30代が仕事辞めたい・疲れたと感じたときの対処法は？具体的な解決策を紹介

30代では「人間関係が辛い」「給与が見合っていない」などの理由から、仕事を辞めたい・疲れたと考えている人が少なくありません。

厚生労働省の「令和3年雇用動向調査結果の概要」によると、30代の男性の離職率は21.8%、女性の離職率は27.9%と報告されています。

仕事に対して辞めたい・疲れたと感じたときは、以下のような対処法を試してみるようにしてください。

本記事では、30代で仕事を辞めたい・疲れたと感じた場合の対処法や辞めるメリット・デメリットまで解説します。

30代におすすめの転職サービスや30代の転職実態まで解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

30代が仕事辞めたい・疲れたと感じる理由

30代が仕事を辞めたい・疲れたと感じる理由は、以下のとおりです。

• 人間関係が辛い
• 給与が見合っていない
• 仕事にやりがいがない
• キャリアアップが望めない
• プライベートとの両立が困難
• 自分のスキルや経験・資格を活かせない
• 仕事についていけない

それぞれ詳しく解説します。

人間関係が辛い

30代が仕事を辞めたい・疲れたと感じる理由として、人間関係が辛い点が挙げられます。

「上司や部下と人間関係がうまくいかない」「仕事の考え方が合わない」などといった人間関係に関する悩みは、年代問わず多くの人が抱えているでしょう。

職場には多様な人材が集まり、協力して働くため、性格や志向などが異なる場合はストレスを感じることも少なくありません。

しかし、人間関係を完全に遮断することは難しいため、以下のような対処を講じるようにしましょう。

苦手な人に合わせるのを辞めたり、信頼できる人に相談したりすることによって、人間関係の辛さを取り除ける可能性があります。

給与が見合っていない

業務内容に対して給与が見合っていない点も、30代で仕事を辞めたい・疲れたと感じる理由のひとつです。

特に30代からは、マネジメント業務が発生したり、より高度なスキルを求められるようになったりと、業務の難易度が高くなります。

しかし、責任が増加しているにもかかわらず、昇給の見込みがない場合は仕事を辞めたいと感じる思いは強くなるでしょう。

仕事にやりがいがない

仕事にやりがいがない場合も、30代が仕事を辞めたい・疲れたと感じる理由です。

仕事に慣れてきて「毎日同じことの繰り返しで、成長している実感がない」と感じる30代は、仕事へのモチベーションを失いがちです。

入社当時から全力で仕事に取り組んでいたけど、何らかの原因でモチベーションが一気に下がる燃え尽き症候群になる人もいます。

上司や同僚に相談して業務内容を見直したり、新規プロジェクトの提案や参加を申し出たりすると、モチベーションを回復できる可能性があります。

キャリアアップが望めない

30代は昇進や昇格のチャンスが徐々に減少し、毎日の仕事がルーティンワーク化したり、将来の不安を抱えやすくなったりする年齢です。

上司や同僚が出世しているにもかかわらず、自分だけキャリアアップできていなければ、モチベーションの定価につながります。

また、業務内容もルーティンワークばかりでこれ以上のスキルアップが望めないと、職場に不満を抱える人も少なくありません。

現状の職場環境ではキャリアアップが望めない点が、30代で仕事を辞めたい・疲れたと感じる理由になります。

プライベートとの両立が困難

30代は、結婚や出産、育児などさまざまなライフスタイルの変化が訪れる年齢です。

特に子どもが小さい場合は、残業が多い職場などは育児との両立が困難になり、辞めたい・疲れたと感じることが多くなるでしょう。

また、30代後半になると親の介護や子どもの進学といった課題もあるため、より時間の調整が困難になります。

プライベートとの両立が困難な場合は、フリーランスとしての働き方を選択したり、在宅勤務が可能な職場に転職したりすることがおすすめです。

現状の職場が気に入っている場合は、柔軟な働き方を提案してみるのもひとつの方法です。

自分のスキルや経験・資格を活かせない

せっかく身につけたスキルや経験・資格を業務に活かせていない場合は、モチベーションの低下につながります。

たとえば、プログラミングの資格を取得したにもかかわらず、テスト工程ばかり任されて実践的なプログラミングスキルが身につかない場合は、やりがいを感じにくくなるでしょう。

