「100→0」は次なるステージからの挑戦状。自ら期待値を高めて難局を楽しむSEOコンサルの旗手

電話対応が苦手で泣いていたと入社当時を振り返った森園莉子さんは、今ではSEOフロント事業部に欠かせない存在へと成長しました。しかし、そのキャリアは決して順風満帆ではなく、積み重ねてきた努力が一瞬で無に帰すような経験を何度も味わってきました。どん底からどう立ち直り、何を掴み取ったのか。その胸に秘めた熱い想いに迫ります。


<プロフィール>
森園莉子(Riko Morizono)

SEOフロント事業部 第4課 課長

武蔵野美術大学を卒業後、フォトグラファーのアシスタント、飲食店スタッフ等を経て、アルバイトのSEO記事ライターとして東晶貿易に入社。2021年4月から正社員として勤務。現在は、自社メディアのSEOディレクターと2024年4月に開始したBtoB事業でSEOコンサルティングを担当する。

自分らしさ」を追い求めて辿り着いたSEOの世界

―美大からIT業界への就職。とてもユニークなキャリアですが、どのようなきっかけで入社を決めたのですか?

映像の世界で活躍することを夢見て、美大の映像学科に進学しました。制作会社のインターンに参加し、フォトグラファーのアシスタントとして撮影会社に就職もしました。でも、さまざまな経験をするうちに「もっと自分らしく生きたい!」という想いが強くなって退職を決断し、アルバイトをしながら自分のキャリアを模索しました。そして、ふと目に留まったのがアフィリエイトやSEOといったIT業界。まったく未知の世界でしたが、直感で「コレだ!」と思い、調べていくうちに東晶貿易を知り、2020年3月にアルバイトのSEOライターとして入社しました。

当然、最初は戸惑うことばかり。電話に出るのが嫌すぎて泣いてしまうぐらいでした(笑)。でも、日を追うごとに職場の雰囲気や、積極的にコミュニケーションを取ろうとしてくれる、良いことも悪いことも100%全力で返してくれる上司や先輩に惹かれていきました。何より、結果を出せば評価してもらえる環境こそ、私が求めていた働き方にピタッとハマったんです。その後、2021年4月に正社員となり、現在はSEOフロント事業部 第4課の課長職に就いています。

―入社後は、どのような仕事を担当していたのですか?

正社員としてのキャリアは、金融系新プロジェクトのSEOディレクターから始まりました。東晶貿易は、先輩社員のアシスタントや事務的な仕事からスタートするのではなく、すぐにプロジェクトを任せてもらえます。記事のライティングしか経験がない私でも、「担当はあなたです」と。大変なこともありますが、プロジェクトを進めながら仕事を覚えていけるので楽しいですね。

SEOは先行投資。コストダウンをしながら信頼されるサイトを構築し事業に貢献

―SEOについて、SEOディレクターの仕事について教えてください。

まず、SEOは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略称で、Googleなどの検索エンジンで、自社のWebサイトがより上位に表示されるように最適化する取り組みです。多くのユーザーは、検索結果の最初のページに表示されたサイトから情報を得たり、商品を購入したりします。企業にとっては、検索結果で上位に表示されることで、より多くのユーザーがWebサイトを訪れるため、ビジネスチャンスを拡大することができます。

では、どうすれば上位に表示されるのか。Googleの場合は、独自のアルゴリズム(*1)を使用してWebサイトを評価し順位が決定されます。詳しく公表はされていませんが、ユーザビリティ(使いやすさ)、コンテンツの質と正確性、サイト構造の最適化などが評価基準と言われているので、Webサイトはユーザーに価値ある情報を届け、Googleが理解しやすいようにサイト構造を最適化しなければなりません。

SEOディレクターは、こうした背景を理解してユーザーからも検索エンジンからも信頼を得るWebサイトをつくり、検索結果での表示順位を向上させるための戦略立案・実行をする役割を担っています。

(*1)Googleのアルゴリズム
検索結果の順位を決めるためのルールや計算方法

ーSNSやYouTubeも進化し、情報の検索方法が大きく変化しました。今後のSEOは、どうなっていくと考えていますか?

