これまで保険は、保険会社と直接契約をするスタイルが一般的でした。
しかし最近では、保険会社と契約者を媒介する「保険代理店」を利用して保険に加入するのが一般的になってきました。
保険代理店は身近にあって手軽に保険に加入できる便利なサービスですが、その仕組みを理解するのは難しいですよね。
保険代理店を利用しようと考えている人の中には、「保険代理店が保険を紹介してどうやって利益を得てるのかわからない」「仕組みがわからないと保険加入を任せていいのか不安…」と不信感や不安を抱えている人もいることでしょう。
そこで今回は、保険代理店の基本的な仕組みから保険会社との直接契約との仕組みの違い、保険代理店の種類ごとの仕組みの違いまで細かく解説していきますよ!
保険代理店を利用するか迷っている方はぜひ参考にしてください!
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そもそも保険代理店って何をするところ?
まず仕組みについて解説する前に、保険代理店で利用できるサービスについておさらいしておきましょう。
簡単に言うと以下の3つです。
- 保険の紹介やアドバイスを行う
- 保険の契約・変更・解約
- 保険金請求のサポート
以下で詳しく解説していきますね。
保険の紹介やアドバイスを行う
保険代理店では、取り扱っている保険の紹介やアドバイスを行っています。
まず保険代理店に行くと、担当者がどんな保険に契約したいのかヒアリングを行います。
利用者の仕事、家族構成などのライフスタイルを考慮して、どの保険に加入すべきかのアドバイスを行います。
もしも現在別の保険に加入している場合は、利用者の要望や状況にあわせてどのような見直しをすべきかについて丁寧に提案してくれます。
保険代理店は保険に加入するだけの場所ではなく、保険の見直しや疑問を相談できる場所であるということを覚えておきましょう。
保険の契約・解約
保険代理店では保険の紹介や見直しなどのアドバイスを受けるだけでなく、その場で契約・解約ができます。
もちろん必要書類をそろえる必要があるため、即日手続きできるわけではありません。
しかし、保険の契約・解約手続きで必要な書類を支持してもらうこともできますので、手続きに不安がある人にはうれしいサービスです。
保険金請求のサポート
保険は何か不測の事態が起きた際には、補償範囲内であれば保険金が下ります。
しかし保険金が下りるまでにはかなり時間がかかることも…。
保険代理店では保険金を早く受け取れるように、アドバイスがもらえることもあります。
保険の知識が無いと、保険会社に丸め込まれて請求が通らないこともありますが、保険に精通している保険代理店にアドバイスをもらえると心強いですよね。
保険代理店が成立する基本的な仕組み
さて、ここから本題に入って保険代理店がどうやって利益を得ているのか、どう成立しているのかの仕組みについて解説していきます。
保険代理店は基本的に、以下の流れで利益を得ています。
- ①保険会社から委託を受けて取扱商品を得る
- ②利用者に取り扱っている保険を紹介・契約する
- ③契約成立時に保険会社から手数料を受け取る
以下で詳しく解説していきますね。
①保険会社から委託を受けて取扱商品を得る
保険代理店は、まず紹介・販売できる保険商品がなければ成立しません。
そのため保険会社と委託契約を結び、取り扱える保険を獲得します。
この際に保険会社とは、利用者との契約が成立した際に受け取る「手数料」についても取り決めます。
この手数料が保険代理店にとっての利益になるのです。
手数料は保険会社や保険の種類によっても異なり、保険加入者が年間で支払う保険料の4割程度を受け取ることができます。
②利用者に取り扱っている保険を紹介・契約する
保険代理店は取り扱える保険を獲得した後は、積極的に顧客を集めます。
保険に関する悩みや見直し、加入に関する不安などの相談を受けたうえで、取り扱っている保険の中から最適なものを利用者に提案します。
複数の保険を取り扱っている場合は、それぞれの特徴や特約、契約後に保障される内容について、漏れのないように説明します。
契約後も契約の見直しや解約のサポートを担当
保険代理店は保険会社と委託契約を結んで保険を紹介・契約させるだけでなく、契約後のサポートも一任されています。
契約後に「あれ、この保険料だと今の生活が厳しいかも…」「この補償内容いらないから別の保険に加入したい…」と考える利用者は多いはず。
契約後に生じる様々なニーズにも対応することも保険代理店の業務の1つです。
これらのサポートを通して利用者との信頼関係を築き、次の契約に結びつけることにもつなげられます。
③契約成立時に保険会社から手数料を受け取る
利用者が代理店を通して保険を契約した場合、保険代理店は最初の取り決めにのっとって保険会社から手数料を受け取ります。
手数料を獲得することで保険代理店は営業を続けていける仕組みになっています。
手数料は取扱い保険や契約数によって変動する
手数料は契約時に取り決めますが、取扱い保険や契約数によって変動します。
保険会社は、自社の保険をできるだけを多くの人に加入してもらいたいと考えています。
保険を紹介してもらって手数料を支払う以上、保険代理店には契約数のノルマを設けてモチベーションを保ってもらわなければなりません。
ノルマを達成できない場合は、契約成立時に支払う手数料の割合を下げる…なんていうこともあるんです。
