する価値はあります。
ここでは、三重県の薬剤師の特徴や転職難易度などを、実際に転職した方の口コミを交えながらご紹介します。
目次
三重県でおすすめの薬剤師転職サイト・エージェント
薬剤師として働いている方で、もっと好条件で働きたい・より収入が多い職場に転職したいと思っている方も多いのではないでしょうか。
より良い条件の職場をゲットするには、自分のスキルをアピールしたり、面接で希望条件をしっかりと伝えることが大切です。
ただ、個人ではどうしても不安がつきまとうものです。そんなとき頼りになるのが、薬剤師転職サイトです。
経験豊富なエージェントが、希望の職場を見つけ出し、転職が成功するまでサポートしてくれます。
ここでは、三重県を含め全国的に人気がある転職サイトを3つご紹介します。
1位 薬キャリ
薬剤師転職サイトでおすすめ1位は、年間2万人以上の転職をサポートし薬剤師登録者数No.1の実績がある薬キャリです。
お母さん薬剤師向けの求人を唯一扱っているサイトで、対応も迅速で専門性が高いのが人気になっています。
いろいろなテーマにそった求人を特集していたり転職に役立つノウハウや業界動向を薬剤師の転職支援を専門としているコンサルタントが発信しています。
無料会員登録をすると、最短でその日に最大10件紹介するというスピードで、独自のネットワークで条件が良い薬剤師の求人を紹介してくれます。
キャリアアドバイザーの質が高いのも定評があり、利用した90.0%以上の薬剤師が満足しています。
2位 マイナビ薬剤師
厚生労働大臣認可の転職(就職)支援サービスであるマイナビ薬剤師は、完全無料で利用できるだけでなく全国15か所の支店で直接面談を行ってくれるので、漏らさずに伝えたい転職先の細かな希望などをしっかりと聞き取ってくれるのがおすすめのポイントです。
都会だけでなく地方へも出張面談してくれるので心強いです。経験豊富なキャリアアドバイザーが、希望する転職先の情報を徹底的に調べ働きながら転職を成功できるように導いてくれるので、これぞという転職先を見つけられる可能性は高いでしょう。
3位 ファルマスタッフ
ファルマスタッフは、株式会社メディカルリソースが運営する薬剤師転職サイトです。
北海道から九州まで15拠点を構えており、各地に精通したキャリアアドバイザーが紹介する転職先に足を運んで情報確認をするので信頼が持てます。
また、薬剤師のスキルアップやキャリアアップを企業の教育ノウハウを活かして提供してくれるのもおすすめのポイントです。
三重県の薬剤師転職事情
熊野古道や伊勢神宮などの観光資源が豊富な三重県。
年々少しずつではありますが、県内で働く薬剤師の数は増加傾向にあります。
ただ、人口に対する薬剤師の数は全国平均を下回っており、薬剤師の需要は高くなっています。
三重県内では大学の薬学部が鈴鹿市に新たに設けられ、薬剤師を確保する医療計画が進められています。
調剤薬局数はここ数年変わらないので転職難易度は高くなっていますが、病院勤務の薬剤師が不足しており、特に都部市より地方がその傾向は強いです。
ただ、都市部を離れると高齢化が進んでいるエリアも多く、高齢者への服薬指導などが積極的に取り組まれています。
三重県は、周辺エリアへのアクセスが良いので人気が高まっており、隣接する他県から就業するケースも少なくありません。
また、企業の特色などもエリアによって違いがあるので、転職したい企業の情報をしっかり集めることが転職を成功させるポイントになります。
平均年収はどれくらい?
厚生労働省が2017年に集計したデータによると、全国の薬剤師の平均年収は514.9万円となっています。
これに対し、三重県内で働く薬剤師の平均年収は576.1万円で61.2万円全国平均より高く、全国でも5番目に年収が高い県に挙げられています。
三重県年齢別薬剤師平均年収は以下の表のようになっています。
25~29歳 | 4,167,100円 |
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30~34歳 | 5,037,400円 |
35~39歳 | 5,751,100円 |
40~44歳 | 6,400,100円 |
45~49歳 | 7,150,800円 |
50~54歳 | 6,687,700円 |
55~59歳 | 6,678,400円 |
65~69歳 | 4,478,400円 |
求人はどの地域が多い?