確かにユーザーの選択肢は増えましたが、検索エンジンも進化していますので、SEOを通してできることはたくさんあります。また、Webサイトは手軽につくれるようになりましたが、公開すれば見てもらえるわけではありません。

私は、多くのユーザーに情報を届けるためにはWebサイトのSEO対策が不可欠であり、SEO対策はWeb集客のコストダウンに最適な施策だと考えています。そして、上位表示されるクオリティの良いサイトをつくることは、長期的な観点でも企業や事業の成長に大きく貢献できると思っています。東晶貿易には業界トップクラスのノウハウと数多くの実績があるので、自社メディアはもちろん、今年から始まった企業向けのSEOコンサルティングも、もっともっと成長できると思っています。

突然の変化にも動じない適応力の裏には、驚異の切替力

ーGoogleアルゴリズムの変更により、100から0へと状況が一変。大変な思いをされたと聞きました。どのように気持ちを切り替えたのですか?

正直、かなり辛いですね。Googleアルゴリズムは毎日変更されていると言われ、不定期で大型アップデートが実施されます。AIの台頭によるIT業界の変化への対応、よりユーザー視点に立っての更新ですが、SEOディレクターとしては、今までの施策がまったく通用しなくなる可能性もあるので苦しむポイントです。私自身も、上位表示されていたWebサイトが、一瞬にして上位表示されなくなるという経験をしましたし、2024年のアップデートでは大きな影響を受けました。

でも、落ちるところまで落ちたら「はい!ウジウジするのは終わり!」と切り替えるだけです。言葉を選ばず伝えるなら、自意識過剰なんです(笑)。自分で自分の期待値をどんどん上げていく。どんな苦境に立たされていても私なら乗り越えられる、私にできないことはない、私なら一番になれる、常にそう思っているので、落ち込んでもパッと気持ちを切り替えて、これから何をすべきかを考え始めます。

自信と過信は紙一重。パッションでまわりを巻き込むことの意義

ーさまざまな難局に立ち向かう中で気づいたことはありますか?

自分ひとりの力では、できないことが多いことに気づきました。どん底を経験して、考え方も行動も180度変わりました。

入社直後は、スキルや経験を積んだら、さらなる挑戦の場を求めて独立を視野に入れていました。尖っていたとはいえ、今思うとかなり浅はかな考えですね。経験値が少ないのに自分が絶対に正しいと思いこんだり、上司の言葉を聞いたふりしたりして、自分勝手に突っ走っていました。絶対の自信を持って取り組んだ施策が大成功して「すごい私!さすが!」と自画自賛していたら、一瞬にして水の泡に。複数のWebサイトが上位表示されなくなって、積み重ねた努力が100から0になったことがありました。

そして、このままでは一番になれない、でも諦めたくない、どうしたら良いのか。結果を出すために素直に教わろう、まわりの人に想いを伝えて巻き込もうと考えるようになりました。まさに東晶貿易の行動指針を実行することで、結果を残し成長できたと感じています。

ー未経験でのプロジェクト担当、失敗と挫折。どちらも東晶貿易だからできる経験ですね。

そうですね、挑戦できる環境が整っています。だから、入社後にプロジェクトを任されることや挑戦することにプレッシャーを感じてほしくありません。東晶貿易のマネジメント層やスペシャリストたちは、びっくりするほど高いスキルでアンテナを張ってくださっているので、何か起こる前に警笛を鳴らしてくれます。いざとなれば助けてくれます。そして、声を掛ければ部署を超えてアドバイスを求めることもできます。できないと思わせるのではなく、どうすればできるのかを一緒に考えてくれる企業文化がしっかり根付いていると感じています。

電話対応が苦手で泣いていた私が、今ではどんな仕事に対しても楽しいと思えているんです。任せてもらえる仕事の範囲が広がり、それを評価してもらえることも嬉しいですし、追い詰められた状況でも、その時間を楽しいと思えるほど変わることができました。もっと経験を積んで成長し、目標を達成したいです。

ー達成したい目標とは?

担当する自社メディアを業界1位にする、SEOコンサルティング事業で結果を出すこと。そして、社内表彰制度のチーム賞でトップを獲ることです。

東晶貿易には、利益や成長率が審査基準となった社内表彰制度があります。個人賞・チーム賞があり、近年はどちらもマーケティングプランニング事業部が上位という結果。だから、SEOフロント事業部で1位を獲得したいです。私なら、私たちの部署ならできると思っています。

(インタビュー日:2024年10月28日)