そのため保険代理店は、ノルマを達成して自社の利益を上げようとサービスを提供して利用者を増やそうとするのです。
お客様の損害を補償することもある
保険代理店では利用者に対して、その保険がどんな補償をしてくれるのか・月額どれくらい支払う必要があるかなど、紹介する保険の詳細について説明する責任と義務があります。
しかし何らかの手違いで紹介した保険で利用者に損害が発生した場合、保険代理店側はその責任を負うことになります。
保険代理店は保険を紹介するだけでなく、紹介する際の説明責任も同時に負う仕組みにもなっていることを覚えておきましょう。
直接契約と保険代理店の仕組みの違いは「サポートがあるかどうか」
保険代理店が普及する前は、自身で保険会社を探して契約する直接契約が一般的でしたよね。
どちらも保険を契約できることには変わりありませんが、サービスの仕組みに違いがあるんです。
直接契約と保険代理店でのサービスの仕組みの違いは、「保険に関するサポートを提供するかどうか」です。
保険会社と直接契約する際は、自分でどの保険が良いかを比較したり保険に関する知識をつけてから契約する必要があります。
もちろん保険に関する疑問や悩みがあれば自分で調べ、確認する必要があるため手間もかかります。
その点、保険代理店では担当者に保険の条件を比較してもらったり、保険の疑問や悩みに関する相談を無料で請け負ってくれるんです。
また契約手続きや解約手続きもサポートしてくれます。
直接契約でも疑問は確認できますが、自身でかみ砕いて理解する必要があるので、少々面倒くさいですよね。
委託保険会社数によって保険紹介の仕組みが異なる
保険代理店は保険会社から保険の紹介を委託されて成立しています。
実は保険代理店では、委託されている保険会社の数によって紹介の仕組みが異なるんです。
以下で詳しく紹介していきますね。
乗合保険代理店は複数の保険会社を紹介してもらえる
乗合保険代理店とは、複数の異なる保険会社と委託契約を結んでいる保険代理店のことです。
そのため保険を紹介・契約する際には複数の保険会社を紹介してもらえます。
利用者側は一度に複数の保険を比較できるため、自分で探す手間が省けます。
代理店によっては、損害保険に強みを持っていたり生命保険に強みを持っていたりと、専門分野が分かれることもあります。
乗合保険代理店の例としては、「ほけんの窓口」「保険見直し本舗」などが挙げられます。
専属代理店は1社の保険のみを紹介してもらえる
専属代理店とは、保険会社1社の保険商品のみを紹介している保険代理店です。
乗合代理店とは異なり複数の会社を比較することは出来ませんが、その分取り扱っている保険会社のサービス内容やキャンペーンに詳しく、有益な情報を紹介してもらうこともできます。
専属保険代理店の例としては、「アフラックサービスショップ」が挙げられます。
注意!「手数料」を目的に希望と違う保険を紹介されることも
保険代理店は運営の仕組みの関係上、手数料をもらわなければ潰れてしまいます。
保険会社との取り決めによっては、契約のノルマがあるため保険をどんどん紹介しなければなりません。
残念ながら保険代理店によっては、自社の売り上げのために利用者の希望を無視して、自社都合の保険を紹介しようとするところもあるようです。
また生命保険や損害保険などの保険の種類によっては、手数料が高く設定されているものもあるため、利益向上のために手数料の高い保険を紹介してくることもあるのです。
希望条件を伝えているのに、1つの保険のみをゴリ押ししてくる保険代理店の担当者に当たってしまった場合は、手数料目的の可能性を疑ったほうが良いでしょう。
いい保険代理店を見つけるには保険代理店の口コミを参考にしよう
保険代理店は、保険に加入する際の面倒な手続きをサポートしてくれる便利なサービスです。
しかし保険代理店も企業ですから経営していくために、売り上げを重視しなければなりません。
ですが利用者側としては、売り上げ関係なく「信頼できる」保険代理店にサポートを任せたいですよね。
複数の保険代理店に行って比較するのもいいですが、時間がかかってしまいます。
いい保険代理店を見つけるためには、実際に利用した人の口コミや評判を参考にしましょう!
利用者の生の声は代理店側が操作できるものではないので、信頼性が高いです。
保険代理店の仕組みを知って上手に活用しよう
いかがでしたか?
今回は保険代理店の仕組みについて解説しました。
保険代理店も企業として運営しているため、委託契約している保険会社から紹介料をもらってビジネスを成立させています。
直接契約ともサービスの仕組み上違いがあるので、目的や条件に合った方を利用するようにしましょう。
また委託契約を結んでいる保険会社の数によっても、紹介の仕組みが異なりますので比較検討をしたいか、1社に限定して丁寧なサービスを受けたいかによって使い分けましょう。
保険代理店の中には、契約のノルマを達成するために利用者の希望にそぐわない保険を紹介してくるところもあります。
もしもすすめてくる保険に違和感を感じたら、ノルマを意識して利用者第一でない可能性がありますので注意が必要です。
保険代理店を利用する前に、利用者第一な良い保険代理店を見つけたい!という方は、実際の利用者の声を参考にしてください。
ここで紹介してきた保険代理店の仕組みについて把握したうえで、保険代理店を上手に活用しましょう。