歴史や自然が豊かな三重県ですが、薬剤師として働くならどのエリアに求人が多く集まっているのかは気になります。
求人が多いエリアを調べてみたので、トップ3を見ていきましょう。
1位 四日市市
四日市市は三重県最大の都市で、県の北部に位置します。
市内にはJR関西線をはじめ、近畿日本鉄道名古屋線・湯の山線、三岐鉄道三岐線、伊勢鉄道伊勢線、四日市あすなろう鉄道内部線・八王子線などのさまざまな路線が利用でき、通勤環境は優れています。
中心駅である近鉄四日市駅周辺には、市役所や美術館・博物館などが集まり、大規模な商業施設が建ち並びます。
人口は県下最大の310,750人で約280名の薬剤師が働いていますが、人口10万人に対する薬剤指数は全国平均を下回ります。
約130件の薬剤師の求人が出ており、薬剤師の需要がとても高いです。
病院数も220施設あるので、病院薬剤師を目指している方は比較的難易度は低いエリアと言えます。
2位 津市
津市は、日本一市名が短い街として知られています。
日本のほぼ中央に位置し、一年を通じて温暖な気候で住みやすい場所です。
古くから、中部圏と近畿圏の結束点として交通が発達してきたエリアで、鉄道網や道路網・空港アクセスに優れます。
中心の津駅周辺には、県庁や美術館・博物館などがあり、藤堂高虎の庭園・偕楽公園や三重県護国神社など、さまざまな歴史や文化に触れられるエリアです。
津市の薬剤師求人は97件ありほとんどが調剤薬局ですが、企業薬剤師や病院も数件募集が行われています。
3位 鈴鹿市
三重県北部にある鈴鹿市は、西に鈴鹿山脈・東に伊勢湾がある海や山の自然が豊かな場所です。
東海道の宿場町として発展した歴史があり、古くから東国に通じる要路として多くの旅人を受け入れてきました。
歴史ある神社仏閣がたくさんあり、パワースポットとして有名な場所もあるので、一年を通じて観光客が足を運び賑わいを見せます。
大学薬学部が新設されたので、鈴鹿市で働く薬剤師の数も増えてきています。
ただ、全国平均を下回っているので、いまだに薬剤師不足が続き需要は高くなっています。
三重県の薬剤師求人の特徴
2014年に厚生労働省が発表した調査では、三重県の薬剤師数は約3,230人となっています。
そのうち、病院は約670名・調剤薬局は約2,000名・企業は320名です。
地域医療情報システムによると、人口10万人に対する薬剤師数は全国平均の226.7人と比べて三重県は176.9人で、平均を大きく下回りますが、一方で調剤薬局数は全国平均を上回る結果になっており、薬剤師の需要が高いことが分かります。
三重県では都市部に薬剤師の求人が集まる傾向があり、病院や調剤薬局・ドラッグストアなどさまざまな募集が出ています。
ただ、地方ほど薬剤師のニーズが高く、高齢化の影響で服薬指導などに関する知識を持っていると採用されやすい傾向があります。
三重県のおすすめ求人
実際に三重県ではどのような薬剤師求人が出ているのか、インターネットを検索して調べてみました。
その中でもおすすめの求人TOP3をご紹介します。
1位 ウエルシア津久居中町店
全国で約1,500店舗の薬局を展開するウエルシアグループが運営している薬局です。
働きながら幅広く学んでいける環境で、育休や産休・介護休暇が完備されているので、家庭を大切にしながら働けます。
仕事内容 | 保険調剤・OTC医薬品販売管理・在宅業務およびその他店舗業務(店舗運営・教育等) |
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勤務形態 | 正職員 |
年収 | 5,176,800~6,500,000円(賞与相当分を含む) |
給与改定 | 年1回(4月) |
各種手当 | 時間外手当 休日手当 深夜勤務手当 通勤手当(別途全額支給) |
各種保険 | 雇用保険 労災保険 健康保険 厚生年金保険 薬剤師賠償責任保険 |
退職金 | 有 |
福利厚生 | 待遇従業員割引制度 社宅制度 労働組合 全国に提携保養施設あり |
勤務時間 | シフト勤務制(実働8時間) |
休日 | 週休2日 |
休暇 | 夏季休暇 冬季休暇 年次有給休暇 薬剤師研修休暇 慶弔休暇 育児介護休業制度 産前産後休業制度 |
2位 有限会社すずらん調剤薬局
開局20年を経過したとてもきれいな調剤薬局です。
小児科の薬局で、薬の上手な飲ませ方やお子さんへの対処法など、ベテランのスタッフからノウハウを学べます。
仕事内容 | 調剤業務・服薬指導 |
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勤務形態 | 正職員 |
年収 | 4,500,000円~8,000,000円 |
給与改定 | 年1回(4月) |
各種手当 | 通勤手当 残業手当 精勤手当1万円 薬剤師手当1万~3万円 住宅手当1万~2万円 |
各種保険 | 保険雇用保険 労災保険 健康保険 厚生年金保険 |
勤務時間 | 8:30 ~20:00(シフト制) |
休日 | 木曜日午後・土曜日午後(毎月木曜日2回と土曜日1回交代で休み) |
