ブレインストーミング(ブレスト)のやり方、ルール、ブレストの4原則をチェックしましょう。
アイデア出しの会議に、ブレインストーミングを導入する企業も多いでしょう。
ブレストを活用することで、効率よくアイデアや解決策がまとめられますよね。
一方で、ブレインストーミングでは失敗することもあるので注意してください。
失敗例と解決策をチェックし、より良い問題解決につなげましょう。
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ブレインストーミングとは?
ブレインストーミング(ブレスト)とは会議方式のひとつで、集団思考、集団発想法、課題抽出とも言われています。
ビジネスや教育の場で多く使われていることは、ブレインストーミングの特徴です。
ブレインストーミングはアメリカの実業家であるアレックス・F・オズボーンによって考案されました。
複数人やチームでアイデアを出し合うことで、目的の解決方法を整理できるでしょう。
ブレインストーミングのやり方
まずはブレインストーミングのやり方を順番通りにチェックしましょう。
原則的には、以下のフローでブレインストーミングを進めれば失敗が防げます。
- 問題と目的をハッキリさせる
- ファシリテーター(司会進行)を決める
- ブレインストーミングの参加者を決める
- 制限時間内に多くのアイデアを出す
- アイデアをまとめる
1.問題と目的をハッキリさせる
ブレインストーミングでアイデアをまとめることで、解決したい目的やテーマを決めます。
実現できる範囲の問題を設定し、話がそれないように議論を進めましょう。
例をあげると「経費削減のためのブレインストーミングで、具体的なアイデアがほしい」といった具体的な定義付けをします。
加えて「メンバーでアイデアを50個出して、その中から5個を選ぶ」といったアイデア出しのゴールを決めてください。
参加者のモチベーションにもつながるので、目的の数値化はおすすめです。
ブレインストーミングの詳細な目的をしっかり決めないと、失敗する可能性があります。
2.ファシリテーター(司会進行)を決める
次に、司会進行役となるファシリテーターを決めましょう。
スムーズにブレインストーミングが進むよう、ルールにのっとって参加者をサポートできる人がベストです。
ブレインストーミングでは、アイデアを発言しやすい空気作りが重要といえます。
アイデアの提案や発言に迷う参加者がいたり、否定的な意見がでても、ファシリテーターがきちんと進行すればまとめやすくなるでしょう。
3.参加者を決める
ファシリテーターの決定後は、ブレインストーミングの参加メンバーを決めましょう。
メンバーは10人以下のチーム、または複数の個人を集めてブレインストーミングを実施するのが原則です。
成功のためには、同じ属性・考えを持つ人をメンバーとして2人以上参加させないようにしてください。
同じ考えを持つ人がメンバーに複数いると、集められるアイデアのバランスが偏ります。
そのことが原因で、ブレインストーミングの相乗効果が低くなってしまうので要注意です。
年齢・性別・経験・ポジションなど、幅広い範囲から多様性があるように参加メンバーを選定しましょう。
4.制限時間内に多くのアイデアを出す
全体で20〜30分程度の制限時間を設けて、ブレインストーミングを行いましょう。
アイデアを考える時間は、5〜10分程度がベストです。
制限時間内に多くのアイデアを出すことで、ブレインストーミングの効果が生まれます。
万が一、設定している時間を延ばす場合は、休憩を入れてください。
ただし、参加メンバーの集中力を維持するためにも、長い時間をかけることはおすすめできません。
5.アイデアをまとめる
ブレインストーミングの参加メンバーから出されたアイデアをまとめる最終段階です。
15〜20分程度の時間を設定し、目的に沿ってまとめましょう。
新しい視点からオリジナリティのあるアイデアが出来たら、ブレインストーミングは成功です。
多くのアイデアを独創的にまとめることは、ブレインストーミングの成功に欠かせません。
ブレインストーミングの4原則・ルール
ブレインストーミングの4原則・ルールを紹介します。
ルールを守って進行することで無駄を防げるでしょう。
そのほかにも、集団でアイデアを出すことの高い効果が期待できます。
1.アイデアの否定・批判をしない
ブレインストーミングでは、出されたアイデアの否定・批判をしないことが原則です。
参加メンバーの自由なアイデアをなるべく多く集めるためにも、あらゆる意見でも歓迎する空気を作ってください。
アイデアの批判や否定は、参加メンバーの萎縮や意見しにくい空気につながります。
疑問や否定的な意見を持っても、わざわざ発言者に伝える必要はありません。
疑問に思っても客観的視点を持ち「なぜそのアイデアを思いついたのか」などと質問する程度に留めましょう。
