最近では大人になってから、発達障害や知的障害と診断を受ける人も増加しています。
20代のうちに判明することもあるため、今後生命保険に加入を検討している方にとっては、「今後一生生命保険に加入できないのかな…」と不安になってしまうことでしょう。
今回は大人になってから発達障害と診断されている方向けに、発達障害と診断された後でも生命保険に加入できるのかについて、徹底的に解説していきます。
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大人になってから発達障害と診断されると生命保険への加入が難しくなる
結論から言うと、大人になってから発達障害と診断されると、普通の生命保険への加入が難しくなります。
理由は以下の3つです。
- 発達障害と診断されるには精神科・心療内科で診断を受けるから
- 二次障害で精神的な疾患を抱えることもあるから
- 継続的に治療を受けることになるから
以下で一つ一つ解説していきます。
発達障害と診断されるには精神科・心療内科で診断を受けるから
大人になってから診断を受ける発達障害は、精神科や心療内科で診断を受けることになります。
特に以下の3つで診断を受けることが多いです。
- 自閉症スペクトラム障害:集団行動への苦手意識など
- ADHD(注意欠陥多動性障害):不注意や多動がみられる
- LD(学習障害):知的能力の欠如がみられる
生命保険では精神科や心療内科で診断を受けた場合、加入が難しくなります。
後述しますが精神科や心療内科で診断を受ける疾患は完治が見込めないため、通院が長引く恐れがあるためです。
二次障害で精神的な疾患を抱えることもあるから
大人になってから発達障害と診断される方の中には、精神的な不調を訴えて精神科や心療内科に訪れた結果、発達障害が判明したという方もいます。
自分では気づかないうちに発達障害の症状で日常生活に支障をきたしていて、二次障害として精神疾患を引き起こすケースです。
うつ病や統合失調症は、生命保険の健康告知に記載されている病名です。
上述した通り精神疾患は完治の基準の線引きが難しい病気です。
また、病状が進行していくと自殺に追い込まれる人も少なくありません。
生命保険では死亡保障を主契約にしていますから、死亡する可能性の高い人を加入させてしまうと、他の健康な加入者とのバランスが取れなくなってしまいます。
生命保険の運営上、健康状態に不安がある人の加入は認めづらいため、保険への加入が難しくなるのです。
継続的に治療を受けることになるから
大人になってから発達障害の認定をうけたり、二次障害を抱えていると継続的に治療を受けることになります。
内科系や外科系の疾患とは異なり、数値で回復したと判断できないので、治療をやめることは難しいです。
生命保険では健康状態について告知を行うときには、申告すべき期間を定めています。
しかし継続的な治療を行っていると、いつまでたっても健康告知すべき期間から外れることはできないので、注意が必要です。
医療保険にも加入しづらくなる
発達障害と診断された後は、医療保険にも加入しづらくなります。
医療保険は入院費用や手術費用に対して、給付金が支払われる保険です。
通院を継続していると、生命保険よりも給付金を受け取る可能性が高くなるため、健康告知の内容が詳細に決められています。
医療保険にも加入しづらくなってしまいますので、注意が必要です。
発達障害と診断されても加入できる生命保険はある?