30歳の場合は「定年までこのままなのか」「将来的にはプロジェクトマネージャーとして活躍したいと考えている」など、自問自答したくなる時期でもあります。

仕事についていけない

30代は日常的な業務に加えて、以下のような仕事を任される機会が増えます。

普段の業務自体が難しいと感じていた場合は、マネジメント業務や業務改善といった業務は、大きな負担に感じるでしょう。

結果的に「仕事についていけない」と感じ、仕事を辞めたい・疲れたと思うようになる人もいます。

また、30代は20代と比較して体力も低下するため、職場の残業や夜勤などが多いと体力的についていくのが難しいと感じる人もいるでしょう。

30代が仕事辞めたい・疲れたと感じた時の対処法

30代が仕事を辞めたい・疲れたと感じた時の対処法は、以下のとおりです。

• まずは誰かに相談する
• 休暇を取る
• 趣味や他にやりたいことを見つける
• 将来の目標を立てる
• 自己分析・他己分析する
• キャリアの棚卸しをする
• 現状のタスクを洗い出す
• 異動を申し出る
• 転職を検討する

まずは誰かに相談する

仕事に関して悩みを抱え込んでいると、冷静な判断が難しくなります。

そのため、30代が仕事を辞めたい・疲れたと感じたときは、信頼できる人に気持ちを打ち明けることが重要です。

客観的な意見をもらえれば、視野が広がり、新たな選択肢が見つかる場合もあります。

職場以外の友人や家族、信頼できる上司・同僚などに相談し、現状抱えている不満を解決できないか確認しましょう。

休暇を取る

30代で仕事を辞めたい・疲れたと感じた場合は、思い切って休暇を取ることもおすすめです。

特に、「睡眠の質が悪い」「集中力がない」などと精神状態が良くない場合は、無理せずに休暇を取得しましょう。

休暇中に自分の気持ちと向き合うと同時に、プライベートを充実させ、リフレッシュすることで疲労を解消できます。

心身の状態が落ち着けば、冷静な判断もできるようになるため、仕事に対してモチベーションも高まる可能性があります。

趣味や他にやりたいことを見つける

仕事ばかりの生活に疲れてしまったときは、趣味や興味のあることに目を向けてみるのがおすすめです。

自分が「楽しい」「夢中になれる」と思えることを見つければ、気持ちに余裕が生まれ、ストレスも和らぎます。

運動が好きな場合はジムやランニングなどの運動習慣を身につけたり、カフェ巡りや旅行といった趣味を楽しんだりすることが、例として挙げられます。

自分に適した趣味や熱意を持って取り組めることを見つけ、リフレッシュできる環境づくりをおこないましょう。

将来の目標を立てる

「このままでいいのか」と不安に感じている場合は、将来の目標を立てるようにしましょう。

目の前の疲れや不満だけに注目するのではなく、5年後・10年後にどんな自分でいたいかをイメージすることで、今やるべきことが見えてきます。

目標が定まると、冷静な判断ができるようになり、現在の仕事を続けるべきか辞めるべきかの判断もつきやすくなります。

自己分析・他己分析する

「辞めたい」「疲れた」と感じたときは、まず自分を見つめ直すようにしましょう。

自己分析を通して、自分が重要視している価値観や得意・不得意なことが見えてくると、今後の選択も判断しやすくなります。

また、他人に自分の印象や強みを聞く他己分析も効果的です。

自己分析だけでは気づかなかった強みやスキルを可視化できるため、今後のキャリア形成の際に役立ちます。

キャリアの棚卸しをする