休暇 | 休暇年末 年始休暇 夏期休暇 有給休暇 慶弔休暇 |
3位 有限会社ユウセイ 梨香台薬局
産前産後休暇・育児休暇が完備されている働きやすい職場で、10年以上勤めている方も多いです。
地域との繋がりを大切にしたアットホームな環境が魅力です。
仕事内容 | 調剤業務・服薬指導・薬歴管理 |
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勤務形態 | 正職員 |
年収 | 4,800,000円~7,000,000円 |
各種手当 | 通勤手当 残業手当 役職手当(50,000~100,000円/月) 資格手当(30,000~50,000円/月) |
各種保険 | 雇用保険 労災保険 健康保険 厚生年金保険 |
勤務時間 | 月~金8:30~18:00 土8:30~17:30 |
休暇 | 年末年始休暇 夏季休暇 有給休暇 出産育児休暇 |
三重県へ転職した薬剤師の体験談
三重県の薬剤師求人の特徴はだいたいつかめましたが、気になるのは実際に働いてみたときの待遇や職場の雰囲気などです。
そこで、三重県に薬剤師として転職した方の口コミを調べてみました。
王手ドラッグストアから小規模店舗へ転職して正解だった
都内のドラッグストアで勤務していましたが、大手のグループ企業で仕事内容はお客様にお薬を提案していくことがメインでした。これ以外にポップ作りや品出しなどの業務があり、これがけっこうたいへんと感じるようになりました。30代に入って、もう少しお客様の立場になって丁寧なアドバイスができればと転職を考えました。三重県内に実家があるので親孝行もかねて地元に戻り、規模が小さな薬局に勤務することになりました。そこは小さな店舗でしたが、薬剤師としての仕事に専念できる環境でした。お年寄りから小さなお子さんまでいろんな人と関われ、頼りにされているという実感があります。
収入は前の職場に比べるとだいぶ減りましたが、遅くまで仕事で残ることもなく、決まった時間に帰れるので気持ちをリフレッシュできます。田舎が苦手な薬剤師の方もいますが、私はとても楽しく仕事をしています。
年齢 | 36歳 |
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転職前の年収 | 580万円 |
転職後の年収 | 450万円 |
ブランクを経て病院に復帰
大学を卒業してすぐに、大阪の病院で薬剤師として勤務していました。調剤薬局やドラッグストアなどと比べると給与は安かったですが、直接患者さんと接することができ、一緒に病気を治しているという充実感がありました。チーム医療を行っている病院だったので、さまざまな部署の人たちと話し合う機会があり、いろいろな勉強もできました。とても充実した毎日を送っていたのですが、結婚後に夫が三重県に移動になり、残念でしたが退職をしました。その後、妊娠して子育てが忙しかったので、しばらくは専業主婦をしていました。二人目が小学校に入学し、時間に余裕が出てきたので、以前キャリアを積んだ病院で薬剤師の仕事をしたいと考えるようになりました。
自宅から歩いて行ける場所にクリニックの求人があり、そこで働くことにしました。先生をはじめスタッフの人たちがとてもおおらかで、とても働きやすい環境です。自宅から近いこともあり、子どもが病気の時は勤務時間を切り上げて帰ることもできました。以前の職場では、子育て中のお母さん薬剤師も忙しく働いていて、実際に子どもができたら転職して良かったと思います。
年齢 | 43歳 |
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転職前の年収 | 580万円 |
転職後の年収 | 450万円 |
人間関係が上手く行かず薬キャリを通じて中規模の調剤薬局に転職
大学を卒業して同じ県内の門前薬局で働いていました。ドクターヘリも飛ぶような総合病院だったので、1日中忙しく処方箋を持った患者さんが列を作る状態です。チーム医療も行っていたので、管理栄養士の人と一緒に患者さんの指導に当たりました。その他にも、在宅などがあり、液の混合や配達などもしていました。忙しい職場環境もあって、職場の雰囲気はいつもギスギスしていました。特に上司の人は神経質だったので、患者さんへの対応が少しでも悪いと、裏で雷が鳴るように怒られました。休日も携帯電話で呼び出しがかかることもあり、とうとう朝目が覚めると食事がのどを通らなくなるほど行きたくないという気持ちが強くなり転職を考えました。
隣の三重県へは電車を使って30分ほどで通勤でき、田舎ですが小さな病院に併設された調剤薬局に転職をしました。大きな病院からの転職なのであまり期待はしていなかったのですが、資格取得を応援する制度が整っていたり、休暇などがしっかり取れてとても良い環境でびっくりしています。ここでもう一度気持ちを引き締めて、キャリアアップできるような資格取得を目指しています。
年齢 | 31歳 |
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転職前の年収 | 630万円 |
転職後の年収 | 480万円 |