2.めずらしいアイデアを歓迎する
ブレインストーミングは、めずらしいアイデアや非現実的な提案でも受け入れましょう。
可能性を見つけられるように、出されたアイデアはすべて歓迎することがベストです。
めずらしいアイデアや突飛な提案から、価値のある結果が生まれる可能性もあります。
3.アイデアの質より量を重要視する
ブレインストーミングでは、アイデアの質より量を重視しましょう。
非現実的な意見であっても、最終的にまとめることで新しい結果につながる可能性があります。
より多くのアイデアを集めるためにも、量にこだわってブレインストーミングをしてください。
質を重視するとアイデアのクオリティを優先してしまい、参加者の発言が減るおそれがあるでしょう。
これではブレインストーミングは成功しません。
4.アイデアを放置しない
ブレインストーミングでアイデアを集めた後は、しっかりまとめましょう。
関連するアイデアをグループごとにまとめて、整理します。
そこから新しい解決方法が出来たり、発展していくことが期待できますね。
ブレインストーミングをしたのにアイデアをまとめずに放置することは避けてください。
ブレインストーミングの失敗例と解決策
ブレインストーミングの失敗例と解決策を以下のパターンから読み取りましょう。
- 参加者の人選ミス
- テーマから話が外れる
- 発言が尽きたところで終了する
- アイデア出しで満足してしまう
ブレインストーミングの失敗は、あらかじめ対策をすることで防げます。
参加者の人選ミス
参加メンバーの人選ミスは、ブレインストーミングの失敗に多い原因です。
参加メンバーはできるだけ異なるタイプの人を集めてください。
アイデアを出しにくい空気を感じたら、ファシリテーターが積極的に質問してもいいですね。
テーマから話が外れる
ブレインストーミングのテーマから話が外れると、失敗することが多いです。
自由な発言はアイデア出しに必要ですが、解決したい問題やテーマを忘れてはいけません。
話が逸れ始めたら、ファシリテーターは話題の流れを変えて、話がテーマに沿うように調整してください。
ただし、ブレインストーミングでは否定的な空気はNGです。
脱線した意見でもいったんは受け入れる姿勢で対応しましょう。
発言が尽きたところで終了する
発言が尽きたところで終わりになると、ブレインストーミングの効果がありません。
新しいアイデアや課題の解決法を見つけるためにも、最後にしっかりまとめて下さい。
フリートークで意見を集めて終了しても、ブレインストーミングは成功とはいえません。
アイデア出しで満足してしまう
アイデア出しだけで満足してしまうと、ブレインストーミングの失敗につながります。
あくまで、ブレインストーミングは「目的達成のための手段」と考えましょう。
アイデアを集めた後に、課題の解決法を見つけて目的を達成することが最終的なゴールです。
アイデア出しだけで完結しては、ブレインストーミングとはいえません。
ブレインストーミングとKJ法のちがい
ブレインストーミングで出たアイデアを分かりやすくまとめる方法として多いのが、KJ法です。
ブレインストーミングは、新しいアイデアや解決策を見つける手段です。
一方で、KJ法はアイデアをわかりやすく整理するために使われる手法をいいます。
ブレインストーミングとKJ法を混同しないように注意しましょう。
KJ法は、メモなどにアイデアを書いてグループ化していくことで、言語化し整理する手法のことです。
ブレインストーミングをしても無駄?
「ブレインストーミングは無駄」という意見もインターネットにあります。
しかし、新しい視点で複数人の意見をまとめられることから、ブレインストーミング自体は無駄ではありません。
一方で、ブレインストーミングが無駄になるときの共通点には以下があります。
- なぜブレインストーミングを行うか目的が明確
- ブレインストーミングでどんな結果を期待しているか不明
- アイデアの数が少ない、深堀りできない
- ブレインストーミング向きのテーマや問題ではない
目的やテーマ設定がブレていると、ブレインストーミングはうまくいきません。
なぜ幅広い人から意見が欲しいのか、ブレインストーミングを行う理由も早い段階で参加者に共有しましょう。
ブレインストーミングは新しいアイデアを生み出す会議方式のひとつ
ブレインストーミングは新しい解決策を見つけるための会議方式のひとつです。
アイデアを発言しやすい空気を作るためにも、人選は慎重に行いましょう。
司会進行役となるファシリテーターを決めてから、参加メンバーを選定します。
アイデアが偏らないよう、参加者は幅広い性別や年齢、ポジションから参加者を選んでください。
なるべく多くの自由なアイデアを集めることで、ブレインストーミングは成功に近づきます。