過去にどのような仕事をしてきたか、どのような経験を積んできたかを整理するキャリアの棚卸しは、転職や異動を考えるうえで重要です。

自分のスキルや実績を振り返ることで、「自分には何ができるのか」「どんな働き方が合っているのか」が明確になります。

実際にキャリアの棚卸しで経験・スキルが明確になると、「意外と自分は頑張ってきたんだな」と気づくことも多く、自己肯定感も高まります。

現状のタスクを洗い出す

仕事についていけずに辞めたい・疲れたと感じている30代は、現状のタスクを洗い出してみましょう。

紙やアプリを通じて現状抱えているタスクを書き出しておけば、自分が何に追われていて、何に負担を感じているのかが明確になります。

タスクの洗い出しが完了すれば、優先順位をうまく組んだり、効率化のために何が必要かを明確にしたりしましょう。

タスクの洗い出しをすれば、作業の抜け漏れを防止できるメリットもあります。

異動を申し出る

今の仕事がどうしても合わない、もう限界だと感じるときは、異動を申し出るのもひとつの方法です。

部署を変えることで、人間関係や業務内容が大きく変わり、心機一転できる可能性があります。

会社によっては、定期的な面談や自己申告制度が設けられている場合もあります。

辞める前に、異動で現在の不満を解決できないか確認してみましょう。

転職を検討する

今の会社で限界を感じている場合は、転職も視野に入れましょう。

30代はスキルや経験も蓄積されているため、企業側からの需要も高く、即戦力としての転職が十分に可能です。

しかし、転職する際は「辞めたい」気持ちが一時的なものではないか良く考える必要があります。

よく検討した上でキャリアアップや年収アップが望めないと感じる場合は、早めに見切りをつけて転職に踏み切ると良いでしょう。

仕事辞めたい・疲れたと感じる30代が知っておきたいデータ

仕事を辞めたい・疲れたと感じる30代は、どのくらいの割合の人が仕事を辞めているのかを確認しておきましょう。

厚生労働省の調査結果をもとに、30代の辞める割合や転職入職率を解説します。

• 30代で仕事を辞める人の割合は20代に次いで高い
• 30代の転職入職率

30代で仕事を辞める人の割合は20代に次いで高い

厚生労働省の「令和3年雇用動向調査結果の概要」によると、30代で仕事を辞める人の割合は、男性で30〜34歳が12.8%、35〜39歳が9.0%となっています。

一方、女性は30〜34歳が15.8%、35〜39歳が12.1%です。

年代全体で確認すると、30代で仕事を辞める人の割合は20代に次いで高いことがわかるでしょう。

年齢	男性の離職率	女性の離職率
20〜24歳	24.2%	26.9%
25歳〜29歳	19.6%	19.2%
30〜34歳	12.8%	15.8%
35〜39歳	9.0%	12.1%
40〜44歳	7.4%	10.6%
45〜49歳	6.4%	11.1%
50〜54歳	5.6%	10.2%
55〜59歳	7.9%	9.1%

30代の転職入職率

厚生労働省の「令和5年雇用動向調査結果の概要」によると、転職入職率は男性と女性でそれぞれ表のとおりです。

年齢	男性の転職入職率	女性の転職入職率
20〜24歳	14.6%	16.5%
25歳〜29歳	15.6%	19.1%
30〜34歳	10.0%	14.2%
35〜39歳	8.5%	12.4%
40〜44歳	6.3%	11.4%
45〜49歳	5.3%	8.9%
50〜54歳	5.6%	9.0%
55〜59歳	6.6%	7.6%

