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中国越境ECとは?将来性や参入方法・注意点について解説

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中国越境ECとは電子商取引(EC)において国内から中国へ商品を販売するビジネスモデルのことを指し、中国のEC市場規模は世界1位であることから現在注目されています。

しかしまず中国越境ECを始める前には中国EC市場の特徴や規制などを把握しておく必要があります。

そこで今回は、中国越境ECの参入方法や注意点についてご紹介します。

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中国越境ECとは

そもそも越境ECとは、インターネットを活用して国内から海外へ商品を販売する電子商取引のことです。

中国越境ECは、おもに中国に向けてEC事業を行うビジネスモデルのことを指します。

中国は世界的にEC市場が拡大している中でも最も規模の大きな市場であることから、中国ECモールへの出店や自社ECの中国越境化など、中国市場への参入が昨今では活発になっています。

経済産業省が行った「令和2年度 電子商取引に関する市場調査」では、中国のEC市場規模が2019年で1兆8,015億USドル(約206兆円)に対して、2020年は2兆2,970億USドル(約262兆円)と約28%の増加率を記録していることから今後もますます成長していくと見込まれています。

国別EC市場規模

中国越境ECに参入する方法

ここでは、中国越境ECに参入する方法についてご紹介します。

中国越境ECモールに出店する

中国越境ECに参入する方法としてまず、中国で展開している越境ECモールに進出することが挙げられます。

条件を満たす法人であれば参入の難易度は最も低くなりますし、出店するモールによっては、中国法人を作らず日本法人として中国の越境EC市場に参入ができます。

また、自社ブランドの知名度が低くても集客しやすいのがECモールに出店する最大のメリットとしてあります。

一方で、ECモールのルールに従う必要があるため、独自性を出しにくいため注意が必要です。

中国越境ECを目的とした自社ECを立ち上げる

中国越境ECに参入する方法には、中国越境ECを目的とした自社ECを立ち上げるのもひとつです。

自社ECを立ち上げる場合だとECモールに出店するよりも自由度が高く、ブランド公式としての信頼性や独自性を確立できるメリットがあります。

しかし自社ECを立ち上げる際は中国ユーザーが利用する検索エンジンでのSEO対策や販売導線・販売戦略なども考えていく必要があります。

越境ECの代行業者に委託する

越境ECを専門とする代行業者に依頼するのも中国越境ECに参入する方法として挙げられます。

中国の越境EC市場に参入する際には日本とは異なる商習慣や規制に対応する必要がありますが、越境ECの専門家に依頼することで安心して参入出来るメリットがあります。

とくに越境ECを得意とする企業は独自の販売経路を築いており、卸売店や小売店などと連携しており、店頭販売やEC販売、ユーザーとのマッチングなどを行っています。

ただし、代行業者によって依頼できる内容は異なるため、中国の法律や商習慣に詳しい代行業者を選ぶことが重要です。

代行業者が豊富な実績を持っているかや梱包やカスタマーサービスが丁寧で信頼して委託できるかどうかを確認するようにしてください。

中国の消費者が主に購入する商品

経済産業省が公表した「令和2年度 電子商取引に関する市場調査」によると、越境ECを利用する中国の消費者は以下のような商品を購入しているといわれています。

もしこれから中国越境ECへの参入を検討している方は参考にしてみてください。

中国の消費者が越境ECで購入している商品

また「中国の消費者が越境EC事業者に改善を望むこと」という調査項目においては以下の通りとなっており、もし代行業者を利用する際は気にしておくといいでしょう。

中国の消費者が越境EC事業者に改善を望むこと

中国越境ECに参入する際のポイント・注意点

ここでは、中国越境ECに参入する際の注意点についてご紹介します。

自社に合わせた物流形態を選ぶ

中国越境ECを運営する際の物流形態は、「保税区モデル」「直送モデル」の2つがあり、それぞれメリット・デメリットが異なります。

流形態 保税区モデル 直送モデル
発送方法 中国国内に設けられた保税倉庫に在庫を一旦保管し、ECサイトで注文を受けてから出荷する方法 倉庫をもたず中国国外から中国へ直送する方法
おすすめの事業者 配送のスピードを重視したい事業者 中国越境ECに初めて参入する事業者
メリット・デメリット 安定して出荷できる商品があれば在庫リスクを抑えられるが、ないと在庫リスクの懸念がある 在庫リスクは比較的少ないものの、行郵税が発生するプラットフォームの場合、13%・20%・50%のいずれかが課税される

保税区モデルは、中国にある保税区と呼ばれる地域で商品を管理し、保税区から顧客に商品を発送する方法です。

中国国内から発送してスピーディーに商品を届けられるため、配送スピードを重視したい事業者にとってはおすすめです。

ただし、倉庫に商品を保管するため、在庫リスクがあるといったデメリットもあります。

安定した出荷を見込める商品であれば、在庫リスクを抑えることができるので保税区モデルを検討している方は、なるべく出荷の安定する商品を選ぶようにしましょう。

また直送モデルは中国国外から中国へ直送する物流モデルで、倉庫を利用せず在庫リスクがないため、中国越境ECに初めて参入する事業者に最適です。

ただし行郵税が発生するプラットフォームの場合は、商品によって13%・20%・50%のいずれかが課税されるため税負担には注意するようにしましょう。

配送トラブルには要注意

日本と比べると配送遅延や配送時の破損などの問題が中国でより頻繁に発生する傾向があるため注意が必要です。

したがって配送業者ごとに異なるトラブル時の対応内容を確認し、サービス内容や実績を検討して、信頼できる配送業者を選ぶことが重要です。

特に中国だと2月の旧正月などは配送が集中する時期には遅延が起こりやすいため、もし旧正月に配送する場合は事前にECサイトで遅延の可能性を告知、破損時の対応を明確に示すなどの対策をするようにしましょう。

また中国市場に参入する際には、中国語での対応が不可欠。

規制や法律、最新情報などは中国語でおこなわれるため、中国語での基本的なコミュニケーションスキルが求められます。

たとえば顧客からの問い合わせや業者とのコミュニケーションなど、中国語が理解できないと円滑な対応が難しく、思わぬトラブルを引き起こすリスクもあるため自身で学習するか中国語ができるスタッフを同席させることをおすすめします。

中国電子商取引法の遵守

中国では、EC取引の秩序を保ち発展を続けるために「中国電子商取引法」という法律を定めており、中国越境ECを検討している方は以下のポイントをとくに注意しなければいけません。

  1. 営業許可証の取得と納税が求められる
  2. 事業者に厳しい責任が課される
  3. 中国語での商品説明を記載する必要がある

ECサイトをはじめとしたインターネット販売を行う事業者や個人は必ず営業許可証を取得しなければなりません。

利益に応じた納税義務があり、脱した場合は厳しい罰則が科されます。

また、事業者に対して顧客の安全や商品の信頼性に対する厳しい責任を課している点も特徴です。

責任を果たさない場合は罰則はもちろん、EC市場から追い出されるおそれもあるので必ず遵守するようにしましょう。

中国越境ECを理解して運用してみよう

今回は、中国越境ECの参入方法や注意点についてご紹介してきました。

中国越境ECは世界から見ても市場規模が大きいことから、今後もどんどん中国の越境EC市場は広がると予想されています。

しかし中国越境ECは配送トラブルや中国電子商取引法など注意しなければいけない点も数多くあります。

また基本的な中国語でのコミュニケーションスキルも必要となるので、心配な方は代行業者に委託してみることをおすすめします。

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