発達障害と診断されても生命保険に全く加入できないわけではありません。
診断を受けた後でも、以下の生命保険であれば加入を認めてもらえる可能性があります。
- 発達障害向けの生命保険
- 引受基準緩和型の保険
- 無選択型の保険
以下で詳しく解説していきます。
発達障害向けの生命保険
発達障害や知的障害を抱える方でも加入できる生命保険が発売されています。
ぜんち共済株式会社の販売している「ぜんちのあんしん保険」は、病気やけがによる死亡はもちろんのこと、入院やケガでの通院、個人賠償責任保険まで完備されています。
ただし死亡保障の保険金額は、通常の生命保険よりも低く設定されているので、注意が必要です。
一度に生命保険だけでなく医療保険の保障を獲得したい方向けの保険であるといえます。
引受基準緩和型の保険
引受基準緩和型の保険に加入することも検討してみましょう。
引受基準緩和型の保険とは、保険会社が加入時に求める健康告知内容が少なく設定されており、持病のある方でも加入しやすくなっている保険商品です。
うつ病などの精神疾患でも、経過によっては加入を認めてもらえることがありますので、死亡保障を得ておきたい人は加入を検討してみてもいいかもしれません。
しかし保険会社が引き受ける保障範囲が広くなりますので、通常の生命保険よりも保険料は高くなります。
無選択型の保険
無選択型の保険は告知内容が必要のない保険です。
持病を抱えていても保険会社側から加入を断られることはないので、確実に保障を得たい方は加入する価値があるといえます。
しかし引受基準緩和型の保険よりもさらに保障範囲が広くなりますので、さらに保険料が高くなります。
継続して支払う保険料と、最終的に受け取れる保険金の金額を比較して、本当に加入すべきかを判断しましょう。
発達障害の人が生命保険に加入するなら公的保障も確認しよう
発達障害の人が生命保険に加入するなら、公的保障も事前に確認して、本当に自分に生命保険が必要なのかを判断しましょう。
発達障害を抱えている人が事前に確認すべきっポイントは以下の通りです。
- 精神障害者保健福祉手帳を取得する
- 自立支援医療制度
- 二次障害が生じているなら傷病手当金の申請もする
以下で詳しく解説していきます。
精神障害者保健福祉手帳を取得する
発達障害と診断されたら、精神障害者保健福祉手帳を取得しましょう。
精神障害者保健福祉手帳を取得すると、公共料金等の割引や、税控除、手当の支給などが受けられます。
済んでいる市町村の窓口に、申請書と診断書を提出するだけでOKです。
発達障害以外にも、以下の疾患にかかっている方が対象になります。
- 統合失調症
- うつ病などの気分障害
- てんかん
- アルコール依存症
- 高次脳機能障害
- その他の精神疾患
自立支援医療制度
自立支援医療制度は、精神疾患の治療などで継続的に通院治療が必要な方向けに、医療費負担が1割まで軽減可能です。
また疾患の重症度に応じて、ひと月の医療費負担に上限金額が設けられ、上限を超える分は負担する必要がありません。
ただし自立支援医療制度は、国の指定している医療機関や薬局のみでしか利用できない制度です。
普段から通院している病院が自立支援医療制度の対象になっているかを確認してから、利用申請を出す必要があります。
二次障害が生じているなら傷病手当金の申請もする
二次障害が生じていて、一時的に働けないと医師の判断がおりているなら、勤め先に傷病手当金の申請も行いましょう。
傷病手当金とは、企業勤めや公務員として働く社会保険制度の受給者を対象にした制度です。
連続した三日間を病気を理由に欠勤し、4日目以降も同じ理由で欠勤するときに適用されます。
1年6か月間受給が可能で、給与の約2/3を受け取ることが可能です。
生命保険の加入期間中に発達障害と診断されても契約は継続可能
既に生命保険に加入している最中に、発達障害と診断されたとしても契約は継続可能です。
生命保険で重要なのは加入前の健康状態なので、保険に加入してから悪化した病気に関しては言及されません。
しかし、定期保険に加入している場合は、満期が来ると他の保険への再契約が難しくなります。
連続して更新していくタイプの場合、年齢に応じて保険料が再計算されていきますが、他の保険に切り替える場合には健康告知審査を行う必要があるためです。
発達障害と診断されて治療を行っている場合、再加入の健康告知審査にひっかかってしまう可能性があります。
自分の加入している生命保険のタイプをよく確認しておきましょう。
発達障害を隠して生命保険に加入するのはNG
生命保険に加入したいからと、発達障害と診断されていて通院していることを隠すのはNGです。
実は加入時には細かい告知内容の審査が行われることは少ないのですが、保険金支払い時になると詳しい調査が実施されるのです。
生命保険に加入する方の多くは、自分が死亡した後に家族にお金を残す目的を持っているはずです。
生命保険の告知内容にウソがあることがバレてしまうと、保険金の支払いは受けられません。
本来の目的に保険金を利用できなくなりますので、ウソなくきちんと報告しましょう。
発達障害でも生命保険が必要かを考えて加入先を探そう
いかがでしたか?
発達障害だと通常の生命保険に加入することは難しいですが、いくつかの条件付きで加入できることもあります。
ただし保険料が高くなることが前提なので、本当に必要かを考えたうえで加入するかを検討してみてください。
また、発達障害と診断されたことによって利用できる公的制度もありますので、使えるものはないか確認していきましょう。