30代の転職入職率は、男性の場合20〜24歳が14.6%に対し、30〜34歳が10.0%、35〜39歳が8.5%と減少しています。

女性の場合も同様に、20〜24歳が16.5%に対し、30〜34歳が14.2%、35〜39歳が12.4%と減少しています。

結果から年齢が上がるにつれて転職による入職率が低下しており、30代で転職を考えている場合は、早めの判断が重要です。

30代で仕事を辞めるメリット

30代で仕事を辞めるメリットは、以下のとおりです。

• 年収アップ・キャリアアップの可能性がある
• 即戦力採用が期待できる
• 現職でのストレスから解放される
• 新しい仕事にチャレンジできる

それぞれ詳しく解説します。

年収アップ・キャリアアップの可能性がある

30代は社会人経験も豊富で、実務スキルやマネジメント力が評価されやすい年代です。

そのため、転職によって年収アップやキャリアアップを実現できる可能性が高くなります。

今の会社でなかなか昇給が見込めない場合でも、転職先ではスキルを正当に評価してもらえるケースもあります。

今後も年収アップ・キャリアアップが望めそうにない場合は、正当な評価が得られる企業への転職を視野に入れましょう。

即戦力採用が期待できる

30代は企業側から見ても教育コストがかからず、すぐに成果をだせる人材として評価されています。

そのため、転職市場では即戦力採用として優遇してもらえるケースが多いです。

また、現場経験に加え、ビジネスマナーが身についている点や仕事の進め方を理解している点も、30代は即戦力として期待されています。

現職でのストレスから解放される

現職に対して人間関係や仕事内容などさまざまなストレスがある場合は、辞めることで解消されるでしょう。

人間関係や仕事内容、職場環境などのストレスの積み重ねは、心身ともに良くない影響を与えてしまいます。

どうしても現職が辛いと感じる場合は、無理をせずに辞めてリフレッシュすることも重要です。

新しい仕事にチャレンジできる

30代は身につけた経験・スキルを活かして、新しい仕事にもチャレンジできます。

現職の業務内容がルーティンワーク化していてつまらないと感じる場合は、転職で自分にあった仕事を見つけることで、モチベーションを高められるでしょう。

新環境は不安もありますが、自分にあった環境に転職すれば、「もう一度頑張ってみたい」と思えるチャンスになります。

30代で仕事を辞めるデメリット

30代で仕事を辞めるデメリットは、以下のとおりです。

• 年収が下がる可能性がある
• 一定のスキルやマネジメント経験が求められる
• 未経験転職のハードルが高い
• キャリアが途絶えるリスクがある

年収が下がる可能性がある

30代で転職する際に多くの人が心配するのは、収入の変化です。

これまで積み上げてきた社内評価や勤続年数による昇給がリセットされるため、転職先によっては年収が下がることもあります。

しかし、評価制度や給与面が適切に整備されている会社は、はじめは低くてもすぐに現職よりも高い年収を得られるようになります。

給与が不安な場合は、転職後に「生活を維持できるか」「収入が安定するまでどのくらいかかるか」など、現実的なシミュレーションをしておくと安心です。

一定のスキルやマネジメント経験が求められる

30代の転職市場では、20代よりも即戦力としての期待が高まります。

そのため、応募条件として一定のスキルやマネジメントの経験が求められるケースが多いです。

経験・スキルに自信がない場合は、転職時に魅力的な自己PRや志望動機の作成、面接対策などの工夫が重要です。

未経験転職のハードルが高い

30代でまったく新しい業界や職種にチャレンジしようとすると、20代に比べて難易度が上がる傾向があります。

企業側も即戦力を求めているケースが多いため、30代の未経験転職はハードルが高くなります。

もちろん、スキルの棚卸しや資格取得、ポートフォリオの提示などで、十分に転職は可能です。

ただし、20代よりも入念な転職準備が必要になることは理解しておくべきでしょう。

キャリアが途絶えるリスクがある

30代で仕事を辞めるとストレスが解消され得ますが、一時的にキャリアが途絶えるリスクがあります。

役職者の場合は転職によって平社員に戻ったり、収入が減少したりするリスクがあるでしょう。

また、30代の多くは10年近くの社会人経験がありますが、辞めるとキャリアを無駄にする可能性もあります。

積み上げてきたものが無駄になる覚悟があるかをよく確認し、後悔しない選択をしましょう。

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仕事辞めたい・疲れたと感じる30代からよくある質問

仕事辞めたい・疲れたと感じる30代からよくある質問は、以下のとおりです。

次の仕事が決まってないけど辞めてもいい？

結論、問題ありませんが可能な限り次の仕事が決まってから辞めるほうが安心です。

次の仕事が決まらないまま辞める場合、以下のようなリスクがあります。

転職先が決まった状態で、仕事を辞めれば無職の期間がない状態で仕事をはじめられるため、ブランク期間による不安がありません。

また、毎月安定した収入が得られるため、生活費の負担によって生活が苦しくなるリスクも下げられます。

30代パートの主婦が仕事辞めたい・疲れたと感じたときの対処法は？

家事や育児と両立しながら働いている30代の主婦は、体力的にも精神的にも限界を感じやすい立場です。

30代パートの主婦が仕事辞めたい・疲れたと感じたときの対処法は、以下のとおりです。

仕事が辛い場合は家族に正直に伝え、協力を得るようにしましょう。

近所のクリニックやカウンセラーなどで気軽に相談するのもおすすめです。

また、無理のない柔軟な働き方に切り替えたり、趣味や運動を取り入れたりすることも対処法として挙げられます。

仕事辞めたい・疲れたと感じる30代はまず誰かに相談しよう

仕事を辞めたいと・疲れたと感じる30代は、まずは誰かに相談することが重要です。

身近な人や、第三者の視点を持つ専門家に相談することで、今の状況を客観的に整理できます。

誰かに話すだけでも、心が軽くなり「辞めたい」気持ちの背景にある本当の原因が見えてくることもあります。

また、転職を考える場合は転職エージェントに相談してみるのも有効です。

一人で抱え込まず、家族や友人、転職エージェントなどに相談し、少しずつ問題を解決していきましょう。